南竹湖集落Pakara`ac(台東県)

南竹湖部落Pakara`ac

閉店・移転、情報の修正などの報告

海岸沿いのアミ族の集落は明るくて、アートな雰囲気に包まれていました

こんにちは。台北ナビです。
台東県の北にあたる長浜鄉に、アミ族の南竹湖集落があります。
集落の入口には、白いカニが描かれた建物があり、それがこの道から入ってくださいという目印になっています。彼らの祖先はその昔、豊浜猫公山に暮らしていたと伝わっています。山で食物を採集していた時に、渓流で白いカニを発見。白いカニは珍しく、それを表す「Karaacay」と初代頭目の名「Kalitan Alac」を合わせて、「Pakara`ac(巴卡拉阿滋)」という名を集落名としました。

到着

この日は、集落入口の食料品店に先に寄りました。食料品店と言っても地元の人たちの生活必需品以外に、観光客が買いたくなるこの土地ならではの雑貨や食品も販売しています。お店の中の雰囲気もいい感じ。
バス停もあり

バス停もあり

食料品店兼雑貨やさん

食料品店兼雑貨やさん

集落案内図

集落案内図

惹かれませんか? 惹かれませんか?

惹かれませんか?

製作者の紹介もあります 製作者の紹介もあります 製作者の紹介もあります
製作者の紹介もあります 製作者の紹介もあります 製作者の紹介もあります

製作者の紹介もあります

進みましょう!

さて、白カニを右手に見ながら、ナビたちは集落の中を散策し始めました。
この日は「2017東海岸大地芸術節」の期間でもあって、この集落に展示されている作品も見に来たのでした。
アーティストはインドネシア人で、名前はアリア・バンジャル。作品名は、「風を、雨を捉えよ」(Micapet ko fali, Micapet ko orad)。作品の素材は、竹をメインの素材に使い、集落の住民たちの生活を尊重しつつ設置。竹の上にはトビウオ、鳥、カニなどを置き、海からの風ではためく風動装置によって、旅行者を呼び込んでいるようです。
集落の壁など各所に南竹湖のアミ族のカラーである赤、ピンク、緑、白、黄色の5色が見られるのですが、アーティストもこの配色を尊重して使用。赤色は太陽=母、黄色は小米(粟)、白は雲、緑は草を表します。
南竹湖の色

南竹湖の色

キリスト教会

キリスト教会

作品が見えてきました

作品が見えてきました

バナナなどを見ながら、さらに歩きます バナナなどを見ながら、さらに歩きます バナナなどを見ながら、さらに歩きます

バナナなどを見ながら、さらに歩きます


茅草屋(比巴汗汗那)
左の小道に沿って設置されたアートを見ながら、さらに進んでいくと、休憩所がありました。老人たちの休息の場として作られたそうです。冬場は暖かく、夏場は涼しい。真ん中はバーベキューエリアでもあり、皆で肉を焼いたり、温まるところとなっています。
見えました

見えました

かわいい建物です

かわいい建物です

冬にはおしゃべりしながら、暖をとるところ

冬にはおしゃべりしながら、暖をとるところ

休憩所の右側にもアート作品の展示があります。のどかな集落の畑の中に設置された作品は、海に向かってはためいています。
民家の中のアート。

民家の中のアート。

空と海を背景にすると、鳥と魚も映えます

空と海を背景にすると、鳥と魚も映えます


集落廚房
休憩所を左に折れると、すぐ右側にアミ族の昔の家屋がありました。60年以上も前の家屋で、倉庫として使用されていたところを、住民たちが1つをご飯炊き、もう一つはスープ用に作り直しました。豊年祭の時は、トビウオを焼いたり、バーベキューをしたり、お客をもてなす場所として生まれ変わりました。伝統を保持しつつ、観賞用、学習用かつ集落の集まりにも使用できる集会所のような役割を果たしています。
いわゆる集会所の役割

いわゆる集会所の役割

昔使用していた洗い場も横にあります

昔使用していた洗い場も横にあります

ご飯用とスープ用

ご飯用とスープ用

広いです

広いです

近くで竹切りの作業中

近くで竹切りの作業中


アート会場
さらに歩いていくと、アーティストのメイン展示場に着きました。高く伸びた竹のアートは壮観で、ここの気候や空気に溶け込み、昔からそこに存在していたように馴染んでいます。
南竹湖はどこからでも海が望め、いたるところに美しい花々が咲き誇り、畑も整然と区画され、ここに住む人たちの幸福度が伝わってくるようです。
楽しめます 楽しめます

楽しめます

カゴには草花を入れてもいいそう

カゴには草花を入れてもいいそう

日本語の説明もありますよ

日本語の説明もありますよ

予備?

予備?

アーティストが作品を展示する前からあったのが、彈弓座椅。オレンジ色のこの椅子は、安通越嶺古道への入口を象徴しています。東海岸沿いのアミ族はその昔、縱谷に食料を求める時、海岸山脈を徒歩で越えました。これがやがて安通古道への道とつながったわけです。
オレンジの椅子が右に見えますか?

