生活に潤いと癒しを与えるちょっと高級なアイテムばかり。プレゼントにも最適な一品がきっと見つかります!
まるでホテルのような応接室!
こんにちは、台北ナビです!
突然ですが、皆さん「ASUS(アスース)」というメーカーをご存知でしょうか?近年、日本でのシェアもどんどん広がっている、台湾が誇るパソコンメーカーです。
今日お邪魔したのは、「ASUS」から分離独立したデザイン集団ともいうべき「PEGATRON」という会社です。ASUSはもともと、代理生産(OEM)や代理デザイン製造(ODM)を主体とするパソコンメーカーでした。しかし、自社のオリジナル製品と、OEMで生産した製品の明確な差別化が難しく、消費者に「どれがASUSのオリジナル商品なのか」ということをアピールしにくい状態になっていました。
そこで3年ほど前、自社オリジナルのデザイン商品を取り扱う会社がASUSの傘下に設立されました。それが「PEGATRON」であり、展開しているブランドが「PEGACASA」です。これによって、自分たちのデザイン能力をフルに発揮し、オリジナル商品をアピールする場を得ることができたということです。
今日ご案内いただいたのはヴィッキー・リーさんとデビッド・リョウさん。ヴィッキーさんはカナダ留学を終えてPEGATRONに入り約2年。ブランド部門の窓口の役割を担っています。いかにもデザイナーといった風貌のデビットさんは、なんと多摩美術大学卒業後、東京のデザイン事務所で働いていたという知日派!日本滞在も10年近くに及ぶということで日本語もペーラペラでした。
会社があるのは関渡。台北市内からMRTに乗って淡水に行く途中、北投のちょっと先です。実をいうと観光スポットもあまりないのでほとんど来たことがないナビ。確かに工場や会社のオフィスが立ち並んでいる姿がどこまでも続いています。
いつもはレストランやホテルなどの取材が多いナビなので、到着してみてビックリ!入り口に守衛さんがいるような大きな企業取材は初めてです。しかも中に入って2度ビックリ!外観からは普通の変わり映えのしない社屋だと思っていたのですが(失礼!)、ロビーはまるでホテルのような贅沢な空間。ソファがゆったりと置かれ、明るい全面ガラス窓の向こう側には中庭が広がっています。池が張り巡らされた中庭は見た目にも涼しそう。さすがデザインを生業とする会社。一瞬、ホテルに足を踏み込んだかと勘違いしそうなほど、中と外のギャップの激しい社屋でした。
通していただいた応接室も、まるでホテルのような優雅なデザイン。ナビもこんな部屋で編集会議とかやりたいです。そうすればもっとバンバン面白い編集企画が出てくると思うんですが・・・。
それはさておき、PEGACASAのデザイン部門は総勢20名、そのうち工業デザイナーはだいたい10人くらいだとか。基本的には合議制でデザインの方向や商品を決めていくそうです。
では、さっそく商品を見せていただきましょう。竹を材料に使用した製品は、すべて竹山産の竹を利用しています。
まずはこちら。竹の持つ自然な節の風合いを生かした懐中電灯です。節をそのままデザインに生かしているため、2つとして同じ商品は存在しません。むしろ、世界に一つだけしかないデザインということになるでしょう。
ひとつひとつを手に取りながら、自分のお気に入りを見つけるのも楽しいかもしれませんね。ライト部分にはLEDを使用しているので光量は、豆電球を使ったものよりも格段にアップ。誤動作防止スイッチがついているので、ポケットやカバンの中での誤動作や使用中に誤って消してしまうのを防止します。
外枠として使われている竹には燻製措置を施しているので、竹の香りがわずかに残る程度。むしろ、燻製の香りがしてきます。これには乾燥や防虫の効果も得られるそう。燻製処置を施すことで竹が飴色になり、渋みが増したような気がします。「男が持ちたいグッズ」のひとつに挙げてもいいかもしれませんね。プレゼントにも最適です。価格は3800元、現在台湾では誠品書店で購入可能です。
そして、こだわりのもう一品は「ステプラー」。上下に竹素材が使われていて、手触りも竹そのものの風合いを感じられます。製品の形に合わせた微妙なカーブに加工するのは、実は竹山で工芸家として活躍する職人さんたち。自然の産物である竹を機械で一律的に加工することは不可能なのだそう。やはり人間の目と手でひとつひとつ加工していく以外に方法がないとか。そのため、目下の悩みは大量生産が出来ないことと、生産のスピードが限られてしまうことだそうですが、この問題ばかりはデザイナーさんたちも仕方ないと分かっているようです。
赤いライト見えますか??
こんなステキな化粧箱入りなのでプレゼントにも!
そして、このステプラーには竹素材が使われているというだけではありません。では実際に使ってみましょう。紙を挟むと・・・なんと赤いラインが映し出されました。そうなんです、このステプラーは紙を挟むと赤いLEDが紙上に映しだされ、針がどの位置に綴じられるかを教えてくれるのです。針をまっすぐに綴じたいとき、余白の少ない書類を綴じるときなど、大いに活躍してくれそうです。LED点灯のために使われるのはボタン電池。電池はステプラー上部の竹部分を外すと出てきます。取り外し可能ながら、寸分の隙間もなく仕上げられた竹の部品加工はやはり職人技といえるでしょう。価格は2800元、こちらも誠品書店で取扱中です。
続いてはデスクライト。見て下さい、この美しいフォルム。そして竹の自然な模様が生かされたデザイン。実はこの竹の部分、2枚の竹が上下に貼りあわされています。肉眼で見ても全くわからないほど精密に加工されています。2枚の竹の間には電源コードが通されていますが、まるで一枚の竹の板のように見えるほど精緻に加工されているのが写真を通して判るでしょうか。
また、ライトと台座をつなぐ部分のパーツにはベアリングを使用。指一本で自在に角度を変えられ、指を離せば好きな角度でピタリと止まります。細部までこだわりぬいたデザインと技術が詰まった商品。お値段は◯◯とちょっとお高めすが、スタイリッシュなデザインと、竹素材を生かした自然の風合いのコラ日をデスクの上に置くのも一興ですよ。
小さい頃から絵を描くのが好きで、日本留学後は自然とデザインを専攻に選んだというデビッドさん。これからのPEGACASAが進む方向性について「今後は竹と電化製品を組み合わせることで、自然の感覚や手触りの残る家電を消費者に提供していきたいですね。さらに、竹も一般の樹木と同じく、増えすぎた場合には伐採しなければなりません。そのようにして得られた竹材を使って、世の中にもっともっと竹を利用した商品を送り出し、新しい感覚を味わってほしいと思います。日本では現在、商品の販売がないのですが、将来的には日本でも販売できるよう計画中ですので期待して下さい」とのことでした。
台湾にお越しの際は、ぜひ台湾の竹を使ったスタイリッシュデザインの商品を手にとって見て下さい。ここでご紹介したPEGACASAの製品はすべて誠品商品で購入可能です。
以上、台北ナビがお伝えしました。