兩倆(台南市)

LIANG LIANG CAFE

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アーティストが集う憩いの場!みんなで作り上げていく空間


こんにちは、台北ナビです。
若者たちによって再生された古民家カフェが立ち並ぶ信義街。最近この細い裏路地あたりが台南のひそかな芸術発信地になっています。散歩していると気になるたたずまいを発見!!白いレンガの壁に、錆びついたスチールて作られた「兩倆」のふた文字の看板。その謎めいた門構えに、いてもたってもいられなくなったナビは、早速中に入ってみました。

オーナー夫婦にお話をお伺いしました


もともと自分たちがゆっくりお茶とおしゃべりを楽しむためにこの空間を作ったという、若いオーナー夫婦の、李威萱さんと徐婉婷さん。古い物には目がないコレクターの李さん。高雄出身の李さんと桃園出身の徐さん、共にデザイナーのおふたりは芸術大学で出会ったそう。信義街にある城壁跡、兌悅門に観光に来た際、ここの古民家に出会い、台南ののんびりとした生活に魅せられて、ここへの移住を決意!そしてついに2012年、ここにめでたく「兩倆」をオープンさせたそうです。
1階がギャラリースペース、2階がカフェになっている「兩倆」。内装は、すべて李さんによるデザインで、あちらこちらにさりげなく置かれているレトロな雑貨もネットで手に入れたり、友達から譲ってもらった物なんだとか。ウッドや、スチール製の家具にも手を加えて、オリジナルにしてしまうなんて、ナビもビックリです。デザイン関係や建築系の本も多く見かけました。
そういえば、お話を聞いている間、続々と入ってきたお客さんたちは、みんなファッショナブルな若者ばかりで、オーナーの友達のようです。この場をオープンさせるにあたって、内装についても飲食についても、たくさんの人の協力を得たそうです。ひとりでは何もすることができない、でも兩倆(ふたり)なら…というのが名前の由来だそうです。こうしてみんなの力が今の「兩倆」を作り上げていったのですね。

2階はアートに囲まれたカフェ

大きな窓から光が降り注ぐ明るいカフェスペースにはいると、まず迷ってしまうのが席選び。個性的な机やイスが並び、大きな窓の近くの明るい場所にしようか、それともカウンター席でオーナーとおしゃべりを楽しもうか…。
ここでは、種類豊富なお茶やコーヒー、ちょっとしたおやつをいただくことができます。カップや、お皿も可愛いので、その辺もお見逃しなく!
頂級黄金曼特寧(ゴールドトップマンデリン) 150元
酸味が少なく、苦みが強いのが特徴の大人味。時間をかけて丁寧にコーヒーをいれるオーナーの姿が、喫茶店のマスターみたいで印象的でした。コーヒーには小さなクッキーが付きます。徐さんのお母さん手作りのクッキーは全部で8種類。今日登場したのは、クランベリーとサンザシでした。
鮮奶茶(フレッシュミルクティー) 140元

見るからにミルクがたっぷり入ってそうなミルクティー。飲むとホッとする優しい味わいです。こちらにもクッキーが付きます。カップとティーポットを乗せた、プレートの隅に手をつなぐ子供二人のマークが。これは兩倆(ふたり)で手をつなげば、目の前にあるどんな困難にも立ち向かっていける、そんな意味が込められているそうです。ちなみにこちらも、レーザーで刻印したオリジナルです。
 
檸檬搭(檸檬タルト)
100元

いちばんのこだわりは、やっぱりおいしい物を作ること、そういっていた徐さんの自信作。タルト部分も手作りで焼き加減が難しいそうです。さっぱりとしたレモンクリームと、サクサクタルトが相性バツグンで、癖になりそうでした。

空間を華やかにする植物アートたち


全体的にシンプルでモノクロに近い色使いの内装に、さりげなく飾られた淡い緑の植物が気になってしょうがなかったナビ。土が必要なく、空気中の水分を吸って成長するエアプランツは、ときどき霧吹きでスプレーする程度の簡単なお手入れでOKな上、インテリア性もバツグン。これならついつい水やりをわすれてしまうナビでも大丈夫そう。エアプランツやドライフラワー、観葉植物を組み合わせた壁掛けタイプの作品は、フラワーデザイナー、廖浩哲さんによるもの。
成長すると、また枯れてしまっても、それはそれで違った味わいの作品になるのが、植物アートの醍醐味。時として姿を変えていく植物アートも、デザイナー廖さんも、「兩倆」の造り手として欠かせない存在なのですね。

1階はサイレントなギャラリー

にぎやかで明るい2階のカフェスペースとは、ガラリと変わって、1階は厳粛な美術館のような雰囲気が漂うギャラリースペースです。定期的に内容がいれかわり、オーナー自身や友達の作品も展示することがあるそう。オープン当時は、オーナーからアーティストに、出展の依頼をしていたそうですが、今ではアーティストの方から依頼が来るようになったそうです。
ナビがお邪魔した時は胡慧琴さんと黃姿斐さんによる「achromatic(無彩色)」という展示を行っていました。テーマ通り無彩色の作品が、この展示スペースにぴったりマッチしていました。入り口には、アート関係のフライヤーもたくさんならんでいます。こうしてアーティストの輪がどんどん広がっていくんですね。
フライヤー

フライヤー

胡慧琴さんの作品

胡慧琴さんの作品

黃姿斐さんの作品

黃姿斐さんの作品

いちばん奥のスペース

いちばん奥のスペース

もうひとつのシークレットスペース

「兩倆」の見どころは、実はこれだけじゃありませんよ。左の建物、こちらは民宿になっています。もちろんここも、オーナーによるデザインの内装や、コレクションが楽しめる空間になっています。
1階には、インパクト大のグランドピアノが置かれていて、ときどき発表会も開かれるそう。
2階、3階が宿泊スペースになっていて、3部屋あります。共同のキッチンや、バスルームの内装も、凝っていてオリジナリティたっぷりです。信義街、神農街、忠孝街などの、古い裏路地があり、B級グルメのお店も近くにたくさんあるので、台南散策にも、もってこいのロケーションですね。
近くにある兌悦門

近くにある兌悦門



多目的スペース「兩倆」を、すっかり満喫してしまったナビ。
まだオープンして比較的新しい場所ですが、ここに集う若いアーティストたちが、今後どんな活躍を見せてくれるのか、期待に胸が膨らむ1日でした。

以上、台北ナビ(岩田優子)でした。

記事登録日:2015-03-10

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スポット登録日:2015-03-10

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