【地元大学生が案内する高雄名所①】高雄のすみずみまで楽しんじゃおう!台湾バナナのふるさと「旗山」へようこそ!これさえ読めば旗山までのアクセスに困らない♪

歴史溢れる街並みと、豊かな自然をのびのびと肌で感じながら、地方のさらなる魅力を大学生と一緒に探しに行こう!

こんにちは、台北ナビです。

「地元台湾人の案内で台湾を巡りたい」と願っているけれど、台湾人の知り合いや友達がいないし、この願いは叶わない……。そう思っている方って結構いるのでは?

今回、ご縁があって高雄の国立中山大学の学生自ら高雄の観光スポット「旗山」の案内をしてくれることになりました。「旗山」って台湾バナナのふるさとと言われているように、バナナしかないんでしょう?なぁ~んて思っているあなた、それ間違いです!

国立中山大学に通う、台湾人と日本人の学生が見つけた「旗山」の魅力を今回から5回に分けて紹介してくれます。では、学生の皆さんへバトンをお渡ししましょう!

今回のシリーズは国立中山大学の学生が旗山をご案内!

みなさんこんにちは!私たちは高雄市にある国立中山大学で日本語を学んでいる学生です。大学の授業を通して地域に貢献する教育プロジェクトの一環として、今回私たちは地元高雄市の郊外にある「旗山」という小さな町を紹介します。

日本の皆さんに台湾の主要都市だけではなく、地方都市にも訪れてもらうことで、地域活性化に貢献することが私たちの目標です。これから5回に分けて、実際に足を運び目にしてきた「旗山」について紹介していきます!記念すべき第1回目は「旗山までの交通アクセスと旗山車站(旗山駅)について」です!

【超便利なアクセス】高鉄(台湾新幹線)「左営」駅からバスで40分!こんなに簡単に到着できるなんて……

台湾の魅力的な観光地って郊外にあって、アクセスに不安があるから行きにくいんだよなぁと思いがちですが、「旗山」までのアクセスは拍子抜けしちゃうくらい簡単です。

高雄市内から一番わかりやすい行き方は、高雄の交通の玄関口である高鉄「左営」駅から高速バスに乗る方法。バス停は高鉄「左営」駅出口2を出たところにあり、旗山へ行く「E01旗美国道快線」は6番乗り場です。
高鉄「左営」駅出口2からエスカレーターを降りると、右側にバスターミナルが見えますよ~!

高鉄「左営」駅出口2からエスカレーターを降りると、右側にバスターミナルが見えますよ~!

旗山へ行く「E01旗美国道快線」は6番乗り場です!

旗山へ行く「E01旗美国道快線」は6番乗り場です!

時刻表と運賃はこちら

時刻表と運賃はこちら

台湾ではバスに乗る前に、台湾に着いたら真っ先に日本のSuica、PASMOのような交通系ICカード「悠遊卡(EasyCard)」か「一卡通(iPASS)」を準備しましょう!(「愛金卡(icash2.0)」や「有錢卡」でも乗車は可能です)

というのも、台湾のバスでは両替ができないので、現金を使用して乗車する場合は事前に運賃分の金額を準備しておく必要があるからです。細かい金額がない場合は余分の料金を払うことになってしまいます。ですので、台湾に着いたら真っ先に上記のICカードを購入することをおすすめします。これらのICカードはコンビニで気軽に買うことができ、地下鉄、バスなど台湾旅行中の移動のストレスを解消してくれ、非常に便利です!
高鉄「左営」駅の出口2を出ると、悠遊卡専門店があります。ここでカード購入やチャージが可能です。もちろん駅構内にあるコンビニでもチャージなどが可能です!

高鉄「左営」駅の出口2を出ると、悠遊卡専門店があります。ここでカード購入やチャージが可能です。もちろん駅構内にあるコンビニでもチャージなどが可能です!

台北ナビ編集部より】高雄で交通系ICカードといえば「一卡通(iPASS)」と言われるほど普及しています。旅行中はどのICカードを使っても不自由はほぼありませんが、高雄で生活するなら、「一卡通(iPASS)」を持っていると便利ですよ!
車窓からは旗尾山が見えました!

車窓からは旗尾山が見えました!

旗山入り口にはバナナの看板でウエルカム♪

旗山入り口にはバナナの看板でウエルカム♪

バスに乗るだけと書きましたが、唯一の注意点はバスが40分ごとに1便の運行であること。高速道路を通るため立ち席はないので、満席になり次第次の便まで待つことになりますので、十分注意してくださいね。とはいえ、道中の自然豊かな景色も綺麗なので、ぜひ旗美國道快線に乗ってみてください!

旗山轉運站に到着しました!

