台湾の古き良きものにフォーカスし、デザイン要素を足してハイセンスに進化させた台湾発のブランドです
(左)Casperさん(右)デザイナーのAndrewさん
こんにちは、台北ナビです。
今日は2018年秋に路面店をオープンさせた台湾発のバッグのブランド「日常經典」、そして複合して展開する薬草ドリンクの「日常野草」をご紹介します。路面店に至るまではPOP UP SHOP(期間限定店舗)を展開し、知名度を上げてきました。女性だけでなく、日本のおじさまたちにも人気があるそうですよ!
西門紅樓の裏のエリアにあります
西門と言えばメインになるのは、原宿のように週末などになると遊歩道になる道路があるエリアですが、「日常經典」があるのは、そことは違って西門紅樓の裏辺りです。昔ながらの雰囲気の中に突如出現する洗練された3階建ての白い建物。それがニューヨークやロンドンで10年程過ごした建築士であり、ブランドオーナーでもあるAndrewさんが開いた店舗です。
さりげなくシンプルな看板
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お店の前の道に商品などが映写される仕組み
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2階は癒しの空間を提供しています
1階入口からぐるりと店内を周り、後方にある細長い階段で上がる2階は、ここを訪れた人が自由に入ってゆっくりしてもらえるようにと造られた空間です。もともとこの建物は1階がショップ、2~3階は住居だった建物を改築しています。歴史ある古い建物なので、改装にもかなり手がかかったそうです。3階はオフィス。あえて3階に設置したのは、お店に来店してくれるお客さまの要望や様子をより把握するためなんだとか。
2階は、カフェやワークショップなどができるスペースで、中央にロングテーブル、家具は主にデンマークのデザイナーの作品が用いられ、とても優雅な雰囲気。この作品は全て販売しているので、気に入れば購入することができます。お花や織物などのワークショップが不定期に開催され、ヨガや社交ダンスのレッスンにも利用されています。
ホワイト、グリーン、ゴールドと配色が粋です
この空間はギャラリーにもなり、約1ヶ月に1回個展替えされます。展示するアーティストは、「日常經典」が厳選していて、セレクト基準は国境を越えて活躍するアーティストやそのパワーのあるアーティストの作品。ナビが訪れた際は、台湾人イラストレーターNio(倪嘉隆)氏の作品が飾られていました。Nio氏はグラフィックデザイナーでもあり、ベルギーやドイツ、シンガポールなどから依頼を受けパッケージデザインなどもする正に国境を越えてアートワークを繰り広げる人物。今回は日本の浮世絵を彼流にデフォルメしたもので、やはり個性溢れる作品でした!どんな催し物があるかは、FACEBOOKで告知されますよ。
バッグがメインのオリジナルブランド「日常經典」
Andrewさんの著書
先ほどから何度か名前を出していますが、「日常經典」はAndrewさんがデザインするMITブランドです。Andrewさんは、ニューヨークやロンドンの生活を経て、台湾に戻ってきました。ニューヨークでは、旧市街に新しい要素を加えて蘇らせる都市再開発に関するコンサルタントをしていました。例えば、マンハッタンの海沿いにある200年以上の歴史ある魚市場だった建物をリノベーションして蘇らせるなんてことをしていたんだとか。政府と協力し、どうやって伝統工場のものをブランディングして、その価値を上げるかということをいつも考えていましたが、実際に自分でそれをするのが早いと思い、ブランドを立ち上げたのが、この「日常經典」です。
欧米生活から帰ってきたAndrewさんは思いました。台湾にはたくさんの「いいもの」があるのに、それに目を向けていない。それならば、自分が台湾の「いいもの」にスポットライトを当てようと。そんな時に注目したのが、昔から台湾のお店などの軒先にある雨よけでした。トレードカラーになっているカラフルなストライプは、台湾の街に点在し、台湾らしい明るい色。こんなにカラフルだと日常生活では使いにくいと思ってしまったナビですが、Andrewさんは「イギリスではスーツの裏地やネクタイ、靴下にもこんな色が格好良く使われています。案外使ってみると合わせやすいだけでなく、個性が出てきて、コーディネートが楽しくなりますよ!」といいます。
