円山大飯店(圓山大飯店)

グランドホテルTHE GRAND HOTEL圓山大飯店

閉店・移転、情報の修正などの報告

投稿者:むかしチャン

口コミ掲示板[台北円山大飯店滞在記]

2006-02-02
台北圓山大飯店滞在記      

  ロビーの壁に掛けてある「茶心」という長詩は、日本の「世渡りの
道」に似て、
 庶民生活の暖かさを授けてくれる。
 圓山大飯店の経営方針(ツアー団体客も受け入れる)を反映しているの
だろうか?

大飯店の建物:
  場所は台湾神社の跡地・宋 美麗女史の別荘という別天地に高速道路
より高く
 宮殿のごとく聳えている。 オペラ座でも入りそうな壮大なロビー。より
多くの援助を
 アメリカから引き出すには、このくらいの技術力を見せつける必要があ
ったのかも?
  ツアーの夕食の庶民性に比べまことにアンバランス。
 ガイドさんにチェックインまでして貰って、部屋に行く。
 誰もが満足しそうな大きな部屋だが、
 西太后(というあだ名を自覚しているツアーメンバ)ご夫妻が
 ヴェネティアでご宿泊の折は、この倍の広さがあったと。
  (まぁいやらしいことを言う。)

台北の夜にお出かけ:
  荷物をおいて、すぐ、ガイドさんの帰り車に間に合うように、鍵を預
ける。
 今回初めてフロントとの対応を女房に任せることにした。
 「行ってきます。」に「バイバイ」というフロントの日本語は少しおか
しいかな?

  夜道の錦州路を帝王世界(マッサージ処)で降ろしてもらい、1KMほ
ど錦ブラ。
 地下鉄「双連」駅に出くわした。MRTに乗ってどこへ行く?台北駅しかな
いか。
 駅北はオフィス街で、暗闇。地下道で南の駅裏へ。
 広いばかりで暗いことは変わらない。ようやく前方にネオンの光る一本
道を見つけた。

デパ地下でお土産を入手:
 「右や左の旦那様、私はどこへ行ったら良い?」と言いたくなるのを堪
えて、
 遠くをみれば三越と読める。
  「日本橋には滅多に行けないから、ここで潜ってみるか」とデパ地下
へ。
 地下1Fの小吃店群は満腹なので見向かずに、地下2F 調味料売り場に直
行。

三越の日本語スタッフ:
  「昨日の郷土料理の醤(ジャン)に似ているけどこれで良いの?」と
聞かれて困る。
 「日本語を話せる方は居ませんか?」とパート風おばちゃんに普通話で
問う。

  早速レジの主任さんに盥回し。「日本語でいいですか?」「少し」「ど
う使うの?」
 「?」 「紙、紙!」と子供のトイレ状態で筆談。「しぇんま」+ 料理?
(筆談)で
 「A MOENNT!」これだけで、もう3カ国語だ。
 
   携帯電話でコールセンターを呼んで、商品名を告げると、電話機を
こちらに。
 「貴方様は醤をお買い求めで、何かご質問が?」これは本当の日本語!
  少々長いやり取りの末、お買い求めとあいなった。

  瓶詰のお土産は、硝子瓶と香油で重いけど、相談役(=西太后様の旦
那)のように
 換え靴・換えセータを持たされるよりましか?
 
  「ちょうど時間となりました。」 今度は夜市が始まるぞ。 行けるか
な?
 「ちょと待て!資諮(インフォーメーションへ)」「日本語で良いです
か?」
 「チントン(請等)」また、携帯で先ほどの丁寧日本語お姉さまへ。
 「士林夜市に行きたいのですが?」「MRTのJIAN TAN駅で降りればす
ぐ」
 「ジエンタンというと?」 「圓山駅と士林駅の間です」「謝謝」

 MRTで士林へ:
   切符は二人で40元=150日本円。嬉しい。
  降車して駅の とば口の小物屋で根付けを買う。
 「こんな安物、お土産に出来ないのに」と少々諍いになる。
  あとは、何も買わない。何も言わない。
  「ホテルまでタクシーにしよう。」 とようやく一言。

 「タオナー?(到那)」「えんしゃんだーはんてん」「?」名刺を出した
らニコニコに。
「ハンゴー」「はぁ?」「コーリア」(韓国人か?と聞かれたのだ)
「うぉめんりーべんれん(私達日本人)」「アー」
 「これは?」と駅を聞いたら「淡水線」だって! 勘が悪くて話にならな
い。
 お釣りから5元を先方が勝手に差し引いた。 

大飯店に帰還:
  フロントに女房が手を出し「ゴーゴーサンキュー」「名前も言わない
と」と
 後ろから声を掛ける。
  若いフロントはバツが悪そうに、渡そうとした鍵を引っ込めて、端末
で確認。
 お互いニコニコ。(作業標準を守れ!と腹の中で)

  部屋でシャワーを待つ間、テレビのニュース解説。
 一言も分からないが、アナウンスを全部、テロップで流してくれる。
    (文字だけが共通語なんだ。) 
  おかげで、8割方読め、銀行カードの偽造問題とわかる。
 日本に技術輸出しているな! 困ったもんだ。