オレンジの椅子が右に見えますか?

元気なドラゴンフルーツの向こうにもオレンジの椅子が見えます

元気なドラゴンフルーツの向こうにもオレンジの椅子が見えます


魯邦屋
また歩き始めるとしばらく、今度は左手に廃墟アートがありました。ここは、魯邦屋と呼ばれていて、写真を撮ったりするスポットです。碾米廠とも呼ばれ、1970年代ごろ米倉庫を経営する林さんという商家の家だったそうです。林さんはこの集落の長でもありました。
真っ青な海を左手に

真っ青な海を左手に

廃墟、到達

廃墟、到達

廃墟と緑のコントラストがいいですね 廃墟と緑のコントラストがいいですね

廃墟と緑のコントラストがいいですね


比塔擺
また果物の木などを眺めながら歩いていたら、比塔擺(料理の場という意味)という伝統工法で建てられた広場がありました。
どの家も花や植物が多いんです

どの家も花や植物が多いんです

ここが比塔擺

ここが比塔擺

途中、マンゴーの木や

途中、マンゴーの木や

キヌア

キヌア

ビンロウ?

ビンロウ?

毛柿

毛柿

落ちて乾燥した毛柿

落ちて乾燥した毛柿

ジャックフルーツも!

ジャックフルーツも!


卡卡轟
集落のゲートボール場で、人の出入りが多いため、清潔な公衆トイレも完備。また、バーベキュー設備もあり、豊年祭時にはここでもトビウオを焼いたりするそうです。
ここも人が集まってにぎやかになる場所 ここも人が集まってにぎやかになる場所

ここも人が集まってにぎやかになる場所


工作坊
活動中心のむかいにある味わいのある木造の建物。アミ族の彼らは、この工房で工芸品作りにいそしんでいます。
工房

工房

海へと道が続いています

海へと道が続いています

壁面には、集落マップ

壁面には、集落マップ

左が工房、前が活動中心

左が工房、前が活動中心

現在地

現在地

わかりやすいです

わかりやすいです

そして、またしても食料品店がありました。パンやアイスクリーム、冷たいジュースなどもあり。
ここも和みます ここも和みます ここも和みます

ここも和みます

活動中心

そして、今日の最後の目的地である「活動中心」に着きました。南竹湖の中心地で、白カニをテーマに住民たちによって建てられました。外壁にも白カニの彫刻が施されています。南竹湖のアミ族の豊年祭は、まさにこの場所で行われるのです。
機織りや原住民料理

機織りや原住民料理

アミ族の豊年祭

アミ族の豊年祭

白カニがいっぱい♪ 白カニがいっぱい♪

白カニがいっぱい♪

ここで昼食をとります。集落の方たちが準備してくれたアミ族の料理は、すべてが土地の食材で作られたおふくろの味。
海藻などの海の幸ほか、刺葱という香りのいい葉っぱを刻んで入れた卵焼き、地鶏や苦瓜、タケノコなどの山の幸も豊富で、竹の葉に包まれたモチ米を食べながら、おかずをいただきます。デザートのカボチャ餅の中にはアズキが入っていて、甘過ぎず素朴な味。お茶はレモングラスでした。
月桃葉で包まれたもち米

月桃葉で包まれたもち米

小豆も入っています

小豆も入っています

刺葱入りの焼き玉子

刺葱入りの焼き玉子

自家栽培の野菜や

自家栽培の野菜や

肉が締まった地鶏

肉が締まった地鶏

オクラと苦瓜も地元で

オクラと苦瓜も地元で

お腹いっぱいになりました!

お腹いっぱいになりました!

海の幸の代表は海藻類

海の幸の代表は海藻類

酸っぱみのある味付けが美味しい

酸っぱみのある味付けが美味しい

干しトビウオで煮込んだ豚肉!もち米と合います

干しトビウオで煮込んだ豚肉!もち米と合います

タケノコスープ

タケノコスープ

カボチャスイーツ

カボチャスイーツ

レモングラスティー~~

レモングラスティー~~

陽気な南竹湖のお母さんたち♪ 陽気な南竹湖のお母さんたち♪

陽気な南竹湖のお母さんたち♪

観光にもぴったり

南竹湖周辺は、台東県の北端で、花蓮県がすぐ近くにある関係上、周辺には八仙洞、長虹橋,南鄰烏石鼻があります。正直交通の便はよくないですが、民宿やホテルもあって、観光客を受け入れる体制は整っています。こじんまりとまとまった集落なので、徒歩で集落巡りができます。集落散策(大弾弓、魯班屋、法鬧) → 食:南竹湖郷土料理 → 手作り体験(レザークラフト、弓矢)という旅行者向けコースもあります。詳しくは、交通部觀光局東部海岸国家風景区(台東ツーリストセンター:886-89-281530)に問い合わせてみてください(日本語可)。
以上、もう一度行きたい台北ナビでした。

記事登録日:2017-09-13

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2017-09-13

スポット更新日:2017-08-07

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