永康街にひっそりとたたずむ布袋劇グッズのお店。布袋劇で用いる布で作られたバッグはかわいくて実用的!
こんにちは台北ナビです。
台湾の伝統文化「布袋劇」(台湾語でボテヒ、北京語でプータイシー)を身近に感じることが出来るお店がある!と聞いて文化の街、永康街にやってきました。永康街の住宅街にポツリと出現する「彰藝坊」。布袋劇も学びながら布バッグのかわいらしさに心奪われてみませんか?
ひっそりとたたずむお店
住所片手に訪れたこちら。永康街のメインストリートから1本中へ入り、またちょっと奥へ。そうすると彰藝坊に到着します。
ナビが訪れた時、すごいスコールに合って大雨・雷の中を歩いてお店に向かい、お店を見つけた時には「やった~!」という思いが!それだけでなく、一歩中へ入るとなぜだか「ほっとする」んです。雨で服も髪もずぶ濡れ・・・。そんなナビ達に嫌な顔ひとつせず、どうぞ~!と温かいお言葉!!表の世界とは違う時間が流れている。そんな雰囲気がとっても素敵なお店。その魅力をもっと知りたいと思い、オーナーの陳宗萍さんにお話をうかがいました。
布袋劇とは?
まずはナビ、超初心者的に布袋劇のことを聞きました。
「うぅ~ん、説明となると難しいんだけど・・・」と陳さん。「簡単に言うと人形劇ですよ。でも日本の人形浄瑠璃とは違って、人形が人間の比率と一致しないので、日本の方は布袋劇の人形を見てかわいい!と言うんです。だから人の形をしていない布袋劇は、人形とは呼ばないで「掌中形」と呼ぶんです。また、舞台も色々あって、大きく分けると野外で行われるものと室内で行われるものがあります。台湾では、野外から布袋劇が発展していったんですよ…。」
台湾では廟の中でよく演じていて、陳さんのご主人陳羿錫さんは彰化市で「彰藝園掌中劇團」という劇団を持っており、主に野外で活動しています。
廟の中で演じるので神様や儀式に関係ある演目が多く、三国志や西遊記といったおなじみの演目も人気だそう。
「台湾の人にとって布袋劇は廟で気軽に見られるもの。だからお金を払ってまで見ようという人がだんだん少なくなってきてしまって…。この素晴らしい文化を守るのがとても難しくなってきているんです。最近は政府が補助金などを割り当ててくれて何とかやっていけるんですけど…。
このお店もその一環なんだけど、布袋劇をもっと広めたいと思っているんです。このお店は掌中形や掌中形に使われる布で作られた小物を売っているんですが、少しでも身近に感じてもらえたら…。」
とお話から陳さんが布袋劇を愛する気持ちが伝わってきました。ナビはなぜそんなにも大変な仕事をこんなに笑顔でやれるのか不思議になり聞いてみると、「この仕事は儲からないし、大変だけど、希望はたくさん詰まっているから…」とちょっと感動的なお言葉が!お話した後にお店に置かれてある掌中形やバックを見るとより愛おしく、興味深く見えるから不思議です。
台北でも布袋劇が楽しめますので、各HPを参照し、楽しんでくださいねっ!
布袋劇も上演される舞台
1931年に布袋劇の国宝的名手と言われる李天祿が立ち上げた劇団
2004年8月にオープンした台湾の伝統文化を布袋劇のみならず紹介しています
布袋劇も楽しめる博物館!
掌中形を一番見る目があるのは日本人?
陳さんはこうも語ってくださいました。掌中形を一目見ていいものを選べるのは日本人!日本は伝統文化がとても大切に守られていて、国民もその大切さをよく理解していると思うの。だからお店の中で一番高い掌中形を「これはいいものだねっ!」とすぐ見つけてくれる。ナビは説明を受けてやっとあっ!これはいいものなのね…とわかる程度でしたが、わかる人はわかるんですねぇ。同じ日本人としてちょっと鼻高々!!
さて、掌中形は身体・服飾・頭部の装飾に分類され、身体は木製の頭部、布製の身体部、木製の手、布製の脚、木製の鞋に分けられます。ナビは一人ですべてを作り上げると思っていたのですが、実はすべて別々に作られるそうです。服飾は女性が担当されることが多く、彫刻の部分は男性が担当されることが多いそうです。また、彫刻の花形とも言えるのは顔の部分。布袋劇の発祥の地と言われる中国大陸泉州にある花園頭が有名で、昔から世襲制なんだとか!親が子へ子が孫へと伝えているそうです。一体一体心を込めて作られているんですね!
彰藝坊という名だけあって、ここでは掌中形の製作をしている工房を見ることができます。こちらでは、新しい掌中形の製作や研究開発を行っているんです。そんな工房を見られるなんて貴重ですよ~。
お店に入って左側の階段を降りていくとそこが工房!自由に見て行ってね~という陳さんの言葉を受け、ナビは階段を降りて行きました。そこには数多くの掌中形が並べられてあるだけでなく、小物や衣装まで色々ありました。それぞれのキャラクターにあった衣装が使われていて、陳さんのセンスの良さを感じます。そしてこの雑多な感じが宝物を探しているようでワクワクしちゃいます。
実用的バッグに感動!
壁一面に掛けられたバッグちゃん!
こちらのバッグはすべて手作り!しかも、ほとんどの商品がリバーシブルで、ひとつで2パターン楽しめちゃいます。台湾の伝統的な花布と呼ばれる布は、日本人のナビもなぜか懐かしい気持ちになります。
陳さん曰く、花布も日本の影響を受けており、日本らしいデザインのものもあるそうです。こちらの一番人気は書包と言われる通学用のバッグ。通学用のバッグとは言っても、通勤やちょっとしたおでかけにも使えそうな可愛らしいバッグです!
無地のかわいいバックかと思いきや…
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開けると中は花布!ポケットもいっぱいあって便利なのです♪
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違う色ですが、裏返したらこういう感じになります☆
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このタイプが一番人気!! |
小物や服もかわいい!!
バッグが一番の売れ筋だそうですが、小物も服もかわいいんです。見れば見るほどかわいらしく見えてくる花布の魅力ってすごい!!
ヒトメボレしてしまったのが猫ちゃんの枕。実はナビは猫アレルギー!それなのに心奪われてしまうってかわいらしさMAXです。肌触りも良く、目の位置に花が2つあしらわれ心ニクイ~~!!
思わず寝転びたくなる猫ちゃん!猫アレルギーでも怖くない!!
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色んな色があります☆
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ランチョマットもカラフル
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お弁当箱入れもカラフル!
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こんなノートを持っていたら気分も良くなりそう!
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ブックカバーも素敵♪
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四角が…
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三角錐へ大変身!
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かわいいちまき型の小銭入れ |
周りにあしらわれた●●がかわいい!
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中も細かい花柄でこれまたかわいい♪
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ナビがおじゃましていた時、台湾の方が、三国志好きな外国人のお友達へのプレゼントとして掌中形を購入していました。台湾の風味が味わえるものをプレゼントにしたり、家にちょっと飾ってあったり、見につけて、ちょっと目に入ると幸せを感じる、そんな素敵なものがたくさん置かれていました。
お店を後にすると、ほっこり温かい気持ちになれました!
以上、布袋劇や台湾の文化をもっと知りたい!と思ったナビでした。