  インスタントながらコーヒー飲んで寛ぐとしよう。
 ついでに、セーフティーボックスにパスポートと航空券を仕舞っておこ
う。
   慎重に、英語マニュアルを全部、日本語に書き直してから、作業開
始。
 10秒以内にハンドル回せ。カウンタークロックってどっち回しかな?
 クロックワイズの反対だろうって! それじゃわからねぇーよ。
    (まずまず、納まった。)
 
大飯店のバイキング:
  翌朝は、歩きつかれたセイか、お寝坊した。
 バイキングの食堂では、うちのツアーメンバーは最後のコーヒーまで進
んでいた。
 時間の無い中、オムレツを手真似で注文。出来たら、追いかけリーチの
 関西弁おばちゃんに 持ってかれ、目玉焼きを受け取る羽目になった。

  女房に目玉焼きを押し付けて、もう一度挑戦。
「オムレツ」といったら、上級シェフが言い直してくれて、無事入手。
 なんて言えば良いんだ!フランス語で書いた紙が必要かな?
   (帰国後、辞書によれば、菜肉蛋巻 とある。今度は単語帖に用意
しよう。)

  西太后様にちゃんと会釈しておかないと!
 不機嫌風がこちらまで移ったらかなわない。
 今日一日ご機嫌麗しくお願いしたいものです。
 
型通り市内観光:
     故宮博物館(ガイドさんのコンクールみたい)
     忠烈祠(生きてるから兵隊さんに触るのは止めにして!)
         昼食(台湾料理)・免税店(時間を持て余す。)
     中正記念堂(私の昔のあだ名通り貧相なチャンチェシーさんの
銅像)
     龍山寺(お線香もうもう。茶髪の姉さんも膝まづいて感心なこ
と)

    また、免税店(茶)(日本語香具師の語り。このツアーで一番面
白いと評判)
     さぁ買った買ったのところで、 
      相談役が突撃隊長になって(と私にだけおっしゃってまし
た。)1袋購入。
     女房達には腹芸が分からない。
     競い合って、何万日本円もお茶を買う。
      相談役が気落ちして、「あーあお金が無くなっちゃった。」

     嘆くが、西太后様は一言も突っ込みを入れない。
      口上代として一人犠牲になれば、他に誰もあんなお茶買うこ
とないのに!

       でも、口上は面白かった。「まるで秋葉原で聞いているみ
たい」と
     孝行息子さん(親父さんにツアーをおごったサラリーマン)に
話した直後、
     「証拠を見つけた!」と歓声!
     「お振込みはUFJ秋葉原支店へ」 と張り紙があった。
          
  夕食は街中で石鍋料理。 闇鍋かと見紛うばかりの乱雑さ。
     醤の味と可愛いボーイさんの鍋奉行ぶりで腹8分に!
 
圓山大飯店からスーパーへ:
  ダンス愛好ご夫妻は、昨夜は生演奏を聴き、今夜はクラブでダンス。
優雅だなぁ!
 これだから、前回、泊まれなくても、憧れていたわけだ。

 こちら庶民はスーパーにお出かけ。 とりあえずインフォーメーション
に聞く。
    案の定「頂好超市場」だって。WEBで予習していた通りだ。
   「タクシーでも100元しないから」「行った事もないくせに」
   「地図見りゃわかるさ」

 まずは、女房用に下剤を買わなくてはいけない。幸いスーパの近くに薬
屋の看板。
   「たーよーみえんぴ」「シェンマ?症状」ここから筆談。
   「難しい漢字を書くのが早いのね」とひと事のように感心している

    薬剤師さんもこちらも汗水たらして書いているのだぞ。
    
    書かれても分からない甘?の漢字。「繊維」と書けばと助け舟が
出た。
   先方も女性2人掛かりだ。 「何時から、症状は」どんどん質問され
る。
   
     出してくれたのがエスエス製薬の下剤。これはこちらが拒否。
   「たーぶはお、いんうぇいとうずとん(他不好、因為 月土 子
痛)」
    (飲めば腹痛で嫌)との言い分はどうやら通じたようだ。
    ではこちらをと一袋!「それなーに」とは女房。「酵素」と書い
てくれる。
  「漢方系?一袋で大丈夫」女房も必死だ。「やおとーしゃお」変な文
だな。
  「イーガリーパイ」「はぁ?」「1袋1礼拝」と書かれて、何だなん
だ?
    飲むたびに土下座するのか?
  「不用2袋」と書いてくれた時、ようやく気付いた。1週間と言ってい
るのだと。 
  「いーがONE WEEK。といま?」(合ってる?) うなづいて
くれた。
  キリスト教徒は一人も居ない話に1週間を1礼拝と言われても、思い
出せないよう。

   「しぇんましーほ」+ 快速効果 と筆談。90元/袋。
  「5個時間後、XIAXIAXIA」と3人目店長さんが言った時み
な爆笑でOK。
     翌朝、本当にシャーシャーシャーの由。擬音はよく通じるなぁ。

