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台湾の元首が執務する官邸。日本統治時代の記憶を残す歴史的価値の高いスポットです

こんにちは、台北ナビです。

台湾の国家元首は「総統」と呼ばれますが、その総統が執務する公邸が今回ご紹介する「総統府」です。赤と白の壁が美しい異国情緒あふれる建物は台北のランドマーク。時間帯によって一般参観が可能で、建物のこと、総統のこと、台湾の民主化のことなどが分かる空間になっています。もちろん、日本とのかかわりも深い場所ですので、歴史への認識を深められるスポットです。2016年に政権交代が実現してからはその展示内容も一新。では新しい総統府の中をご紹介します。

参観時にはいくつかの注意点を守ってください

早速中へ入って行きたいのですが、参観時にはいくつか守らなければいけない決まりごとがあるので注意してください。

一つ目は、身分証明書を携帯すること。日本人の場合はパスポートが確実です。台湾に在住しているナビは居留証でも大丈夫でした。

二つ目は、手荷物検査と金属探知機の通過が必要なことです。ペットボトルに入った飲み物を持っている場合は、その場で一口飲むように求められます。開けられないものや、持ち込めないと判断された場合は一度総統府側に預け、出口で引き取ることになります。

全てクリアすると、参観者の証明としてシールがもらえるので、それを胸など分かりやすい場所に貼っておきましょう。
建物の北側から入ります

建物の北側から入ります

予約は原則必要有りませんが参観者が多数の場合は並ぶ必要があります

予約は原則必要有りませんが参観者が多数の場合は並ぶ必要があります

元々は日本の「台湾総督府」。総統府の歴史を学ぶエリアがあります


まず総統府に入ると、「Power to the people」と描かれた床が特徴的なエントランスがあります。これは現在の総統府の核心的価値観で、総統府は人民のためのものであるという意味合いを全面に打ち出しています。
開かれた総統府に人々が集まってくる様子が表現されています 開かれた総統府に人々が集まってくる様子が表現されています

開かれた総統府に人々が集まってくる様子が表現されています

台湾総督府のデザインは元々公募で、本来はこのような設計でした

台湾総督府のデザインは元々公募で、本来はこのような設計でした


総統府が建設されたのは1919年のこと。当時台湾は日本の植民地で、台湾を統治する「台湾総督府」として建てられました。中央の主塔は当時台湾で最も高い建物とされ、台北市内のいたるところからその姿が見られたといいます。
完成から今まで、外観も少しずつ変化しています。1945年には連合軍の空襲により半壊していますが、戦後修復されました 完成から今まで、外観も少しずつ変化しています。1945年には連合軍の空襲により半壊していますが、戦後修復されました 完成から今まで、外観も少しずつ変化しています。1945年には連合軍の空襲により半壊していますが、戦後修復されました

完成から今まで、外観も少しずつ変化しています。1945年には連合軍の空襲により半壊していますが、戦後修復されました

精巧に作られた総統府の木製模型。優雅な建物を間近に観察できます

精巧に作られた総統府の木製模型。優雅な建物を間近に観察できます


また、台湾総督府は植民地統治の中心となったため、建物自体も国威を示すために随所に当時の最新技術や特殊な工法が導入され、独特な設計となっていて、それらの解説があります。
耐震設計やエレベーターはもちろん、銅製のドアノブ、窓など、細かいところにも工夫が隠されています 耐震設計やエレベーターはもちろん、銅製のドアノブ、窓など、細かいところにも工夫が隠されています 耐震設計やエレベーターはもちろん、銅製のドアノブ、窓など、細かいところにも工夫が隠されています

耐震設計やエレベーターはもちろん、銅製のドアノブ、窓など、細かいところにも工夫が隠されています

壁や柱の彫刻やレンガもまたしかり 壁や柱の彫刻やレンガもまたしかり

壁や柱の彫刻やレンガもまたしかり

総統府の中にはどんな人たちが働いているのでしょうか

総統の執務室にあるものと同じテーブル。人気の写真スポットだそう

総統の執務室にあるものと同じテーブル。人気の写真スポットだそう

続いての部屋では総統府にある部署の説明があります。総統府というと国家元首のいる場所ということで、謎に包まれたイメージがあるのですが、そんな総統府の中身を紹介しています。
総統府を守る憲兵の制服

