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台南のレトロな「町屋通り」を歩くなら夕暮れからがおすすめ


こんにちは、台北ナビです。

台湾の京都とも例えられる「台南」と言えば、風情ある古い街並みを思い浮かべる方も多いはず…。数ある「老街(古い通り)」の中でも「神農街」は、古き良き台湾を体感できる、街歩きにおすすめなスポットです。のんびりと時間の流れる台南らしく、午後からゆっくりとオープンするお店が多く、夜には道端に灯篭が灯り、幻想的な世界が広がります。歴史ある廟や、古民家のリノベカフェなど、見どころいっぱいの神農街をそぞろ歩きと行きましょう!

5本の主要運河が通るにぎやかな街道だったむかし…

神農街はむかし「北勢街」と呼ばれるにぎやかな街道でした。かつてこのあたり一帯は、5本の主要運河が流れる商業の盛んな場所で、神農街はその中心に位置する重要な場所だったそう。この通りには今でも、清朝、日本時代の面影を残す年季の入った古民家が残されています。ここに軒を連ねる建物は、間口が狭く奥に長い「町屋造り」のようになっているのが特徴です。当時の商売人たちは、通りに面する前方を商店にし、後方や2階を倉庫として使っていたことから、このような建物が多いそうです。

ノスタルジックな街並みをそぞろ歩き

神農街は、距離にして2、300mほどとそれほど長くない細い路地でありながら、レトロな古民家をリノベしたカフェや雑貨店が多く立ち並んでいます。午前中はまだオープンしてないお店が多いので、行くなら午後~夕方頃がおすすめ。どことなく懐かしさを感じてしまう神農街で見つけた、歴史に磨かれた廟やかわいいお店をご紹介します。

金華府
神農街71號
8:00~17:00

民家に並んでひっそりとたたずむ、小さな廟を見つけました。台南では数少ない「府」の名前を持つ廟のひとつで、建立されたのはなんと1830年。かつてこのあたりで勢力を持っていた、“許”姓の人々によって建てられた廟で、許家の守り神がまつられています。廟の近くには、廟の修復や移転に携わった「許藏春」の旧家も残されています。彼は、「台南三郊」と呼ばれる、現在の商業公会組織の幹部としても活躍した大商人だったそう。ガラス張りになった、旧家の建物の扉からは、「北勢街」にまつわる史料が並んでいるのが見えたのですが、ナビが訪れた時は開放していませんでした。残念!
金華府

金華府

許藏春の旧家

許藏春の旧家


神農文創市集
神農街74號
12:00~21:00、火曜休

その「金華府」の向かいにある、ハンドメイドの雑貨のマーケット「神農文創市集」にも、ふらり立ち寄ってみました。以前この場所に「金華府」があった時代もあったそうで、この奥行きある建物もかなり年季の入っているように見えます。金工アクセサリーや皮小物、それに服飾雑貨などが、それぞれのブースに並び、見ているだけでも楽しくなってしまいました。ここで、お土産さがしするのもよさそうですね。

無聊郎 Bored wolf
神農街108號
11:00~21:00(土日は10:00~22:00)

古い街並みで目を引く新しいお店にも気になり、立ち寄ったのは、最近リニューアルオープンしたという、アイスクリームのお店。台湾では冬に旬を迎えるイチゴを使った、富士山のようなアイスクリームに思わず足を止めてしまいました。ここは新しいお店ながら、昔ながらのアンモニアガス圧縮製法で作るアイスクリームが楽しめるお店です。見ためは“インスタ映え”しそうなかわいいアイスクリームですが、シャリシャリとしたシャーベットのような食感に、どこか懐かしさを感じる味わいでした。
季節限定イチゴの雪貝冰(シャーベット)

季節限定イチゴの雪貝冰(シャーベット)

店内に陣取るアンモニアの製氷機

店内に陣取るアンモニアの製氷機


肥貓故事館
神農街135號

個性豊かなカフェが多いことでも有名な神農街。猫好きなら、こちらのお店がおすすめですよ。お店の中は、手作りケーキの香ばしい香りでいっぱい!看板メニューの「香蕉蛋糕(バナナケーキ/50元)」と「紅茶拿鐵(ミルクティー/80元)」でひと休みしました。落ち着いた雰囲気の店内には、猫の写真が展示され、猫にまつわる雑貨やお菓子も販売されています。もちろん、本物の猫ちゃんにも癒されました~。
落ち着いた雰囲気の店内

落ち着いた雰囲気の店内

素朴な甘さが癖になるバナナケーキ

素朴な甘さが癖になるバナナケーキ

はい、ポーズ!

はい、ポーズ!

太古101咖啡

太古101咖啡

聶楼

聶楼

それにしても、神農街にはオシャレなカフェが多いです!

Sams soft-serve 霜淇淋

Sams soft-serve 霜淇淋

神榕147

神榕147


海丘法式甜點工作室 Pâtisserie seaknoll
神農街145號
12:00~18:00、水木曜休

隠れ家のような外観に、興味津々で入ってみたお店も、かわいいカフェでした。
台北にある「甜點河床工作室Pâtisserie Rivière」の姉妹店で、小さいお店ながら、ここのケーキを楽しみにやってくるお客さんも多いんだそう。ナビがいただいたのは、ゴロゴロと砕かれたタルト生地の上に、丸ごと一個のレモンケーキがのった「檸檬塔(レモンタルト/200元)」。斬新な見ためながら、お味はとっても繊細。かわいいスイーツとともに、台南ならではののんびりとした午後のひとときを楽しみました。
ショーケースにはおいしそうなケーキがずらり

ショーケースにはおいしそうなケーキがずらり

こちらが檸檬塔

こちらが檸檬塔


全台開基藥王廟
金華路四段86號
6:00~18:00 

通りのつきあたりに建つこの大きな廟が、神農街散策の終点となります。ここは、台湾で最古となる「薬王廟」で1685年に建立されました。「薬王廟」とは、むかし医薬に携わった聖人たちを神様としておまつりした廟のことで、ここにまつられている神農大帝(藥王大帝)が、ここ神農街の名前の由来になっています。この廟の2階からは、今歩いてきた道を一望することもできます。このすぐそばにある、ガジュマルの木もなかなかの迫力。きっと長いことこの廟のそばで、神農街を見守ってきたのでしょう…。

神農街には、もうひとつの顔があります。それは夜!通りに明かりが灯り、石畳の通りを幻想的に照らします。まるで京都の趣ある通りを思い起こさせるような不思議な雰囲気。昼間とはひと味違った神農街も、ぜひ満喫してみてくださいね。

以上、台北ナビ(岩田優子)でした。

記事登録日:2018-03-05

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2018-03-05

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