8月7日(日)、東京・築地の浜離宮朝日ホールで、台湾の室内楽団「故郷室内楽団」のコンサート、「傾聴台湾」が行われました。
世界で最も響きが美しいとも評される浜離宮朝日ホール。ここに台湾の名演奏家たちが集結し、美しい音色をかなでます。
予約段階で満席となったこのコンサート。入口付近には会場前から行列ができていて、期待の高さを伺わせます。
「故郷室内楽団」団長の林肇華氏。作曲家であり、医師でもあるという異色の経歴を持つ林氏は、日本で4年ほど内科医として勤めたこともあるそう。
「子どもの頃から音楽が大好きで、日本と台湾の文化交流のために何かできないかと思い、この室内楽団を結成し、これまで何度も日本公演を重ねてきました」
台湾日本人会文化部所属の女性コーラスグループ「椰子の実コーラス」からは、美しいお花が届いていました。
来日公演21回目となる今回は、台湾で著名なピアニストであるChiao-Han Liao(廖皎含)さん、国家交響楽団の首席ビオラ奏者であるGrace Huang(黃瑞儀)さんらが集結。
コンサートの曲目は、すべて台湾の民謡や名曲です。
「室内楽のコンサートというと、普通は西洋クラシックが多いですよね。でも、今回はすべて自国の曲なんです」
と、そのこだわりについて林団長が熱く語ってくれました。
ピアノやヴァイオリンの独奏曲もあれば、ソプラノの美しい歌声とのコラボやフルートとの重奏もあり、バリエーション豊かな演奏が聴衆を魅了します。
台湾でおなじみの民謡の美しい調べに、思わず涙を流す観客の姿も。
アンコールでは、日本の名曲「千の風になって」も披露。
また、台北駐日経済文化代表処代表の謝長廷氏が得意のオカリナを披露するというサプライズも。
観客からは手拍子も起こり、舞台と客席が一つになったような素晴らしいアンコールでした。
終演後、ホールでサイン会も行われ、演奏を終えたばかりの皆さんが笑顔でサインに応じてくださいました。
また次回の公演が楽しみです。
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記事登録日:2016-08-12