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お店はすでに5代目なんです、台湾の人に好まれ、歴史を重ねてきた風格と味!

こんにちは、台北ナビです。今日は歴史あるおかしのお店「玉珍齋」(台中二店)へやってきました。こちらのお店はお菓子屋さんで、100年以上の歴史。1877年創業と堂々と書かれているのを見ると、いつでもどこでも台湾の人の生活に密着してきたんだなと感じ入りました。

創業は100年以上前

「玉珍齋」の発祥地は彰化県古都「鹿港」。鹿港は台湾の商業発祥3大地と言われる歴史を持った場所で、中国大陸からの船が頻繁に着く貿易港でした。今でも街全体の建物の並び方や形の統一性、また、先祖代々からの業種を受け継いでいる家の多さから、この街自体がひとつの小国のようだったんだなと、町を歩くと頷けます。商人の街の結束は固く、お互い助け合っている、といった街の息づかいが感じられます。「玉珍齋」の初代黄錦さんも中国の泉州からきた富裕な商人の一人で、仲間が仕事の合間に立ち寄るたびに、おいしい手作りのお菓子を出していました。

最初は看板の鳳眼糕

手作りのお菓子はいわゆる米をベースとした菓子で、今は「鳳眼糕」という名前で 200個入りが130元で売られています。100年以上も台湾の人たちに愛されてきたお菓子です。お店5代目の奥様・王文敏さんの話では、昔はひとつもっと大きい形で、お客様に出したのが好評だったので、4枚切れを薄い紙に包んだそうです。お菓子を紙に包むというのは当時の人たちにはとっても特別な感じがして、「玉珍齋」という店名の下、お菓子屋さんとして成り立ち、繁盛していきました。2代目は黄仕元さんが後を継ぎました。幼くして菓子業を起した父の背中を見て育ったので、早くから家業に取り組み始め、2代目の時代に集まった職人たちによっていろんな種類のお菓子が開発されました。

そして清朝末期の第二次世界大戦空襲の下、家業は一時中断をよぎなくされました。その後は黄仕元さんの息子・黄長庚さんが後を継ぎ、4代目は黄長庚さんの4番目の息子・黄森榮さんとその妻黄盧清秀さんによって、第二の好調期が訪れました。しかし、戦火の影響で再度途切れ、蒋介石率いる国民党の時代に突入。跡継ぎに困った黄森榮さんは長年海外に暮らしていた三番目の息子さん一彬さんを呼び戻しました。 そして、現在は黄一彬さんと奥様の王文敏さんが中心となって、お店を切り盛りしているわけです。

台湾菓子の歴史

鳳眼糕から始まった「玉珍齋」のお菓子。初期のお菓子はほとんどがお餅を平たく伸ばしたようなこの「糕」という形です。「糕」の中身は甘いもの、塩辛いもの、どちらもありました。その後はお菓子を油で揚げる「米老」という形になりました。一個一個口にすると、ちょっと粘り気もあり、ナビはかなり好きなお菓子の部類です。いろんな「米老」が出てきた後は「餅」。といっても日本のようなネバネバではなくもっとお菓子に近いもの。牛舌餅をごらんになればわかるように、練って押して焼きましたって風。本場鹿港に行くと、イチゴ味やイモ味などいろいろあります。「餅」と同時にでてきたのは、もっとお菓子っぽい「酥」。代表的なのはパイナップルケーキの鳳梨「酥」です。
糕→米老→餅(或いは酥)の流れ  糕→米老→餅(或いは酥)の流れ  糕→米老→餅(或いは酥)の流れ 

糕→米老→餅(或いは酥)の流れ 

初代の米老です  初代の米老です  初代の米老です 

初代の米老です 

王さんは「玉珍齋」は100人ほどのお菓子作り職人が、伝統的なお菓子を手作りで作ってるとおっしゃってました。これらのお菓子は機械では難しいため、ひとつひとつが職人さんの手にかかってるとは、感動ものです。そして、王さんはその焼き方、お菓子の形、食べたときに感じる粉の混ぜ方で、どの職人さんが作られたかわかるそうです。
鳳眼糕




「玉珍齋」のお菓子はここから始まりました。空気が乾燥していると、くっつきが少なくなってパサパサになるため、曇りの天気の日にしか作られなかったそう。材料は米粉で、見かけはシンプル、味も地味ですが、とっても繊細なお菓子なんです。
緑豆糕
日本で言えば和三盆の台湾版のような形。ちょっと仏壇へ飾るお菓子風ですが、味はとっても素朴で、甘さ控えめ。ちょっとお腹が空いたなってときにお腹に収められます。

鳳梨酥  鳳黃酥



パイナップルの味がしました。適度なヌガー度、甘さ、食感、歯ごたえ、すべてがかるく合格点以上。お土産用としてもいい感じの包装で、台湾の方が大好きな卵の黄身入りもあります。
松子酥
一番手間隙かかるお菓子だそうです。おいしいあんこともち、松の実がはいっています。Pケーキと同じく、一番日本人に人気があるお菓子。ナビも試食しましたが、こんなにおいしい中華菓子、食べたことがない!

香妃酥  金蛋酥  蘿蔔酥  蓮子酥  芋頭酥  枕頭酥  



どれがおいしいですか?と聞かれると、ほんとにどれもおいしいです。甘すぎないところがいいです。個人的には塩味の蘿蔔酥か、美顔にいいというはすの実入りの蓮子酥あたりが、ちょっと甘くていいかなというところです。





牛舌餅
 

鹿港名物はしっとりした牛舌餅



太陽餅

こちらは台中名物でなかなかいけます



老婆餅

このお菓子も台中名物、「太陽」みたくパサパサしません




夏威夷果軟糖
  花生糖  杏仁風脆片 

新しいお菓子といえます。ナビもいくつかのお店で花生糖を食べたことがありますが、「玉珍齋」のはおいしいですね。





どれもお手軽な価格なので、ちょっとした子供のおやつや仕事してる人たちが職場で食べるお菓子として買っていくそうです。そういえば、台湾の方たちは仕事しながらよくお菓子類を食べていますよね。

店舗網
本店:彰化県鹿港鎮民族路168号(民族と中山路の交差点付近)(鹿港本舗)
電話:(04)775-2486  営業時間:8:00~22:00
台中三店:台中市漢口路四段238号
電話:(04)777-3672  営業時間:10:00~22:00
桃園国際空港内でも販売しています。

以上、台北ナビでした。
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記事更新日:2009-02-14

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2007-02-14

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