総統府を守る憲兵の制服

理髪店もあります

理髪店もあります

陳情書などたくさんの郵便物を扱う部署も

陳情書などたくさんの郵便物を扱う部署も

府職員が利用できるレストランもあります

府職員が利用できるレストランもあります

府内にあるランプなのですが、光る色によって総統や副総統の誰が府内にいるのかが分かるようになっているんだとか

府内にあるランプなのですが、光る色によって総統や副総統の誰が府内にいるのかが分かるようになっているんだとか

総統が使う判子も展示されていました。とても大きいです

総統が使う判子も展示されていました。とても大きいです

台湾のあらゆることをテーマにした特別展もあります

建物の南側には特別展の部屋が並んでいます。この日行われていたのは台湾の人工衛星に関するものや、台湾の離島に関するもの、嘉義の林業に関するものなどでした。
気象や地上観測に役立つ小型衛星 気象や地上観測に役立つ小型衛星

気象や地上観測に役立つ小型衛星

台湾の主要産業だった林業の発展の様子が分かります 台湾の主要産業だった林業の発展の様子が分かります

台湾の主要産業だった林業の発展の様子が分かります

独特の暮らしと文化のある離島 独特の暮らしと文化のある離島

独特の暮らしと文化のある離島

歴代総統と台湾のことを知りましょう

続いては、中華民国の歴代総統の紹介があります。2018年時点で建国から107年。あなたはそのうちの何人を知っていますか?
蔡英文総統

蔡英文総統

馬英九前総統

馬英九前総統

陳水扁元総統

陳水扁元総統

李登輝元総統

李登輝元総統

蒋介石元総統

蒋介石元総統


そして、現代の台湾を語る上で欠かすことができないのは「民主化」。日本人にはごくありふれた社会構造ですが、台湾ではこれまでに多くの犠牲を払って勝ち取ってきた歴史があります。このコーナーでは国に大きな影響を与えた社会運動を見ながら、よりよい社会を実現してきた歩みを振り返ります。

記念品の販売は要チェック

郵便局では記念切手を販売

郵便局では記念切手を販売


総統府内には郵便局とギフトショップがあります。郵便局では平日ならここから郵便物が送れるので、ギフトショップではがきを買って、そのまま日本に郵送できます。記念切手やグッズなども販売しているのでお土産にもできますよ。
総統府の中の郵便業務はほかの郵便局と基本的に変わりません 総統府の中の郵便業務はほかの郵便局と基本的に変わりません 総統府の中の郵便業務はほかの郵便局と基本的に変わりません

総統府の中の郵便業務はほかの郵便局と基本的に変わりません

ギフトショップには実用的なグッズもたくさん置いてあります ギフトショップには実用的なグッズもたくさん置いてあります ギフトショップには実用的なグッズもたくさん置いてあります

ギフトショップには実用的なグッズもたくさん置いてあります

月に一度の特別公開日は参観可能範囲が広がります

さて、これまでご紹介していたのは、実は平日の午前中に参観できる部分。でも、月に一度、特別公開日が設けられていて、参観可能範囲が広がるんです。基本的には月初めの土曜日または日曜日なのですが、実際の公開日は事前にウェブサイトでご確認ください。

特別公開日は総統府の正門から中に入ります。普段は総統府に招かれた来賓しか通れない場所なので、とっても貴重な体験です。
来賓はこの大階段で記念撮影するのが恒例なんだとか

来賓はこの大階段で記念撮影するのが恒例なんだとか

湾曲した斬新なデザインの天井部分

湾曲した斬新なデザインの天井部分

至る所に蘭が飾られていました

至る所に蘭が飾られていました

【大礼堂】

来賓をもてなすパーティーや音楽界が開かれる大礼堂は、約400人が収容できるホール。中華民国国旗と孫文の肖像画が印象的です。丸い天井にもご注目を。


【台湾虹庁】

総統府による宴会や記者会見が行われる部屋です。ナビは馬英九政権時代に総統を表敬訪問する機会に恵まれたのですが、その際に総統と面会した部屋がここでした。

中庭にも出られます。北側は「北苑」、南側は「南苑」と呼ばれ、外側からは決して見られない姿を見られるのは、ちょっと嬉しいですよね。主塔の裏側もしっかりと見られます。

馬英九政権の時は写真撮影可能な範囲がかなり狭かった記憶があるのですが、現在は基本的に制限がありません。カメラをお持ちの場合は建物の美しさをしっかりとファインダーに焼き付けましょう。
日本統治時代から現代まで、100年以上にわたって台湾の中心であり続ける総統府(旧台湾総督府)。台湾の国がどんな人たちによって動かされているのかが分かるほか、建物の美しさも間近で見られます。特別参観日の日は台北賓館も合わせて開放されることが多いのと、二二八和平公園や国立台湾博物館に程近いので、合わせて参観すると半日旅行が楽しめますよ。

以上、台北ナビがお伝えしました!

記事更新日:2019-01-02

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2019-01-02

スポット更新日:2017-05-03

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