モダンでおしゃれな空間で、まるでフレンチのコースのようなティーセットが楽しめちゃいます!
こんにちは、台北ナビです。
今回伺ったのは一年前に中山エリアにオープンした「Oth Taipei(One Tree Hill)」というカフェ。日本人がよく宿泊するオークラ・プレステージ台北やホテル・ロイヤル・ニッコー・台北、リージェントホテルのすぐ裏手にあります。
ちょっと奇抜なデザイナーズマンションの1階にあり、台北の建築好きも注目している再開発エリアでもあります。こちらでは厳選された茶葉を使ったおいしいドリンクとスイーツが堪能でき、しかもモダンですごくおしゃれな空間も楽しめちゃうんです♡そんなナビおすすめのカフェをご紹介したいと思います。
ここは台湾?!と疑ってしまうほどのおしゃれカフェ♡
実はナビ、一年前にこのお店がオープンした当初から外を通る度に、「このカフェは何かが違うぞ!」とずっと気になっていたんです。しかし、いつも外から様子を伺うだけで実際に中に入ることはなく、今回初めてお店の中に足を踏み入れその瞬間、やっぱり私の勘は当たっていました。
店内に流れる空気が上品。内装やテーブル、椅子やソファもおしゃれ!そして壁に掛かっているアートや広いオープンキッチンも、白シャツでかっこよくキメた店員さんたちも全てがクール。こんな素敵なカフェには中々出会ったことがありません。そんなカフェで飲むお茶はどんなにおいしいのか益々楽しみになっちゃいます。
ガラス張りで光が入ってくるので明るい店内
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特注で作ったお茶を入れておくガラス製品もおしゃれ♡
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フレンチシェフとパティシエの夫婦のこだわりが光るお茶ドリンクとパティスリー
真面目で研究熱心なお二人
台湾では珍しい無駄を省いて洗練された雰囲気のカフェだと思っていたら、それもそのはず!実はオーナーであるYenさんはシンガポール出身だったのです。元々フレンチシェフだったYenさん。シンガポールでパティシエとして働いていた台湾人のKatiaさんと出会い、結婚をされたそう。「Oth Taipei(One Tree Hill)」はそんなお二人が二人三脚で大切に作ったお店でした。
お店の名前「One Tree Hill」はYenさんの祖父母が住んでいたシンガポールの繁華街・オーチャードに近いエリア名だそう。福建省出身だった祖父母の影響からか、Yenさんは子供の頃からお家で中国茶をよく飲み親しんでいたそう。そんな縁もあり、過去にはシンガポールで小さいながらもティーハウスを経営していたんだとか。
そして、縁あって台北に引っ越すことになった2人は、新たにお店をオープンするのに当たり、昨今流行しているタピオカドリンクのようなものではなく、お茶本来の味とお茶の奥深い世界を若い人にも知ってもらいたいと考えたんだそう。その考えはこのあとご紹介するメニューにも色濃く反映されていました。
真剣な眼差しのKatiaさん
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お茶を丁寧に淹れてくれるYenさん
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ヨーロッパとアジアの文化が融合した、アートなティーコース!
開花堂さんと有名シェフとのコラボメニュー
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英語表記があるのでどんなメニューか分かりやすいですね
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まずメニューを見てびっくり!メニューまでおしゃれ。どこまでおしゃれづくしなんだ(笑)メニューに書かれている絵はYenさんが自分で描いたものでした。やっぱりセンスがある人は違うなと感服。
これが580元だなんてお得!
今回いただいたオリジナルメニューは2019年7月に京都にある日本で一番古い歴史をもつと言われている手作り茶筒の老舗「開化堂」さんと、台北にある予約の取れない人気レストランのひとつと言われる「RAW」のオーナーシェフとコラボイベントをした時に考案されたもの。メニューはその当時のものを使用しているので日本円で3000円と書いてありますが、実際は580元です。
フレンチ出身のYenさんと世界で有名なシェフが共同で作ったメニューをいただけるなんてドキドキワクワク♪このメニューはコース仕立てで、順番にお茶やスイーツが運ばれてきます。
これでお口の準備は完了!
