便利なエリアのオシャレなカフェ、本格コーヒーをくつろぎながら、リーズナブルな値段で楽しめるスポットです
こんにちは、台北ナビです。
最近はここ台北も空前のカフェブーム。街のあちこちにオシャレでこだわりを感じるお店が続々とオープンしています。今日はそんな中から中山エリアにあるおすすめの一軒をご紹介します。住所を頼りに歩いていると、店先からコーヒーのいい香りが漂ってきましたよ。
今回ナビがお邪魔したのは、中山北路のわき道を入ったところにある「WILBECK Cafe」というお店。木を基調にした店構えや看板がオシャレですが、ガラス張りの入口からカウンターが見えて、とても入りやすい雰囲気。入ってみると、注文カウンターの上にメニューが掲げられているので、台北市内によくあるドリンクスタンドのような感覚でオーダーできます。
入ってすぐのカウンターでオーダーするシステム
外のメニューで決めてから入店できるので安心です
この気軽さが嬉しいなと思っていたら、このお店は市内に5店舗あるドリンクチェーンの6軒目の店舗なのだそうです。よくあるチェーン店と違うのは、それぞれのお店の内装や提供するメニューを、各店舗のオーナーがそれぞれ独自に考えているところ。中山北路店のオーナー・廖家坤さんは、自分のお店を持つにあたってドリンクスタンドを発展させ、店内でもコーヒーが飲めるカフェスタイルにアレンジしました。
ですから姉妹店が5店舗あると言っても、座ってコーヒーを飲めるのはこのお店だけ。現在のスタッフは4人で、信陽街店から一緒に独立した男性スタッフと、見習いの男女2人のスタッフで切り盛りしています。爽やかな若者4人が和気あいあいと働く姿も、とっても気持ちがいいんです。
爽やかな笑顔がステキな4人のスタッフ。右から2人目がオーナーの廖さん
真剣にコーヒーを淹れる見習い君と、それを見守る見習いさん
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若いスタッフがテキパキと働いています
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入口の外からも光が入り、とても居心地のいい雰囲気
オーナーはもともと彫刻デザイナーだったんです。以前の作品も飾ってありました
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店内に作りかけの木材やDIY用具が
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作り付けのテーブルやスツールもオーナー作
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入り口の庇は、建築現場で余った木材をもらって作ったもの
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ゆったりソファー席もあります
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テーブル席も4人が座れる広さ
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奥にも大人数用のテーブルと…
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カウンターが。店内は思ったより広く客席数も十分です
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マシンにはこだわっています
内装のほとんどをオーナーが手がけたのは、もともとモノづくりが得意だということもありますが、予算の都合もあったのだとか。開店資金のほとんどは焙煎機とコーヒーのマシンに使ってしまったそうで、カフェの生命線であるコーヒーの質にはこだわっています。各地から取り寄せたこだわりの豆をブレンドし、エスプレッソ用に焙煎して使用しているので、焙煎機には並々ならぬこだわりが。台湾製の小さい焙煎機では深入り焙煎にムラが出ると考え、ドイツから大型の焙煎機を輸入したんだそうです。
自慢のドイツ製焙煎機は見た目もかっこいいのでお店の外に看板のように置いてあります。外に置いておいて大丈夫なの?と思いましたが、焙煎機の内部には分厚い保温用の綿が貼ってあり、外の気温に左右されずに均一に焙煎ができるのだそうです。
大型のエスプレッソマシーン
エスプレッソマシーンも品質にこだわって選んでいます。お店のサイズにしてはずいぶん大きな機械だなと思ったのですが、小さいマシンだと、連続してコーヒーを作っているうちに中の水温が上がってしまうんだとか。コーヒーは温度が2度変わるだけで味がまったく変わってしまうので、温度を保つために大きなマシンを使っているそうです。
シルバーのボディがかわいくて、またこの機械が大きいために、客席とのちょうどいい目隠しにもなっています。オーナーは気温や湿度の変化に合わせて、毎日マシンを微調整していると言います。このちょっとした手間が、大きな味の差となってくるのでしょうね。
客席側から見るとかわいい目隠しに
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よく見るとライオンのマークがついていて、お店の雰囲気によく合っています
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自慢のコーヒーをいただきました
水出しコーヒーは試飲可能。ちゃんと飲むには予約が必要です
というわけで、さっそくこだわりのコーヒーをいただきました。今回ナビが飲ませていただいたのは、お店の看板メニューだという威爾特調(スペシャルブレンド)と、巧克力拿鉄(チョコレートラテ)。そして、密かな人気メニューの冰滴(水出しコーヒー)もいただきました。
水出しコーヒーは酸味が強く好みが分かれるため、誰でも試飲させてくれます。淹れるのに8時間(!)かかり、一度に淹れられる量も少ないので、確実に飲みたいなら予約をした方がいいということです。
スペシャルブレンド 50元
なんと最初からミルクが入っていました。濃く出したエスプレッソを一番美味しく飲む方法を考えた結果、ミルク入りになったのだとか。台湾の人はあまりブラックコーヒーを好まないという背景もあったそうです。
チョコレートラテ 70元
名前から甘~いラテを想像していましたが、飲んでみるとほどよい苦さ。アイスを頼むと淹れたてのラテに氷を入れてくれました。チョコレートといっても、カカオそのものをブレンドしていると聞いて納得。砂糖を加えて飲む人が多いというので追加してもらうと、一気にチョコレート味に。ナビ的にはカカオ風味だけで楽しむのがおすすめです。
水出しアイスコーヒー 200~250元
酸味が強くさっぱりしていて、真夏にはピッタリの味がします。普通のコーヒーのような苦味や重量感はないので、コーヒーが苦手な人にむしろトライしてほしい一品。
本格エスプレッソが40元!
