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温かみのある土の風合いやぽってりとした丸みをもつ茶器が、幅広い層に大人気、その作品が一挙に勢ぞろい!



こんにちは。台北ナビです。
茶器好きに朗報!親しみやすい土の風合いが魅力的な、あの「陶作坊」のショップが、リニューアルしたシェラトン台北地下一階にオープンしました。陶器の風合いを、様々な釉薬で異なった仕上がりに焼き上げた美しい茶器が、広い売り場に豊富にディスプレイされています。さまざまな作品の中から、お気に入りの一点を見つけましょう。

ホテル内のショップ


 「陶作坊」の作品は、茶器好きならどこかで必ず見たことがあると思います。美しいけれども線の細い磁器とは対照的に、ふっくらと丸く厚みのある存在感と、土の質感が魅力的です。デパート中心のショップ展開だった陶作坊は、陶磁器の町鶯歌にショップがあり、ナビはよくそこに立ち寄っていました。が、今回は台北シェラトンホテル内のショップにチェックしに行ってきました。

アクセスのよいモダンなショップ


従来のホテル地下ショップ街といえば、かなりレトロなイメージがついてまわりますが、「陶作坊」が入ったシェラトン台北の地下は、最近モダンにリニューアルされました。1Fからのエスカレーターを降りたすぐの場所に「陶作坊」のショップがあります。ガラス張りの外壁がすっきりとして、内部が外から見える安心感があります。ちょっと入ってみようかな、と思わせる店構えです。

新作から定番まで

 
シェラトン地下のこのショップは、売り場面積が比較的広いのだそうで、さすがの品揃えに脱帽です。カタログに載っている商品の殆どを、実際に見ることが出来ます。
「以器引茶」とは、良い器で茶を淹れ、その茶の良さを引き出す、という意味です。様々なデザインをもつ陶作坊の作品ですが、大きく3つの商品ラインに分かれます。それぞれのラインの茶器を、それに適した種類の茶に使用することにより、茶の特性を引き出し、より美味しく淹れあげることができます。

• 瓷清 Porcelain

 
磁器は、緑茶や高山茶のような、不発酵~軽発酵茶をいれるのに適しています。熱の伝わりがよい磁器で淹れた茶は、蒸れすぎず、苦味が抑えられ、軽やかな香りと甘味が愉しめます。すっきりと美しい線と、控えめな水色がとっても魅力的。確かな技術で施された釉薬と焼成により、どこからみても美しい仕上がりです。1270℃もの高温で焼成されているので、内部の密度が高く、熱伝導に優れていますが、儚げな白磁とは違い、しっかりとした存在感があります。この水色の器は「懐汝」とよばれ、文化の発達が最も著しかった中国の宋の時代の、伝統古典的な懐汝窯の作風を再現したものです。どこかで見たことがある、と思われた方も多いのでは?故宮博物館に展示してある器の中にも、多くの懐汝窯のものがあります。自宅で、まるで故宮博物館に展示してあるような茶器でお茶を飲むなんて、良いではありませんか!!
この写真のように、エッジの色をこんな風に出すように釉薬をかけるのは、高い技術が必要になるそうです。日本人好みの細やかさにますます惹かれてしまいます。肌の色の水色もとても美しいけれども、壺口の茶色のリングが丁度よいアクセントになっていて、ここがあるとないとでは、印象が大違いですね。

• 陶僕 Pottery 


陶器は、凍頂烏龍のような、半発酵茶を淹れるのに適しています。程よい保温性により、茶壺の中で茶葉が十分に開き、香り高く深い味わいの茶湯を愉しめます。
陶作坊が早期から作っているラインで、既に所有している方も多いかと思います。自然な色艶の釉薬が陶の上にかかっていて、土色が殆ど隠されている奥ゆかしさが魅力です。様々な色がありますが、象牙色のシリーズは、まるでバウムクーヘンのように丸く優しく、そして、美味しそうです(笑)。半発酵茶のような、まろやかさのあるお茶をいれるのに、ぴったりのイメージです。

• 岩醇 Purion 

 
岩醇は、熱の伝わりがゆっくりなため、重発酵や全発酵茶を淹れるのに適しています。じっくり蒸らしだす木柵鉄観音、紅茶、老茶、プーアール茶の、濃厚で豊醇な美味しさが愉しめます。
 日本の備前焼きを連想させる器の色艶と質感ですが、今台湾の茶壺愛好家の間で人気を集めつつある岩鉱シリーズは、陶土と天然岩鉱が結合した素材が使われています。普通の陶器と違い、高温で何度も焼成を繰り返し行うことによって、独特な質感と色彩が表現されています。一見ザラっとした表面のやけ具合が自然で、紹介されているように、水色の濃い茶類を注ぐと、茶湯がさらに美味しそうに見えます。そして、遠赤外線に似た効果で、お水がよりやわらかみを増して、美味しくなるそうです。ですから、この素材は茶壺だけでなく、水壺、酒瓶、湯沸しなど、幅広く応用されています。
二人セット

二人セット

茶濾し付きマグ

茶濾し付きマグ

茶入れ

茶入れ

貯水壺 お酒にも

貯水壺 お酒にも

水瓶

水瓶

写真は岩醇清荷茶器組(岩醇ティーセット「ロータス」)。よく見ると、茶壷、茶海、そして茶杯の下部に花びらのようなヒダが入っています。このようなヒダを表現するには、大変高い技術が必要だそうです。よく見ると、本当に絶妙にヒダ模様が入っています。
みえますか?底部近くのヒダ。

みえますか?底部近くのヒダ。

陶作坊の歴史


「陶作坊」は、1983年創業の台湾の茶器ブランドです。茶壺(急須)作りからはじめ、いまや台湾のみならず、中華系の国の人々のあいだで知名度も高くなってきています。台湾優良工芸品コンテストでは、最佳(ベスト)陶磁美質賞ほか、10数項目に渡る大賞を受賞し、2004年には「文化創意知名品牌」に選ばれ、最近では、2010年には上海万博台湾館の茶芸展のスポンサーも勤めました。芸術的な魅力を追求し、扱い易さをも研究し、美と実用の一体化が実現されています。

素敵!竹製お道具箱


小物も充実しています。竹製の茶器・道具箱が目にとまりました。可愛い!こんなにシンプルですが、なかなか多機能です。箱の蓋が泡茶盆になります。まるでピクニックセット。超可愛いです。
2段重ねオカモチ風

2段重ねオカモチ風

開けてびっくり

開けてびっくり

二人用喫茶セットです

二人用喫茶セットです


根付け

根付け

手のひらサイズの亀さん

手のひらサイズの亀さん

香炉

香炉

布袋の色合いも抑え目でよろしいです。厚みがあって、中に茶器を入れても保護してくれそう。
マグカップも味わいがあり素敵です。

素敵な茶器でお茶を淹れていただきました


 

懐汝シリーズの茶器でお茶を入れていただきました。入れていただいたのは、若い感じの仕上がりの、高山茶でした。水色の器肌がとてもきれいで、お茶の美味しさが倍増しそうです。
 

口の当たるエッジの部分の色が綺麗な褐色で、すっきりした中にも温かみが感じられます。茶杯の程よい厚みが、手にしっくり落ち着いてよい感じ。持ち易く、飲み易い、そんな茶杯です。
様々な美しさをかもし出す陶作坊の3つのライン。みなさんはどれがお好きでしょうか。便利な地の利、豊富な品揃えのこの新しいショップ、旅行中に是非一度訪れてみる価値ありです。以上、台北ナビでした。

記事登録日:2011-07-11

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2011-07-11

スポット更新日:2014-09-17

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