ありそうでなかったスタイリッシュな空間でのお土産選びができるお店「PEKOE」!
你好、一青妙です。
台湾のお土産と言えば、パイナップルケーキにドライフルーツ、牛肉乾やカラスミなどを思い出す私。そしてお土産屋さんはもれなく雑多な雰囲気に包まれたローカル色の強いお店で選ぶのが一般的なのでは?!でももう少しお洒落な空間で、落ち着いて選びたい方にぴったりなお店を今回は紹介したいと思います。
ロケーションよし!
石さん
お店は仁愛路のロータリーにある誠品書店(敦南店)の近くにあり、道路に面する一面が全てガラス張りなのですぐわかると思います。コンクリート打ち放しの店内はシンプルな作りでとても明るく、窓際にイートイン用の席が用意されています。外から見るだけで、台湾にしてはお洒落だな~と感じた「PEKOE」に入ってみましょう。本日の案内役は石傑方さん。お洒落な芸術家のような石さんは優しい感じでとても気さくな方です。
明るい店内
店内に入り、まず目に飛びこんできたのは大きなオープンキッチンとその上にずらっと並べられた柳宗理のキッチングッズ。食べ物だけでなく、食に関するグッズも置いてありました。このキッチンは月に一回25人定員で食に関する講座を開く時に使用されるもの。
今まで開催された講座内容は紅茶の入れ方、ジャムの使い方、コーヒーについて、ウィスキーについてなどだそうです。これからも食に関した色々な講座を開く予定なので、興味のある方は、お店のHP上で最新情報を見てみてくださいね。
お店のオーナーは台湾美食作家の「葉怡蘭」(Yilan)さん。Yilanさんは台湾で有名な美食家であり、フードや旅に関するエッセイ本を多く出版されています。彼女の生活スタイルそのものがお洒落で台湾人の憧れの的になっていて、店内にYilanさんの写真と著書も置いてありました。今回お店でご本人にお会いする事は出来ませんでしたが、写真に写っていたYilanさんはとても知的で素敵な大人の女性でした。
Yilanさんは様々な外国へ10年以上前から行き来していて、その度に外国で見つけた美味しそうなもの、素敵だと思ったグッズを買ってきては、自身のブログに載せていました。台湾で外国のものがまだ珍しかった当時、ブログを見た人から次第に同じものが欲しいと言われ、ネットショップを開くことになったそう。その後2001年には、他のお店の棚を借り、現物販売をスタート。2008年9月に路面店をオープンさせました。彼女のコンセプトはとにかく「美味しいもの」。そのため台湾各地及び諸外国から、彼女が良いと思ったものを取り寄せて、販売しています。
スタート当時は60~70種類の品揃えしかなく、その半数以上が日本かヨーロッパのものでしたが、その後、台湾本土の各地のものに注目し、現在の品揃えは600種類以上集まりました。そして今ではその半数以上が台湾のもので、北は宜蘭、南は膨湖までの商品を扱っています。台湾各地の商品の中には、他店では売られていない特殊なものや伝統的なものをPEKOEと共同開発し「PEKOE」ブランドとして販売されている特別なものもありました。
台湾のお土産シリーズ
○ ドライフルーツ
マンゴー(125元)、パッションフルーツ(芭樂)(95元)、パイナップル(95元)、青マンゴー(情人果)(125元)などの種類があります。どこにでも売っているドライフルーツだと思ったら大間違い!ここで扱っているドライフルーツは、防腐剤、添加物一切なし。試しに試食させてもらいました!一口かじるとフルーツの繊維がそのまま感じとられ、甘味もフルーツそのものの甘味。まさにフルーツの美味しさをそのまま凝縮させた味です。ちょっと他のお店より高めの値段設定なのもうなずけました。日本のお客さまに一番人気なのはマンゴーだそうです。ちなみに私はパイナップルが一番美味しく感じましたよ!
1本150元
○恒泰豊行の「高級香酢」
民国38年(1949年)に創立された恒泰豊行。政府の近く怡お店があり、ここのお酢は蒋介石、蒋経国の両総統が使っていたお酢として有名です。日本で言う宮内庁御用達みたいな感じ!
○陳源和の「お醤油」
台湾のお醤油といえば西螺のお醤油が有名。そこにはいくつか大型で、観光客にとても有名なお店があるけれども、西螺に住んでいる地元の人が買って使うお醤油が、ここのものだとか。地元の人の太鼓判があるんだから、味は間違いないはずですよね!
(左)向日葵花蜜 300元(右)桂花蜜 300元
○蜂蜜
約8種類の蜂蜜が置いてありましたが、珍しいのは「桂花蜜」(金木犀)と「向日葵花蜜」(ヒマワリ)。食べた事はないけれども、名前を聞いただけで甘そうで美味しそうな味だ
と思いません?常温でも固形のこの蜂蜜は濃度がとても高く、蜂蜜=液体と思っている台湾人にとって珍しく、中には「この蜂蜜腐っているの?」と聞く人もいるとか。
○ ジャム
在欉紅というジャム会社は台湾でも有名な会社。日本では聞いた事のないような名前の珍しいジャムがあり、中でも特に人気なのはウーロン牛奶抹醤(460元)。パンやヨーグルトと一緒に食べると美味しいそうです。
○ おそば
日本のおそばのような細さの乾麺やラビオリみたいなものがありました。
○ 古意梅舗
自家農園で丹精込めて作られた梅を使い作られた梅ジュースや紫蘇梅。日本人の口に合いそうです。
1箱200元
○ 樸實工作室
台湾には昔から伝わる美味しくて素朴な味のお菓子がたくさんありました。でもその多くはパッケージが古くさいため、若者からあまり相手にされず、食べる機会が少なくなってしまったものが多くあります。「樸實工作室」では、そんな美味しいものを若者に受け入れてもらえるよう、伝統技術と味、そして新鮮な原料を融合させ、パッケージを工夫することにより、リバイバルさせています。
お値段は少し高めですが、これぞ ザ•台湾 の味なので、是非トライしてみて下さい!
