「ひげ張」でおなじみの老舗魯肉飯店。台湾の雰囲気あふれる店内でいただくTHE台湾小吃は量も価格も手ごろ!
 
        
        
 
		
 
	
    
こんにちは、台北ナビです。
台湾での食事といえば、小籠包に牛肉麺?いえいえ、それだけではありません。台湾に来たら絶対に食べておきたいもの、それは魯肉飯です。台湾人の生活に溶け込んだ小皿料理(小吃)のひとつである豚肉そぼろかけご飯「魯肉飯」は、安く気軽に食べられる台湾庶民の味。今日はそんな魯肉飯の代名詞的存在である「鬍鬚張魯肉飯」におじゃまし、アッツアツをいただいてきました。
 
	
    ひげオヤジの小さな屋台
    
本日やって来たのは本店にあたる「美食文化館」。観光スポットとして人気の寧夏夜市にあります。といっても屋台ではありません。クラシック建築の大きな店舗をド~ンと構えており、ズラリと並ぶ屋台を後ろから見守るように建っています。
そんな「鬍鬚張魯肉飯」は魯肉飯といえば鬍鬚張(ひげ張)、というほど誰もが知っている名店ですが、実は始まりは小さな屋台だったとか。「今立っているここ((店入り口前))に出していたんです。」店の前に並ぶ屋台を見ながら現オーナーの張永昌さんはいいます。
  
		
    
												
											        
		
		        夜市通りにありながら昼前~深夜まで営業中。昼休憩もなし!
			     
  
	
    
							 
					
							
        
        
		            
		
		            2代目張オーナー
		         
	     
張さんのお父さん(張泉炎さん)が魯肉飯の屋台を始めたのは1960年のこと。元々は雙連派出所の向かい側にあったことから「双連魯肉飯」と名乗っていたのだそう。店は繁盛し、とても忙しい日々を送っていた初代オーナーはひげを剃る暇もないほどで、3~4日もほったらかしのひげは伸び放題。いつの間にやらお客さんたちは「鬍鬚張(ひげ張)魯肉飯」と呼ぶようになったのだとか。後に店名をその愛称に変更したそうです。
 
	
	
    
							 
					
							
		
		
    
      
      
		        
		 
			        特別オーダーのツールかと思えば元々は普通のしゃもじだったのだとか。米粒を鍋ふちで払い落とす度に削り取られてこんな形に。敲いた数なんと10万回! 
			       | 
      
      
         
       | 
		
							 
					
							
		
		      
      
		        
		 
			        初代オーナー張泉炎さん(左) 。1日の睡眠時間は4時間!18年間そんな生活が続いたとか。初代の努力があってこそ現在があり 
			       | 
    
		
	
	
  
 
	
    
忙しく働く父親の姿を見て育った張オーナー。店を継ぐのであればこの経営形態を変えたい、と強く思ったそう。そこで父親の了承を得て、当時屋台を出していた現在の場所に店舗をオープン、1979年のことでした。
その後も経営努力は怠りません。1984年には日本から講師を招聘し企業経営や管理システムを学ぶ一方、支店を続々と拡大、1994年から2002年まではチェーン店展開も行なってきました。現在はサービスや品質の低下を懸念し、お客様の信用第一にと管理の目が行き届く自社経営のみ行なっていますが、経営店舗は台湾全土に50店舗弱、さらに日本にも出店しています。張オーナーの手により小さな屋台は今ではセントラルキッチンを持ち、ISO・HACCPといった世界で認められた認証を受けた安全性も確かな一大企業へと成長。政府経済部による「台湾優良レストラン」等数々の賞にも選ばれています。
 
	
	
    日本に学んだ経営
    
日本の先生からいろいろ学んだという張オーナー。教えは経営に反映、徹底した管理方式を行なっているといいます。例えば、魯肉飯(小)は1碗150gのご飯(約4000粒)に38gの肉そぼろ。もちろん忙しい接客の中いちいち計ることはできませんが、社員教育研修中に訓練をするのだとか。
また、張オーナーの理念である「家族的経営」もそのひとつかもしれません。ナビ取材中に偶然やって来たご婦人。なんでもかつての従業員でリハビリ途中に立ち寄ったとか。
  
