原住民手織布の魅力!

セデック族伝統手織り研修会@南投

台湾の原住民セデック族は昔からすぐれた手織りの技術をもっていましたが、日本統治時代に禁止されてから次第に作られなくなり、現在ではもう遺物でしか見られなくなっていました。

台湾の原住民セデック族は昔からすぐれた手織りの技術をもっていましたが、日本統治時代に禁止されてから次第に作られなくなり、現在ではもう遺物でしか見られなくなっていました。

が、この夏、セデック族につたわる伝統手織りの研修会が初めて行われました。台湾の伝統芸術を伝承させていくために行政院文化部文化資産局が主催し、南投県の文化センターで開講。この研修会に、なんとナビも特別に参加させていただくことができたんです。

が、この夏、セデック族につたわる伝統手織りの研修会が初めて行われました。台湾の伝統芸術を伝承させていくために行政院文化部文化資産局が主催し、南投県の文化センターで開講。この研修会に、なんとナビも特別に参加させていただくことができたんです。

ドキドキの初日。機織(はたおり)を見るのも初めてのナビを待っていたのは、こんな形の木の道具。何をするのかと思ったら、最初の縦糸をかける作業でした。

ドキドキの初日。機織(はたおり)を見るのも初めてのナビを待っていたのは、こんな形の木の道具。何をするのかと思ったら、最初の縦糸をかける作業でした。

複雑な糸のかけ方に、もうこの時点で挫折しそうなナビ。でも「これは基本の平織りのかけ方で、一番簡単なんですよ。」と先生の声。はい、頑張ります~(^^;

複雑な糸のかけ方に、もうこの時点で挫折しそうなナビ。でも「これは基本の平織りのかけ方で、一番簡単なんですよ。」と先生の声。はい、頑張ります~(^^;

こちらが先生の張鳳英さんと、お母さんの張貴珠さん。最高難度のプ二リ織りの技術をもち、台湾の伝統技術保存者に認定されています。

こちらが先生の張鳳英さんと、お母さんの張貴珠さん。最高難度のプ二リ織りの技術をもち、台湾の伝統技術保存者に認定されています。

なんとかナビがかけ終わった縦糸。すごく注意しながら木から外します。

なんとかナビがかけ終わった縦糸。すごく注意しながら木から外します。

2人がかりで糸を持ち、できた隙間にセデック族の言葉でウヴンと呼ばれる一番大事な機織台を挟みます。

2人がかりで糸を持ち、できた隙間にセデック族の言葉でウヴンと呼ばれる一番大事な機織台を挟みます。

縦糸をきれいに整えたら、こんな刀みたいな道具を使って横糸を通して織っていくんですね。

縦糸をきれいに整えたら、こんな刀みたいな道具を使って横糸を通して織っていくんですね。

今回受講者は2種類の織り方を勉強。これは浮織りといわれるもので、セデック族の男子が出草(首刈り)にでかける時に着る衣服の織り方なんですって。赤い色は血、黒い色は髪を表しているそうです。すごい!

今回受講者は2種類の織り方を勉強。これは浮織りといわれるもので、セデック族の男子が出草(首刈り)にでかける時に着る衣服の織り方なんですって。赤い色は血、黒い色は髪を表しているそうです。すごい!

全部で96時間にも及ぶ研修会では、ほとんどの人が初体験。肩こりや腰痛に悩まされながらも、皆さん頑張って織り続けました。織って~織って~。

全部で96時間にも及ぶ研修会では、ほとんどの人が初体験。肩こりや腰痛に悩まされながらも、皆さん頑張って織り続けました。織って~織って~。

研修も終わりに近づいた頃、参加の皆さんにインタビュー。こちらは台中から参加のリャングェイさん。ブヌン族出身ということで、部族の代表色、黒を基調にした処女作。お母さんやお祖母さんが手織りをしていたのを覚えているそうです。

研修も終わりに近づいた頃、参加の皆さんにインタビュー。こちらは台中から参加のリャングェイさん。ブヌン族出身ということで、部族の代表色、黒を基調にした処女作。お母さんやお祖母さんが手織りをしていたのを覚えているそうです。

音楽家のパン先生は、もともと糸や布が大好きで、手織りに興味をもって参加。手織りらしい質感に大満足。

音楽家のパン先生は、もともと糸や布が大好きで、手織りに興味をもって参加。手織りらしい質感に大満足。

こちらは日系企業にお勤めのシャオシーさん。「こんなに原始的な方法ですばらしい布ができあがるのに感動!」とのこと。

こちらは日系企業にお勤めのシャオシーさん。「こんなに原始的な方法ですばらしい布ができあがるのに感動!」とのこと。

台北から参加のアリスさんは、卓上機での手織りは経験があるそう。このウヴンを使った織り方は、もっと力も要るし時間もかかるけど、とっても面白いと話していました。

台北から参加のアリスさんは、卓上機での手織りは経験があるそう。このウヴンを使った織り方は、もっと力も要るし時間もかかるけど、とっても面白いと話していました。

セデック族と同じく、織物文化のあるタイヤル族出身のスーハンさんは都会で生まれ育ったので、機織りは初めての体験。昔の手織り布を持っている山の親戚を尋ねて、自分の部族の伝統文様を再現したいそうです。

セデック族と同じく、織物文化のあるタイヤル族出身のスーハンさんは都会で生まれ育ったので、機織りは初めての体験。昔の手織り布を持っている山の親戚を尋ねて、自分の部族の伝統文様を再現したいそうです。

とっても苦しい作業でしたが、その充実感はすばらしいものでした。皆さん、完成した作品に、「ぜひまたやってみたい~。」 ナビにとっても本当に貴重な体験。これからも大事な伝統文化が伝承されていくことを祈りました。

とっても苦しい作業でしたが、その充実感はすばらしいものでした。皆さん、完成した作品に、「ぜひまたやってみたい~。」 ナビにとっても本当に貴重な体験。これからも大事な伝統文化が伝承されていくことを祈りました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2013-09-03

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