1本50元
○ ジュース
トマト、マルベリー、パッションフルーツ、グアバの有機ジュース。ビンがお洒落でしょ!
日本のお土産シリーズ
ワンコーナー全てが日本各地から集められた美味しそうなもの。整然と並べられていて、なんだかとても高級に見えます。
○ 一保堂
京都の一保堂のお茶はPEKOEが総代理店になっていて、品揃えも多く、今後も随時商品を増やして行く予定です。
○ その他
日本のお醤油や柚子こしょう七味などの調味料がありました。
ヨーロッパのお土産シリーズ
イタリア、スペイン、フランスからのモノが多く、中でもチョコレートとジャムはこのお店の一番の
お勧めと聞きました。
~チョコレート~
○ AMEDEI
イタリアのAMEDEIのチョコレート。1990年に創業され、世界チョコレートアワードで金賞を3年連続受賞しているほど有名。日本でも数少ない場所でしか販売されていないので、台湾から買って帰るのも良いかもですね。
○ Michel Cluizel
フランスの有名高級チョコレート。1947年創業、自社でカカオ豆の農園を持つほどこだわりを持ってチョコレート造りをしている所です。
○ Zotter
オーストリアのチョコレート。プレーンなものより、色々な味をミックスさせたチョコレートを作っています。
~ジャム~
○フランスのChristine Ferberさんのジャム
赤地に白の水玉が可愛くて、お店の一番目立つ所に置いてあるので目立ちます。日本では伊勢丹でしか手に入らないとか…。その日本以外のアジアで手に入るのはここのみ!!
Christine Ferberさんはスイーツの大家。花•フルーツ•お酒•香料の四元素を元にジャムを作りだしてます。サラダ、ヨーグルトにかけても良し。お茶に入れても良し。もちろんそのまま食べても最高です!6ヶ月ごとに種類を総入れ替えするので、気に入ったら色んな味を楽しみにお店を覗くのも楽しそうですね。
紅茶と烏龍茶
台湾といえば烏龍茶、紅茶といえばスリランカやインドが有名だと思いますが、意外にも台湾の紅茶もとてもおいしいんですよ。
○ 紅茶
台湾の紅茶の名産地というと実は日月潭なんです。そこの紅茶の他に、PEKOEでは、「台湾花蓮蜜香紅茶」という珍しい紅茶がありました。飲んでみたらお砂糖を入れていないのに甘く感じて、冷えても口に含むと香りが広がり、美味しかったです。ホットでもアイスでも楽しめる台湾紅茶を是非飲んでみて下さい!
○烏龍茶
台湾各地の烏龍茶を扱っているけれども、其の中でもとっても珍しいのが「紅水烏龍茶」という種類の烏龍茶。今私たちが良く飲んでいる烏龍茶は緑色か金緑色しているものが多いけれども、その昔、烏龍茶は紅色をしていたそう。というのも、炭を使って焙煎していたので、茶葉が茶色になり、いれたお茶は炭の味がして「老人茶」と呼ばれていたそう。
その後人々の好みが代わり、より爽やかで味の薄いものが好まれる様になり、炭を使った焙煎は行われなくなりました。「紅水烏龍茶」は緑と紅色の中間で、木炭で焙煎させて作り出された茶葉。とても珍しいので、市価で一斤12000元もするものもあるとか。早速「南投鹿谷凍頂紅水烏龍茶」を飲んでみました。温かい時は香りがとても良く、冷めたあとはさっぱりしていて、口の中でほのかな甘味がありました。「南投鹿谷凍頂紅水烏龍茶」が本物の「紅水烏龍茶」の産地なので、お茶好きな人は是非!
食器
日本でも皆が大好きなル•クルーゼの鍋や250年以上の歴史をもつワイングラスで、有名なボヘミアの「RIEDEL」のグラスがありました。
イートインスペース
店内のイートインスペースでは店内で販売されている商品の多くを注文する事ができるので、購入前に食べて決められます。きちんとした食事メニューは無いので、カフェ的な感じで利用して、コーヒー、紅茶を飲みながら、ドライフルーツをつまんだり、パンを頼み、好みのジャムを見つけるのが良いかも。
日本、ヨーロッパ、台湾、アメリカのものがうまく一つのお店に納まっている感じで、商品はどれも来店したお客さまが手に取って見やすいように工夫されて陳列されています。
店内の誠品書店(敦南店)から一本入ったこの通りは最近ワインショップや洋食屋さん、和食屋さんなどができ、いつの間にかお洒落な食通ストリートへと変身しているようです。
書店で本やCD,DVDを買って、ここ「PEKOE」で足休め。喧噪を離れた場所でちょっと一服なんてどうですか?!