台湾では一家に一瓶、香港歌謡界ではスター御用達。お土産に最適なのど飴もあります!
こんにちは台北ナビです。台湾の人に「喉が痛いよー」と言えば、この名前が一番に出てくるのではないでしょうか「京都念慈菴」、、、。ロングセラーののど飴だそうです。以前、TBSのR30という番組の「私のお取り寄せ」というコーナーで、ソフィアのボーカル松岡充さんが、香港の歌手はみんな使っている「のど薬」ということで紹介された商品らしいです。日本のジャニーズスターたちも携帯しているとか。今日は、その海外まで有名な「京都念慈菴」の工場に行ってきました。
工場に着くと会議室に通され、スライドを見ながら詳しくご説明をして頂きました。 京都念慈菴のこの文字には実は伝統的な親孝行の話が込められているんです。
{清の時代に母親思いの青年楊孝廉がいた。彼の母親は長く病を患っていたが名医の元へ行っても治らなかった。やがて医術がきわめて優れているという葉天士という名医の名前を耳にした彼は山を越え川を渡りこの名医を訪れる。しかしこの名医は苦労が重なり自ら病気になってしまったため、彼に先祖代々の秘法を伝える。そして、その秘宝の薬を口にした青年の母の病気はついに治った。その後青年は、84歳で亡くなった母念慈菴と名医葉天士を記念して、念慈菴という名の薬を持って布施した。}というストーリー。
この薬は秘法に則ってバイモ(川貝)、桔梗等の10種類の薬材を使い煎じたものだったそうな。ちなみに「京都」は北京の意味で、この青年が亡くなった後もこの薬を求める人は増え、有る人が北京にお店を作ったことからこの名がついたらしい・・・。1946年、香港に「京都念慈菴」として会社を立ち上げ、16年後台湾に進出!今や台湾人なら誰もが知っている大きな会社になったというわけです。
商品のご紹介
さて、今回は簡単なおみやげに最適の食品扱い(保養のためのもの)のシロップ状、飴状のものをご紹介いたしましょう。
京都念慈菴蜜煉枇杷膏 (シロップ状) 15g×5袋
これはシロップ状でそのまま食べるかお湯に溶かして飲むタイプです。成人の1回分が一袋に入っているので携帯用に便利です。色は黒く、ほのかに苦甘い蜂蜜のような味。お湯に溶かすと甘いミント紅茶みたい味で、とっても飲みやすいです。でも、飲み過ぎに注意。ナビは試供品を味見し続け、ちょっと気分が…。 成分は、枇杷葉(ビワヨウ)、陳皮(チンピ)、百合(ユリ)、杏仁(アンニン)、菊花(キッカ)、甘草(カンゾウ)、茯苓(ブクリョウ)、麦冬(バクトウ)、桔梗(キキョウ)、乾姜(カンキョウ)、蜂蜜(ハチミツ) 等、天然植物をたくさん配合しています。
京都念慈菴枇杷潤喉糖 原味(飴状 原味) 24個入り
金柑檸檬味(飴状 キンカンレモン味)24個入り
超涼薄荷味(飴状 ミント味)24個入り
この3種は上記とほぼ同じ成分で、飴状になったもの。コンビニの飴やガムの並びに売られています。パッケージも可愛く、値段もお手頃なので、おみやげにするにはちょうどいいかも。8個入りのものも売ってます。
その他、治療のための薬品として、
京都念慈菴複方川貝枇杷膏、
人参川貝枇杷膏、
川貝羅漢果枇杷膏の3種類があります。それぞれ20種類以上の天然薬剤などが混合され、作られています。すべて基本的には咳止め、痰のからみをなくすことが効能。ですので、風邪薬ではなく、風邪をひく前の咳が出たりする時によく効くようです。
一番売れている「京都念慈菴複方川貝枇杷膏」の服用方法に関してご説明しておきましょう。その他も基本的にこの服用方法でよいと思われます。
成人は一回大さじ一杯。そのまま飲むか、熱いお湯と一緒に飲むか好みに応じてください。
朝昼晩、一日三回服用。肺が弱ったり、咳が多いときは、お茶を多く飲んではいけません。
この薬をお湯に溶いて、お茶の代わりに、のどが渇いたときに飲んで下さい。
咳がひどく、痰が出るときは、一時間に一度服用する。喉を多く使う人は、朝晩飲めば、喉をいたわることが出来ます。寒さが厳しく、肌荒れ、あかぎれがある時は、皮膚を潤し内臓に栄養を与えるのに、これ以上のものは有りません。タバコを吸いすぎたり、睡眠不足、口がまずい、喉がすれる等はこれで防げます。就寝前に飲めば、顔の潤いを保ち、喉の病気、風邪、肺の乾燥を防ぐことが出来ます。
完全に薬と言うものでもなく、健康食品的なイメージでしょう。説明書には書いてありませんが、口に含んでから余りつばを混ぜないで、軽く上を向いて喉に絡まるように飲み込むと、咳のときなど、とっても気持ちよく癖になると知人からききました。