バスに乗り40分ほどすると「旗山轉運站」バスターミナルに到着しました。旗山の旅がいよいよ始まります!
バスターミナルの建物もバナナを意識しています バスターミナルの建物もバナナを意識しています

バスターミナルの建物もバナナを意識しています

実は今回の記事作成の取材を行う前に、地元旗山の小学生たちが旗山の食べ物や建物について紹介してくれました。今回交流した旗山國小(小学校)の先生によると、最近台湾の学校では郷土教育を重視していて、この小学校では小学生がガイドになり観光客に地元を紹介するという教育活動をしているそうです。

今回は小学生のみんなに加えて、地元のガイドさんにも来ていただき、一緒に旗山を案内してくれました!
小学生が旗山を紹介してくれました! 小学生が旗山を紹介してくれました!

小学生が旗山を紹介してくれました!

「旗山」はコンパクトだから徒歩での散策が可能!まずは和洋折衷の建築が味わい深い「旗山車站(旗山駅)」へレッツゴー!

台北ナビ特製マップ

台北ナビ特製マップ

まずは「旗山車站(旗山駅)」へ向かいます。バスを降りて、バスターミナルを背にして至誠巷25弄を進んで行くと、丁字路(T字路)に当たります。ここで右手を見ると「林陳綢橋」という小さな橋が見えるので、これを渡って細道を進み、延平一路を横切り、中山南街1巷に入ります。少し進むと、東東水果という果物屋さんを右折して道なりに進むと、右手にレトロな建物が見えてきます。

文字で見てもよくわからないという方は台北ナビ特製マップを見てみてくださいね!

細い道を歩くのが不安な時は、少しだけ遠回りになりますが、復新東街→復新街→永平街と大きな道を歩くのが安心だと思います。それでも、交通量は多いので、安全には気を付けてくださいね!
バスターミナルから最短の行き方だと、このような旗山駅の横側が見えてきます!

バスターミナルから最短の行き方だと、このような旗山駅の横側が見えてきます!

この辺りの道路は賑やかなので車やバイクの行き来に気をつけてください! この辺りの道路は賑やかなので車やバイクの行き来に気をつけてください!

この辺りの道路は賑やかなので車やバイクの行き来に気をつけてください!

童話のようなキュートな建物!

旗山駅」は、ヨーロッパ風の八角形の尖塔と日本風の壁と内部の建物を兼ね備えていて、外装の土台はレンガや建物内の梁等の構造は木造で構成されています。建築物全体が独特な和洋折衷を成しており、現代でも特別な趣を感じることができます。ガイドさんのお話によると、旗山車站を設計したのは当時ヨーロッパに留学していた日本建築留学生達で、ヨーロッパで学んだ技術をこの旗山駅に応用し設計したそうです。

【台北ナビ編集部より】当時流行していた「褲腰屋根(はかま腰屋根)」から日本建築をより深く感じると公式ホームページに書かれているのですが、ドイツ屋根の別名にもあるようにドイツの古い木造建築によく使われているので、個人的には「旗山駅」の童話感が増し増しになっていると思っています!

旗山の発展に重要な役割を果たした「旗山駅」

旗山駅」は、日本統治時代の1910年(明治43年)に高砂製糖株式会社の旗尾製糖所(現:旗山製糖工場) が、九曲堂から旗尾に敷設した臺灣糖業鐵路(台湾糖業鉄道)「旗尾線」にあった駅です。1913~1915年(大正2~4年)に建てられ、「蕃薯藔驛」という名前でした。(その後1912年には旗尾から美濃の竹頭角庄まで路線が延長しています)
これは昔「旗山駅」の写真です

これは昔「旗山駅」の写真です

糖業鉄道というからには、サトウキビなどの製糖に関する貨物を運ぶのが大きな目的ですが、貨物と同時に旅客営業も行う「営業線」でもありました。台湾鉄道(台鉄)に接続する「九曲堂車站」から北上して「旗山駅」へ。そして東方向へ「旗尾製糖所」を通り、終点の「竹頭角庄車站」とつながっています。

つまり「旗山駅」はサトウキビなどの貨物や旅客の輸送の拠点として、近代旗山の発展に重要な役割を果たしました。戦後製糖業が衰退し、1978年(昭和53年)に駅舎が運用停止されましたが、民衆の積極的な努力によって2005年(平成17年)に歴史的建築物として認定され、本来の姿を保存することができました。

現在は主に旗山のインフォメーションセンターとして活用されています。

「旗山駅」の紹介や色々なお土産がたくさん

扇形車庫のジオラマってなんだかかわいい~♡

扇形車庫のジオラマってなんだかかわいい~♡

旗山駅」は旗山の製糖業などこの町の発展を知る上で貴重な建物であるだけでなく、高雄市や旗山のお土産がいっぱいあるショップ的役割もあります。旗山の名産品であるバナナ商品もたっくさん!その中でも気になるのは鉄道に関係あるグッズ。かわいすぎる~♡

そして、記念品はもちろんですが、アイスも大人気です。ちなみに、駅舎奥にある機関車や糖鉄故事館へ入場するためのチケットを使えば、お土産を30元引きで購入することができますよ。
特に鉄道に関係のある商品が多い! 特に鉄道に関係のある商品が多い!

特に鉄道に関係のある商品が多い!

鉄っちゃんや鉄子にはたまらないはず! 鉄っちゃんや鉄子にはたまらないはず!

鉄っちゃんや鉄子にはたまらないはず!