	
    
すると台湾語で会話がはずみ、ご婦人の体を気遣ってオーナー自らマッサージをする姿も。ナビ画参考にした著書「鬍鬚張大学」には他にも従業員を思いやるエピソードが多々ありました。
さらに、本日の取材も開始時間より前にオーナー自ら資料を準備してナビを迎えて下さいました。大企業のオーナーともなると実際に顔を拝見するのも難しいのが実情ですが、張オーナー自ら案内いただいた上、最後には一緒に食事まで!まるで家族を迎えるように対応してくださったのには、ナビも感動・・・(涙)。
 
	
    オシャレなひげオヤジ
    
以上のように外からの新しさも積極的に取り入れている「ひげ張」。2000年には台湾のストリート系ファッションブランドPizza cut fiveとコラボ。日本のA Bathing Apeにインスピレーションを受けたというひげ張オヤジをアイコンにスタッフの制服等をデザイン。これが若者に受けて、就業希望者も増加したのだとか。老舗店でありながら古き伝統のみを固持するばかりではない「ひげ張」、幅広い世代に支持されるのもうなづけます。
  
	
    
メニューも常に新しく
そんな新しさを追い求める姿勢はメニューにも。魯肉飯や豬腳といった屋台時代より続く定番商品だけでなく、新商品を常に開発。メニューは1ヶ月毎に替わるとか。これは3年後の営業成績を33%アップするという経営目標攻略の一環でもあるのだとか。本日はおすすめの人気メニューをオーナーにチョイスしてもらいました。
 
		
 
	
    
魯肉飯(小)33元 ★オーナーおすすめ★
かつては皇帝しか食べられなかったという豚のあご下肉を6時間以上かけて煮込んだ豚そぼろかけご飯。中華らしい味付けで、八角は使用されていますが、ほとんど感じない程度。実際気付く人は少ないそうですよ。ねっとり、こってりとしていて、おかずなしで何杯でもいけちゃいそう!小ぶりなので男性なら2杯はいける!一緒に添えられているのは台湾風奈良漬はちょっと独特な風味。
  
	
    
鶏肉飯(小)33元 ★ナビおすすめ★
茹でた細切り鶏胸肉をご飯にのせて特製のタレをかけたもの。魯肉飯とは対照的にあっさり・さっぱり。女性に人気というのもうなずけます。お米は台湾苑裡産の台梗9号米、新鮮な一期米だけを使用しています。
 
	
    
水耕A菜45元 ★オーナーおすすめ★
中華野菜、A菜を茹で醤油ベースのタレをかけたもの。シャキシャキとした歯ごたえが◎!通常ほのかな苦味がありますが、こちらのものは水栽培なので気になりません。あっさり味で食べやすい!
  
	
    
白菜魯40元
白菜の煮込み。白菜だけでなく、キクラゲ・ニンジン・扁魚酥・油爆豚皮・ゆば・干し蝦・ニンニクとさまざまな食材が使用され、それぞれの味がじんわりと染み出た優しい味に。
 
	
    
豬腳75元 ★オーナーおすすめ★
プルンと柔らかく煮込まれた豚足はゼラチン質たっぷり。豊富なコラーゲンでお肌によいことから女性客に人気の一品だとか。ほどよい濃さで食べ厭きない!
  
	
    
石板鹹豬肉60元
特選豚バラ肉をオリジナル香辛料で真空味付け。旨みがじっくり染みていて、外はカリッと、中は柔らかな食感が楽しめます。ほどよい塩気が後を引きます。
 
	
	
    
唐山排骨65元 ★オーナーおすすめ★ナビおすすめ★
台湾風トンカツ。柔らかなお肉ですが、カラッ焼き揚げられています。ちょっぴり甘めの醤油味に黒コショウがピリリ。男性客に人気とのことですが、女性もぜひ試してみて!
ナビ、後日寧夏夜市に行った時にどうしても食べたくなってお持ち帰り。それくらいハマっちゃう~☆
  
	
    
苦瓜排骨湯70元 ★オーナーおすすめ★
ニガウリと骨付き豚肉のスープ。採れたての新鮮ニガウリを厳選するため、毎早朝3~4時に仕入れに行くとか。苦味少なめであっさりした薄味。
 