台湾にはもっと安価なビニール素材のかばんがありますが、「日常經典」のものはひと味もふた味も違います。バッグ系はほとんどが用途によって何通りにも変身する優れもの。そして縫製が丁寧で、ここにパケットがあったら便利だなと思うところにポケットがあったりと、かなり考えられているのです。でも一番のポイントはこれをひとつ持っているだけで、おしゃれ感が出る点かなとナビは思います。
サイドからジップポケットにお財布なども入ります
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サイドからジップポケットにお財布なども入ります、傘もOK:多變式郵差包 4950元
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サイドから全開でき、内側は整理しやすいようにポケットが付いています
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ランダムストライプの中に隠れ○ッキーのような「日常經典」のロゴ
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ほかのブランドとのコラボ商品や「日常經典」のコンセプトに沿ったセレクト商品も店頭に並びます。どの商品もカラフルでおしゃれです!
薬草茶(青草茶)をお洒落にした「日常野草」
鍊茶師(ティーアルケミスト)
複合して展開するもうひとつのブランドが「日常野草」。こちらは共同で運営するCasperさんがプロデュースしています。現在、台湾にはコーヒーをメインとしたカフェや台湾茶を楽しめる茶芸館が溢れています。しかし、彼らが考えたのは、「日常經典」と同じように、「いいもの」なのに注目を浴びていなかった、台湾に昔からある「薬草」を使うこと。
鍊茶師(ティーアルケミスト)は、「日常野草」独自の造語で、もともとはコーヒーで言うバリスタや錬金術師(ゴールドプラクティショナー)からもじっています。というのも、こちらの青草茶の作り方が変わっているからなんです。まずはブレンダーでコーヒー豆を挽く要領で薬草を粉砕し、1杯ずつハンドドリップしてくれるんです。もう言われなかったから、コーヒーを淹れているかのようなんです!
メニューを見てると、「悩みを吹き飛ばす」「焦りをなくす」「孤独じゃない」「エイジングレス」などの効能、材料が分かりやすく書いているので、選びやすいのが◎。そして甘みはお砂糖などを入れたのではなく、甘草の自然の甘みで、安心して飲めますよ。
店頭には「日常野草幸運瓶體驗」と題してオーダーの仕方がレクチャーしてあります。
STEP.1 自分の好きな薬草をセレクト。
STEP.2 両手で握って願いごとをし、鍊茶師に渡します。
STEP.3 鍊茶師によってセレクトされた薬草がブレンドされます。
STEP.4 ご自身でセレクトした薬草茶を楽しんでください。
「仙草青草茶」90元
悩みを解消してくれる効果のあります。すっきりした喉越しの良い薬草茶で、甘草の甘みが後を引きます。咸豐草/仙草/薄荷/甘草のブレンドです。
カクテルやおでんもあります♪
ここでさらに特別なのは、薬草を使ったカクテルやおでんまであること(驚)!カクテルには天井からぶら下がったディスプレイにもなっている薬草を、切って飾りとして添えます。その工程までも含めて素敵!
おでんはまるで和風と思えないほどのお洒落になって出てきます。もちろん薬草を使って煮込んでありますので、香りにも癒されますよ。
まるでフランス料理のようなザ・おでん「野草(關東煮)」130元、お好みの薬草茶とセットなら200元
台湾に昔から日常的にあったけど、なかなか注目されてこなかった良いものにフォーカスを当て、新しいデザイン要素を加えてリニューアルさせる。そんな良いものたちが、ひとつのお店でショッピングと飲食として楽しめます。是非足を運んでみてください!
以上、台北ナビでした。