 頂好超市場:
  日本語の通じないスーパは何でも安い。ドラゴンフルーツ3個100元。
買いたかった!
 お土産に「蘇(クッキー)」を少々と醤を数本買う。三越で仕入れた知
識を頼りに、
 何も聞かずに買う。老眼鏡と虫眼鏡だけが頼りだ。

  活性炭素入りマスクを探す。子供用しかない。「よーめいよぴえだ(別
物)」と聞く。
 大人用 だから「だーれんだ」と言ったら、「タイランダ」(太郎的)
だって。
   (女性は大人に入らないのか?)
 それにしても、 ユウ太郎さんの中国読みを調べておいて良かったこ
と。
  そうでなければ、スーパで筆談する羽目になるとこだった。
 ところで「メーヨ」(無い)じゃ困る。
  「のんまいしぇんまてん」(どこで買える?)と聞くと、
 小さい声で向かいのお店を教えてくれた。商売仇を大声では言えないよ
な。
 ほんとに、親切!ありがとう。

  タクシーが拾えるまで歩く。暗い歩道に、1メートル幅のパン屋台。
 杯と葱油棒 とを買う。全75日本円。圓山大飯店でコーヒーを入れながら
 シャワー後のお夜食。 杯はアップルパイ風。葱油棒は葱味パンで絶妙。
  「75円であんなに可愛い笑顔を見せてくれるなら、もう一度買いた
いね」
 これには女房も同意する。
 
大飯店の裏口:
  満足した朝食後に、ホテル一周腹ごなし。裏口を見張るパトカー発見。
  緊張感は無いがここは迎賓館なのだ。
 
 「あれっ、入ってく人が居る。近道になるかも」開けゴマと言わなくて
も裏口が開いた。
  右手廊下は「進入禁止」とぶっきらぼう。ゲストルームとある。
 テロリストが爆弾をもって来ないか調べるパトカーだな。
 
  左手10軒あまりのブティックが開店準備中。構わず入る。
 早速、根付けを売りつけられた。夜市より高価だが、品物は安心出来そ
う。
 時間があれば、服が買えたのに!という人もいる。
 
  部屋に戻って、帰り支度。セーフティボックスも開けたまま
 浴室・部屋の扉もすべて開放したままで出る。忘れ物対策だ。
  部屋の扉は、開ききると磁石で止まるようになっていて開放できる。
 他のホテルもこうなっていた。便利!
 
  ちょうど、ダンス愛好ご夫妻とエレベータがご一緒に。
 早速、女房達は情報交換。「裏口から入ってブティック見つけた。」「行
きたい」
 「それじゃ、男性だけでチェックアウトしているから15分で見てきた
ら。」
 1階(という2階)とロビーのボタンを押し、女性群を先に下ろす。

  もう早出組みが居ないせいか、フロントで待たずにすんだ。ダンス愛
好旦那さまに
 荷物を見て貰ってロビーのトイレに行く。
 ご婦人2名は、15分で数万日本円を使ったと満足げだ。ヒスイ・水
晶・数珠・その他。

詩篇「茶心」:
  すっかり落ち着いてトイレから出て来た壁に、「茶心」という長詩が
掛かっている。
 我が家のトイレの「世渡りの道」を思い出し、大意を写した。
  市井の文人が素朴な教養主義と一抹の諦観を交えている感じが似てい
るようだ。
 説教臭さはないけれど。
  メモが不正確だったので、帰国後、資諮御中の手紙で全文を問い合わ
せたら、
  FAXですぐに送り返してくれた。感謝感激。
  「茶心」

有事無事談茶名

茶色茶味在茶心

有銭無銭愛開心

愛聞愛啜心不凝

有縁無縁莫傷心

人情世事放乎清

有情無情也留心

花香茶香帰暦間

    
 電子辞書には「暦間」がでない。仕方ない。また資諮へ。
 「にーじゃおしぇんま」「LI−JIAN」
 「What 's Meaning?」「My home」
 そうかマイホーム か?
  脚韻はどうなっているの?全然見当もつかない詩だ。 

  詩篇を入力していて気付いたが、日本語に残る熟語は無?が残りやす
い。
 なぜだろう。有事無事、有情無情は両方残っているが・・・。
   無銭はあっても有銭は無い。
   無縁はあっても有縁は出ない。
 要するに日本人は貧しいのだと言う結論。なにが貧しいかはわからない
けど。

 「世渡りの道」
    家内仲良く 揃って信仰
    先祖を祀れ 親拝め
天地に感謝 社会に奉仕
人を敬い わが身慎め
よく働いて 施しをせよ
嫌々洩らすな 愚痴言うな
人を怨むな 羨むな
口をひかえて はら立てず
貪欲起こせば 大怪我の元
親切正直 成功の基

    気は長く 心まろく
腹立てず 口慎めば
命長かれ 
 
  2006.02.01  むかしチャン   記す  
訪問日:2006/02/02