砂糖王国「台湾」が誇った「台湾糖業鉄道」は知らないことばかり!

旗山駅」の駅舎奥に「糖鐵故事館(糖鉄故事館)」があります。

糖鐵(糖鉄)とは臺灣糖業鐵路(台湾糖業鉄道)の略名。ここでは「台湾糖業鉄道」の歴史や紹介と共に、日本統治時代に高雄の旗山が砂糖の生産・製造・輸送の一大農業都市となった歴史や現在の著名人の旗山駅への愛や思い出をインタビューしたものを展示しています。
1940年の旗尾線の乗車料金表

1940年の旗尾線の乗車料金表

1940年の旗尾線の乗車料金表

1940年の旗尾線の乗車料金表

糖鐵での思い出写真などが並んでいます。当時の様子がありありと伝わってきます

糖鐵での思い出写真などが並んでいます。当時の様子がありありと伝わってきます

入場チケットが必要ですが、ここは是非見てみてください。旗尾線をはじめ、台湾全土に広がっていた糖業鉄道の3000㎞近い線路網の栄華、そして戦争に備えるため台湾鉄道(台鉄)縦貫線の予備路線となり、戦後復興を経て衰退していった歴史などがわかりやすく展示されていて、台湾への理解をより深めることができるんです。
もちろん旗山のことも知れますよ! もちろん旗山のことも知れますよ!

もちろん旗山のことも知れますよ!

実際旗尾線を走っていた蒸気機関車が「旗山駅」に凱旋!休日のみ体験できる「五分車」VRが楽しすぎる~♪

旗山駅」開幕との目玉として、当時旗尾線で使用していた蒸気機関車「353号機」を修復し展示しています。この蒸気機関車は橋頭糖廠(橋頭製糖工場)に40年近く保管されていたもので、開幕当日には汽笛を鳴らしたそうですよ!車両も展示されていて、実際に乗車することができます。しかも15分に一度揺れたりして、実際に乗っている気分になれちゃいます。

「台湾糖業鉄道」が採用していたのは「五分車」と呼ばれる軽便鉄道。ではなぜ「五分車」と呼ばれるのか知っていますか?それは、その昔イギリスが定めた国際基準軌間(ゲージ)1435mmの約半分(五分)の幅の762mmのナロゲージだったから。

【台北ナビ編集部より】ちなみに台湾には国際基準軌間と同じ幅の1,435mm(標準軌)の線路を採用している台湾新幹線(高鉄)、台北メトロ、高雄メトロや「台湾糖業鉄道」と同じ軌間である阿里山森林鐵路(阿里山森林鉄路)のほか、1,067㎜の軌間(七分車)を採用している台湾鉄道(台鉄)などがあります。

旗山駅駅舎の前後に五分幅の線路が残っていますので、線路の狭さも感じてみてくださいね!
線路の幅も注意深く見てくださいね!

線路の幅も注意深く見てくださいね!

実際乗ってみよう!

実際乗ってみよう!

休日には当時の台湾の鉄道路線の風景を味わうことができるVR体験が可能です。(10:30~)人数制限があるので、予め售票口(チケット売り場)でチケットを提示し、どの時間帯に体験したいかを申し込む必要があるのをお忘れなく!そして予約した時間の5分前にホームに向かい、VR体験の準備を行います。
VRヘッドセットを装着したらスタート!列車の揺れと線路を移動する臨場感、そしてVRによる映像が合わさって、まるで当時の列車に乗っているような雰囲気を味わうことができます!うぅ~ん、楽しい♪

「台湾糖業鉄道」の中でも「旗尾線」は旗美地方特有の自然風景が楽しめました。その映像を楽しめるので、こうやって「五分車」が軽快に走っていたんだなぁ……とタイムトラベルをした気分になれちゃいました!
【旗山駅 基本情報】
住所:高雄市旗山區中山路1號
電話:(07)662-1228
営業時間:10:00~18:00(土・日曜日、祝日は~19:00)
定休日:火曜日
チケット:30元
https://cishanstation.khcc.gov.tw/
※駅舎内部は無料で参観可能ですが、さらに奥の機関車や糖鉄故事館にはチケットの購入が必要です。
※五分車の乗車体験と糖鉄故事館の参観チケットは閉館時間の30分前までの販売となります
旗山は少し遠いですが、歴史的な話が豊富で美しいです。「糖鉄故事館」は昔の「旗山駅」の歴史的な建物を使用し、旗山の歴史と昔の台湾製糖業界の興亡を教えてくれます。

その中のVR体験も現代の技術を利用して台湾の歴史文化を表現しており、とても面白いです。とても特徴があるので、日本の皆さんにぜひきていただきたい場所だと思います。
いかがでしたでしょうか?多くの方はこの記事を見るまで旗山を知らなかったのではないでしょうか。でも大丈夫!私たちがこれから旗山についての魅力をもっとお届けしていきますので、次回の記事をご期待下さいね!

以上、国立中山大学で日本語を学んでいる僕らが台北ナビ特派員としてお届けしました!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2022-03-02

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