世界に認められた台湾のロースターと京都の人気カフェがコラボ。「日本と台湾をコーヒーでつなぐ」お洒落カフェをオープン!
こんにちは、台北ナビです。
台湾といえば「烏龍茶」を思い浮かべる人が多いと思いますが、実は近年、スペシャルティコーヒーにこだわったお洒落カフェが続々とオープンし、人気を博しているのをご存じですか。
世界的に有名なバリスタやロースターの大会で入賞する台湾人も出てきて、彼らがオープンしたカフェはコーヒー好きの若者でにぎわっています。
そんな人気カフェの一つ、Fika Fika Café(フィカフィカカフェ)のコーヒーがいただけるお店が東京にオープンしたと聞いて、ナビも早速行ってきました!
「日本と台湾をコーヒーでつなぐ」がコンセプト
場所は新大久保駅と大久保駅のほぼ中間。大通りの喧騒から離れた住宅街にある宿泊施設「DOMO新宿」に併設されています。
お店に入ると、まず目に入るのは真っ白なカウンター。その周りにナチュラルな木のテーブルと椅子が置かれ、優しい雰囲気をかもし出しています。
面白いことに、よく見ると、左右で壁の色が違うんです。カウンターに向かって右側は淡いピンク、左側はパステルグリーン。テーブルや椅子の雰囲気もちょっと違います。
設計・建築担当の佐野健太さん
「デザインのコンセプトは『2者の対比』です」と語るのは、このお店の設計・建築を担当した一級建築士の佐野健太さん。
「
DOMO CAFÉは台湾と日本のカフェがコラボしたお店なので、2国の文化を意識しました」
たとえば、お店の左半分はカウンター席などもあり、気軽に立ち寄れる「カジュアルエリア」、右半分はソファ席やゆったりと座れる椅子がメインの「リラックスエリア」になっています。
カウンターもマシンを使う「エスプレッソコーナー」と、バリスタとお客が気軽に言葉を交わせる「ハンドドリップコーナー」に分かれていて、イメージカラーもピンクとパステルグリーンの2色。
テイクアウト用のカップにもこの2色が使われています。
「異なる文化が一つの空間にあって、そこから新たな交流が生まれる。そんな場所を作りたかったんです」と佐野さん。
ちなみに、お店のマークや食器などのグラフィックデザインを手がけたのは、台湾人の人気イラストレーター・ミリーさん。ここでも日台の融合が生まれているんですね。
Fika Fika Cafeのジェームス・チェンさん
もちろんコーヒーも台湾と日本、2つの違いが楽しめます。
台湾のコーヒーは、台北にあるFika Fika Caféがローストした浅煎り豆を使用。
オーナーのジェームス・チェンさんは世界的にも有名なノルディック・バリスタカップで優勝した実力の持ち主です。
「日本のコーヒー愛好家が台湾のコーヒーを味わえる。また、観光に来た外国人が京都のコーヒーを楽しめる。そんな日台交流の懸け橋を作りたい」とジェームスさん。
カフェ・ヴェルディの続木義也さん
日本のコーヒーは、京都・下鴨にあるカフェ・ヴェルディの中深煎り豆を使用。
オーナーの続木義也さんは東京珈琲四天王の田口護さんに師事した方で、「京都では流行ることよりも長く続くことが大事にされています。だからこそ、一日に何杯飲んでも飽きのこない、オーソドックスなコーヒーを提供したい」と意気込みを語ります。
DOMO CAFÉでは、それぞれのお店が特別にブレンドした
「フィカフィカ ハウスブレンド」(500円)と
「ヴェルディ ハウスブレンド」(500円)の他、豆の特徴が際立つ
シングルオリジンコーヒー(各550円)も数種類提供していて、自分好みのコーヒーを選ぶことができます。
また、2つのハウスブレンドを飲み比べできる
「テイスティングメニュー」(900円)もあるので、台湾の浅煎りと京都の中深煎り、両方を試してみるのもおすすめです。
一度食べたら病みつきになる「小倉ホットサンドウィッチ」
コーヒーに合う軽食メニューの中でも特に人気なのが、カフェ・ヴェルディの看板メニュー「小倉ホットサンドウィッチ」(550円/セット900円)。
京都の老舗・進々堂の食パンに宝泉堂謹製丹波大納言の粒あんと求肥がサンドされていて、トロッと溶けたバターの塩味とあんこの甘さが絶妙なおいしさなんです。
添えられたバニラアイスと一緒に食べると、ひんやりとした甘さも加わって、さらにグレードアップ!
また、新鮮な果物をたっぷり使った
フルーツティー(ホット880円/アイス680円)や
杏仁ティー(600円)など、台湾で人気のドリンクもいただけます。
さらに、不定期ですが、稀少な台湾産のコーヒー豆が入荷されることも!
期間限定メニューとして店内でいただくほか、豆を購入することもできるそうです。
台湾のコーヒーは生産量が少ないので、日本で手に入れられるなんて本当に貴重です! 入荷情報はFBなどで随時アップされるそうなので、ぜひチェックしてみてください。
日台の交流拠点としての役割も
カフェを運営するDOMO株式会社は、旅行業や不動産業などを手がける台湾企業で、これまでもさまざまな形で日台の交流を図ってきました。
同社代表の廖惠萍(リョウ ケイヒン)さんはグランドオープン・セレモニーで、店名の由来をこう語ってくれました。
「若い頃、日本語があまりできない私に知人が『すみません、どうぞ、どうも。これさえ覚えておけば大丈夫!』と太鼓判を押してくれたんです。『どうも』というのは覚えやすいし、いろいろなコミュニケーション・シーンで使えます。また、イタリア語では町のシンボルとなる教会のことを『ドゥオモ』といいます。だから、多くの人が集う交流拠点のような場所をつくりたいという想いをこめて、『DOMO CAFE』と名付けました」
オープニングセレモニーには関係者一同が勢ぞろい。この日台共同カフェへの熱い想いを語ってくれました
お店のスタッフの多くは日本語を学んできた台湾人だそう。
「温かく、人情味あふれる台湾らしい応対を心がけています。家に帰ってきたような居心地の良さを提供したいんです」と廖さん。
ちょっと話しかけてみたら、台湾の美食やおすすめスポットを教えてもらえるかもしれませんよ。
コーヒーだけでなく、カフェで過ごす時間そのものを楽しむ。そんなDOMO CAFÉの今後が楽しみです。
以上、台北ナビでした。