	
    
何首烏鶏湯99元(冬メニュー)
何首烏(かしゅう)とはツルドクダミを乾燥させた漢方生薬で、肝臓や腎臓によいとか。そんな何首烏とウコッケイのスープは真っ黒な色に驚かせられますが、漢方臭さがなくあっさりとした味。体に優しい。
  
	
    
紅棗人蔘鶏湯85元(冬メニュー)
朝鮮人参とチキンのナツメ入りスープはほんのりとした甘さが特徴。朝鮮人参の香りいっぱいなヘルシースープ。
 
	
    
極品佛跳牆109元(冬メニュー)
フカヒレ入りではありませんが、栗・ナツメ・タケノコ・排骨など12種の食材がじっくり煮込まれた食べるスープ。通常大鍋で提供される高級ぶっとびスープですが、「ひげ張」なら1人分なのがうれしい!価格も良心的。
  
	
    
四神湯65元 ★PR林さんおすすめ★
蓮の実・ハト麦など4種の漢方食材とホルモンのスープ。日本人には人気がない、とのことですが、あっさり薄味で魯肉飯にベストマッチ。台湾らしいスープなのでぜひトライして!
 
	
    
貢丸湯40元
肉団子と大根のスープ。あっさりとしていて、疲れた胃もホッとする味。香菜の香りがポイント。苦手な方はオーダー時に「不要香菜(ブヤオ シャンツァイ)」と一言を。
  
	
    
薏仁緑豆湯35元 ★オーナーおすすめ★
夏場によく出る冷たいハト麦と緑豆のデザートスープはオーナー幼き日の思い出の味。緑豆の味がしっかり主張。甘すぎないのがいい。
 
	
    
銀耳蓮子湯40元 ★PR林さんおすすめ★ナビおすすめ★
PRの林振益さんイチオシの白キクラゲと蓮の実のデザートスープはナビもおすすめ!スイーツ専門店にもひけを取らないおいしさ。ほんのりとした甘味にうっとり。コラーゲンたっぷりなのでお肌に、腸に効くとか。オーナー曰く「美容が気になる女子と健康が気になる年配者に1日1杯おすすめ」とのこと。
  
		
    
												
											        
		
		        隠れメニューの台湾ソーセージ、香腸。にんにくをソーセージの中に入れているのでビールが欲しくなる~!
			     
  
	
	
    
見て触れて楽しく、食べておいしい美食文化館
おいしい食事を提供するだけでなく、台湾の食文化を次世代につなぐ使命をも担っていると考える張オーナー。そのため、本店は美食文化館という名のちょっとした博物館風になっています。1、2階のところどころに楽しい仕掛けがありますよ!
 
	
	
    
							 
					
							
		
		
    
      
      
		        
		 
			        ライトは屋台の屋根をイメージ。この下で食べれば屋台気分に♪ 
			       | 
      
      
         
       | 
		
							 
					
							
		
		      
      
		        
		 
			        初代オーナーの故郷である雲林の濁水渓の石を積み重ねた「希望の石(希=渓は同じ音)」は階段脇に 
			       | 
    
		
	
	
  
 
	
    
							 
					
							
		
		
    
      
      
		        
		 
			        初代オーナーが買い出し用に、私生活にと実際に乗っていた自転車。張少年(現オーナー)はハンドルとサドルをつなぐパイプに座っていたんだとか 
			       | 
      
      
         
       | 
		
							 
					
							
		
		      
      
		        
		 
			        2007年の台北魯肉飯フェスティバルで使用した150人分の魯肉飯レプリカを前にナビも張オーナーとパチリ☆イエ~イ!!讃讃讃!! 
			       | 
    
		
	
	
  
 
	
	
	
    おうちでも楽しみたいっ!
    
ご家庭でも「ひげ張」の味を楽しみたい!そんなアナタにはレトルトパックがおすすめ。残念ながら台湾からの日本への肉製品の持ち込みは禁止されているのでお土産にはできませんが、日本のサイトから日本全国にお取り寄せ可能。どうぞご利用ください。
以上、台北ナビでした。