今回は工場を訪問したわけですが、さて、どこで買うことができるんだろ??お尋ねしたところ、「いつでもどこでも買えますよ」と返答が帰ってきました。ナビもこの赤い箱、どこかで見たことあるなと思ったら、薬局はもちろん、コンビニにもあるとのこと。早速、工場訪問の帰りにコンビニにいったらありました!コンビニは薬品販売できないので、食品として扱われている栄養補給のための商品、シロップと飴のみが置かれていました。
日本のマツモトキヨシのようなドラッグ店、WatsonsとCOSMEDにもやはりありました。ほんと、いつでもどこでも買うことができます♪旅行中に、ちょっと喉が痛いな?イガイガするなあ、咳がでるなと思ったら、すぐにコンビニに駆け込んでください。ナビも今まで龍角散のど飴は必需品として持ち歩いていましたが、これからは京都念慈菴のキンカンレモン味のど飴にのり変えようかと思いました。その理由の一つが、パッケージ!
龍角散のど飴はセロハンでひとつひとつ包まれているか、何も包まれずに小さな袋に入っているかどちらかしかナビは見かけたことがありません。でも、京都念慈菴ののど飴はひとつひとつ包装され、小さな可愛いらしい缶に入ってるんです。実は以前、長期間カバンの中にあった龍角散のど飴が溶けてしまい、カバンの中がネチャネチャになってしまった嫌な思い出があるんです。なので、今後はこの可愛らしい缶を持ち歩くことにしようかと…。効き目はどちらがいいとは言い難いですが、香港の歌手たちもみんな使っていて、台湾の家庭にはほとんどあるようなことを聞いたので、効き目はあると思いますよ?!
ひと通り説明が終わると、広報担当の謝さんが工場を案内してくれました。まず、白衣を着て靴のカバー、帽子、マスクをして工場見学にいざ出発!
最初に
「煎煮作業区」に入りました。ここでは、たくさんの大きなタンクがあり、すべてつながっていて、タンクごとにひとつの材料が注入され、タンクからタンクへ移動するごとに材料が増え混合されていき、最後に蜂蜜を入れて、黒いシロップ状のものができあがります。小学生のころ行った工場見学のイメージが強く、もっと汚れているかと思いきや、とってもきれいで安心しました。
次に入ったのが「緩衝室」。ここでは、瓶を洗浄し、その中にシロップ状の物を入れ、蓋をするという作業が行われていました。これをすべて機械で行い、スタッフが抜けがないかチェックしていました。こういう機械を見ると、こんな機械を発明するすごい人がいるんだーとおどろくばかり。1日に約1万本作るんだそうです。
次は「包装区」。ここでは、シロップを大さじ1杯分を袋詰める作業を行っていました。この機械はなんと日本製だそうな。これまたすごい。商品名、成分などが表示されたビニールテープが半分に折られ、それが袋状になりその中に決められた分量が入り、一袋ずつにカットされ、下から出てきます。一日に約5万袋作るそうです。
最後に見たのが瓶の「箱詰室」。これもまた、流れ作業で7行程。
瓶にシールを貼る
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箱に瓶と説明書を入れ、箱を閉める
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ビニールシートで包む
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12箱ずつ、段ボールに入れる
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そして最後にボール箱をガムテープで閉じ、それをきれいに積み上げる、といった流れです。これもまた優れた機械ばかり。消費者としては購入したら何も考えずにビニールを取り、箱を開けて瓶のふたを開けて飲みますが、商品として売れる状態になるまでには、いろんな優れた機械とスタッフの手がかかっているのだと思い知らされた気がします。
小学校以来の工場見学で興奮してしまったナビでした。帰り際、可愛い袋に試供品をたくさん入れて頂き、門まで来てお見送りしてくれました。今はその試供品を毎日のみ、風邪をひくことなく、健康を維持しております。皆さんも、おみやげ用に旅行中のお供にご利用くださいませ。きれいな工場で作られていますので安心してご購入を。
台北ナビでした。