どれも香りが良く本格的な味で、コーヒーに目がないナビも大満足。その時気付いたのが、本格コーヒーをお店で飲むにしては安い!ということでした。スタバのラテでもミドルサイズが105元。個人経営のカフェならコーヒー一杯150~200元が相場です。中山駅からすぐという場所で雰囲気も良く、コーヒーの味も確かなのに、この価格設定は嬉しい!
オーナーにその感激を伝えると、「気軽に入ってもらうために値段は抑えています。そんなに高いお金を出さずに店内でゆっくりできる場所として、何度でも立ち寄ってほしいんです。一度来てコーヒーを飲んでもらえたら、また来てもらえると思いますから」と話してくれました。
常連の多さが人気を物語っています
おっしゃる通り壁にはたくさんのポイントカードが。台湾ではよく行く店に、こうしてポイントカードを置いていくお客さんが多いんです。大勢の常連さんが、いいお店の何よりの証ですね。
フードメニューも充実しています
お店の第2の売りは、ヘルシーさにこだわったフードメニュー。ベーグルとフォカッチャサンドイッチがメインで、毎日新鮮な食材を仕入れてからメニューを考えるため、カウンターに当日作った手書きのメニューが並びます。
カフェといえばデザートメニューに力を入れているところが多いですが、オーナーがデザート作りよりも軽食の方が得意だったので、こちらに力を入れることにしました。「ファーストフードは添加物が多いので、時間がない人にもヘルシーな食べ物を提供したい」という思いも強かったそうです。
壁に貼られた雑誌の切り抜きは日本の「HUGE」から。ナチュラルフードと美味しいコーヒーを提供するカフェ特集ページ
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毎日手作りのメニューを作っています。この日は3種のチーズフォカッチャサンドがエントリー
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ローストビーフはクセがなく食べやすかったです
チーズフォカッチャサンドの中身と値段は毎日変わります。この日はスモークチキン、ローストビーフ、サラダの三種。どれも適度なボリュームで軽めの朝食にピッタリ。
もちろんコーヒーにも最高に合いますよ!やっぱり甘い物が欲しいという方には、ワッフルとスコーンがおすすめ。カウンターで売っている手作りクッキーも甘すぎず美味しいです。
スモークチキン味。外はサクッと、中はしっとりのフォカッチャがおいしい!
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サラダは蜂蜜とマスタードをブレンドしたソースが決め手
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手作りクッキーはひとつ30元
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スコーン(60元)も人気。ベリージャムをつけて
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それぞれの使い方ができる一軒です
一人で勉強(?)にいそしむ人も
歩き疲れて休憩したい時、観光ルートの作戦を練りたい時、旅先で友達や家族とゆっくり話したい時、居心地のいいカフェがあると嬉しいもの。またホテルのコーヒーマシンでは物足りず、本格コーヒーを飲みたい時もありますよね。
シンプルでちゃんと美味しい「WILBECK・中山北路店」は、いろいろなニーズにしっかり応えてくれるお店です。
誰かと、または1人でも、それぞれの使い方ができる頼れるカフェで、ほっと一息くつろぎませんか。
以上、またコーヒーが飲みたくなっている台北ナビがお届けしました。