陳允宝泉(台中市)

陳允寶泉

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1908年創業の台中銘菓、5代目が新しい風を吹き込んでいます

こんにちは、台北ナビです。
台湾を代表するお菓子の多くが台中発祥というのは、知る人ぞ知るところです。今回ナビは台中に来て、またしても歴史ある菓子の名店と知り合えることができました。その名も「陳允寶泉」。1908年創業で、台湾でいう百年名店の代表格でもあり、現在はなんと五代目が伝統の味を大切に継承しつつ、かつ台中菓子界の若き担い手として、新しい風を吹き込んでいます。

その歴史

米香は初代から

米香は初代から

大福と御丹波

大福と御丹波

第一代の陳允さんが創業したのは、台湾中部の豊原市三角街。てんびん棒で菓子を担いで売り歩いていました。二代目の陳金泉さんは1940年、現金31元と菓子ひと包みを持って日本へ修業に赴きました。縁あって、餅の作り方を学ぶことができ、東京で大福もちを販売し始めます。大福もちは評判となり、1943年【宝泉製菓本舖】を東京に設立しました。
1975年になって、三代目の陳增雄さんは豊原の菓子街に【寶泉餅行】を設立し、台湾にいち早く和菓子技術による菓子製造を広めていきました。年を経て陳增雄さんは、台湾の伝統的な月餅がひと口で食べ切れないことから、台湾の伝統的な手法と日本の製造技術を結合させた小月餅を編み出しました。小月餅は台湾全土にその名をとどろかせ、今までの台湾月餅の歴史を塗り替えたと言われています。1978年、寶泉は更に中身はアズキと黄身でとしっとり、外側はサクサクの蛋黄酥を打ち出します。時は1983年になって、日本で10年に1度行われる和菓子大会で、【寶泉餅行】の小月餅(御丹波)は【日本天皇賞】を受賞しました。(御丹波)は台湾月餅に日本の細かな技巧が加わり、新しい菓子芸術への第一歩を踏み出した傑作と言えます。
そして、四代目の陳坤宏さんは祖父の支持の下、日本で技術を習得し、1997年欧風と和風を結合させた(露之菓)を世に送り出します。(露之菓)はモチモチの餅皮に、中はシュークリームとチーズの味を演出しています。四代目に創業百年目を迎え、優良食品評鑑金牌獎や台中特色商店獎などなど、数々の賞を受賞しました。
1個からでも買えます

1個からでも買えます

御丹波も詰め合わせにあります

御丹波も詰め合わせにあります

時代はめくるめく

2013年、台中市自由路に【陳允寶泉】を設立します。寶泉の店名の前に、創業者である陳允さんの名を置くことで、水源が代代まで流れ伝わっていくようにと菓子の技術と文化の継承を表しています。2014年【陳允寶泉】は、台中市長から【餅中極品】の栄誉を受けました。
現在の五代目は海外で学んで帰国し、2016年3月に兄弟で草悟道店を開店。今回ナビが行ったのも「陳允寶泉文創店」と呼ばれる草悟道店です。
緑あふれる草悟道には、「范特喜」(Fantasy)というエリアが広がっています。「范特喜」は、台中市美村路一段117巷を起点として発展してきた、古い建物に綠を組み込ませて再創造するというコンセプトを持つ空間のことですが、草悟道店は、まさしくそれ、なのです。お店の周辺も若者たちが古い家屋をリノベーションした店舗を次々に展開しています。散歩がてらでもいいし、お店目的で散歩でもよしの興味深いエリアが広がっています。
パッケージも今風

パッケージも今風

お茶も飲みやすく小缶です

お茶も飲みやすく小缶です

お店近くのリノベーションした串焼き居酒屋

お店近くのリノベーションした串焼き居酒屋

1階はショップ

さて、暖簾を開けて、お店に入ってみましょう!お店の人気商品は太陽餅とパイナップルケーキ。ドライフルーツも各種あり、パンもおいしそうで、茶葉の販売も行っています。お菓子が一個から買えるのもいいですね♪
商品はすべて屏東県萬丹産のアズキや台南2號のパイナップルなど新鮮な台湾食材にこだわっています。安定した味を保ち続けることで、台湾人の間にゆるぎない信頼が置かれていると言えます。ちなみにこの日同行したナビ友は、友人に頼まれたからと太陽餅を爆買いしていました!
台中名産の太陽餅

台中名産の太陽餅

パイナップルケーキ

パイナップルケーキ

各種ドライフルーツ

各種ドライフルーツ

左からプリン、豆乳ケーキ(オリジナルとゴマ味)、チーズケーキ、ワラビ餅

左からプリン、豆乳ケーキ(オリジナルとゴマ味)、チーズケーキ、ワラビ餅

レトロなパン棚も素敵だし、パンそのものも気になるナビ レトロなパン棚も素敵だし、パンそのものも気になるナビ

レトロなパン棚も素敵だし、パンそのものも気になるナビ

お茶の棚もいいですね

お茶の棚もいいですね

各種台湾茶です

各種台湾茶です

陳允宝泉甘味処

1階のショップ横には、各種どら焼きやどら焼きアイスがいただけるスペースもあります。
甘味処の中

甘味処の中

こちらはテイクアウト用の申し込み処

こちらはテイクアウト用の申し込み処

允泉茶庵

建物の2階です

建物の2階です

2階の入り口

2階の入り口

2階に上がると、茶と和菓子がいただける素敵な空間が広がっていました。
コーヒーは150元から。日本茶もいただけ、特に抹茶はお茶だけでなく、アイスクリームやかき氷などのメニューもそろっています。お菓子は、先代の小月餅(御丹波)始め、大福や蛋黄酥などが各種70元から。窓からは草悟道の緑が美しい落ち着ける空間なので、ちょっとここで休むのもいいですね。
2階メニューです

2階メニューです

この日はナビたち一行で賑やか

この日はナビたち一行で賑やか

2階は和菓子メインです。太陽餅は写真のためにちょっと置いてみました 2階は和菓子メインです。太陽餅は写真のためにちょっと置いてみました 2階は和菓子メインです。太陽餅は写真のためにちょっと置いてみました

2階は和菓子メインです。太陽餅は写真のためにちょっと置いてみました

台北駅や台北101モール内にも支店があります!以上、台北ナビでした。

記事登録日:2017-02-15

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2017-02-15

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