まず運ばれてきたのが、お湯。「え、お湯?」と慌ててしまいました。
理由を聞いた所、ティーコースを味わう前に、まずは口の中をすっきりさせてからお茶に進んで欲しいとのことでした。このお湯の入っているグラスがまたおしゃれ♡もっとワクワクしてきました。
お茶の香りを楽しめます
そして運ばれて来たのは「蜜蘭香」。
広東省の有名な烏龍茶であるこちらは、ライチのようなフルーティーな蜜の香りがするのが特徴です。一口飲んだ瞬間に口の中に強くお茶の味が広がり、ほんのり甘さも感じました。
カヤクリームの甘さと塩のしょっぱさがなんとも言えない♡
次はシンガポールのソウルフード「カヤトースト」です。
Yenさんが子供の頃からよく食べていたという定番朝ご飯ですが、普通のトーストの上にココナッツミルクに卵と砂糖、そしてハーブで作られた緑色のカヤジャムが載っている訳ではありません。こんがり焼かれたフィナンシェの上にシンガポール風カヤクリーム、そしてコーヒーパウダーがかかっていてほんのりコーヒー味もする。味のアクセントに塩が効いており、それが口の中で合わさった甘しょっぱい味がなんとも言えない美味しさを表現していました。サイズは小ぶりですが十分満足できます。
最初はお茶だけを飲み、段々と混ぜながら飲むのがお薦めです
そしてお次は「シャンテティ」という名前のドリンク。
水仙烏龍茶にクレームシャンティ(生クリーム)とベリーの泡、マンゴーソルベがトッピングされています。ストローをカップの下まで差し込んでほんのり甘い烏龍茶を先に飲み、その後生クリームとベリーソースと一緒に飲んでみたり、マンゴーソルベと混ぜて飲んだりと色々な味のバリエーションを楽しむことができます。見た目もインスタ映え間違いなしです♪
盛り付けも素敵
さて次は楽しみだったお店の看板スイーツである「シグネチャーMochi」。
名前の通りお餅と煎茶の葉が練りこまれており、小豆と混ざりより一層香ばしい味がしました。モチが入っているため、もちもちした食感がたまらない!添えてあるクレームシャンティ(生クリーム)やアプリコットソースを付けるとまた味が変わり、本当に美味しくてペロリと完食。
ナビは始め見た時に本物のエスプレッソだと勘違いしてしまいました(笑)
そして最後は「ココアエスプレッソ」。
フレンチのコースでよくワインの後に飲まれるエスプレッソを意識して作られたとのこと。名前はエスプレッソですが、使用されているのはやはりお茶!アールグレイティーの上にチョコレートチーズムースが重ねられており、一番上にはカカオパウダーと豪華に金粉がトッピングされています。まずはストローで下の紅茶を楽しみ、段々ストローを上に上げていきムースとの融合を楽しみながら飲むという飲み方をお薦めしてもらいました。もうこの一杯でお茶とスイーツの両方を楽しめてしまうという絶品でした!このチョコムースもすっごく美味しくて、まさしくフレンチのコースの最後に出てくるデザートのようでした。
最初は一人では量が多すぎるかなと少し心配もしましたが、ドリンクもスイーツもどれも大変美味しくてペロリと全て平らげてしまいました。まさにフレンチのコースそのものを感じるセットでした。
最初運ばれて来た時は「蓋」の正体が分からず
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あらびっくり!「蓋」の正体は氷でした
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そしてこちらは単品メニューにある開化堂さんとのコラボメニュー「桃太郎」(180元)。
台湾高山茶で人気の阿里山烏龍茶を使ったドリンク。グラスの蓋の様な物はなんと薄い氷なんです!ミントの味がほんのりするグラニテ、つまり氷のお菓子の事です。これをスプーンで割って、お茶の上に載っている桃のムースと一緒に食べたり、お茶と混ぜて一緒に飲んでも良し。このお店で提供されるこのようなドリンクは皆、色んな楽しみが詰まった一杯になっています。爽やかな飲み口のお茶とちょうどいい冷んやりした桃のムースがこれまたマッチして最高の一品でした。
ティーバッグと「シグネチャーMochi」380元
ほかにも単品でデザートの様なドリンクや日替わりで違う味を楽しめるパティスリーが売られています。
プレゼントやお土産にぴったりのティーバッグ(二個)とシグネチャーMochiのセットもオススメです。
メニューにはありませんが、お客さんが希望すれば茶壷と茶杯を使って純粋にお茶を飲むことも可能です。
欧米のお客さんにアジア文化であるお茶文化を楽しんでもらえたり、ご年配のお客さんやこのお店に茶葉を提供している農家さんにも新しいお茶の楽しみ方を知ってもらえるのが嬉しいとYenさんは楽しそうに語っていました。
素敵な茶器
ご夫婦二人で熱心に研究をし作り上げたメニューやお店には本当に感動しました。ほかではなかなか味わえないおいしさはもちろんのこと、茶葉や茶器、店内の内装まで全てにこだわる熱い職人魂を強く感じましたよ。
以上台北ナビ(小原美緒)がお伝えしました。