現行の紙幣を発行された順番に並べると
?1000圓紙幣 (2000/7/3〜)
表:勉強の様子・子供たちと地球儀
裏:帝雉の雌雄、玉山(日本統治時代の名称は新高山)
?500圓紙幣 (2000/12/15〜)
表:少棒隊(紅葉少年棒球隊)
裏:梅花鹿、大覇尖山、竹
?100圓紙幣 (2001/7/2〜)
表:孫文
裏:中山楼と梅の花(国花)
?200圓紙幣 (2002/1/2〜)
表:蒋介石
裏:総統府、蘭の花
?2000圓紙幣 (2002/7/1〜)
表:パラボラアンテナ群と衛星ロケット、台北貿易センタービル
裏:南湖大山、桜花鉤吻鮭、松
かつて、台湾の紙幣に描かれた人物はすべて孫文だったそうです。
その後、1982年6月発行の500圓紙幣と1000圓紙幣には、1975年に亡
くなった蒋介石・元総統の肖像が採用され、約16年間は孫文と蒋介石のお二
人だけが、財布の中を占領することになりました。
蒋経國総統時代を経て、李登輝総統の時代となり、1999年1月、中央銀行は
台湾の紙幣のデザインを一新することを決定。
まず2000年7月、新1000圓紙幣が発行、続いて2000年12月に新500圓
紙幣。
私見ですが、表面には「躍進する国家の未来」を、裏面には「豊かな自然」
を表現しているのではないかと思います。
続いて、それまでも流通していた紙幣のデザインを手直しして、2001年7月
に國父・孫文の肖像を描いた100圓紙幣を発行。裏面の中山楼は1966年、
陽明山に孫文生誕100年を記念して建てられた建物です。
更に、2002年1月に蒋介石・元総統の肖像を描いた200圓紙幣を発行。こ
の200圓紙幣って旅行中に数回しか持ったことがないんですね。日本の二
千円札みたいな存在?なお裏面の総統府は1945年までは日本の総督府の建
物。
そして2002年7月に最高額の2000圓紙幣が発行されました。
なお、2000年7月の新1000圓紙幣発行より以前の紙幣は、「台湾銀行」
という発行元表示がされており、民間銀行たる台湾銀行が国家から委託を受
けて発行するという形式でした。香港といっしょだったんですね。新100
0圓紙幣以降は「中央銀行」の発行元表示になり、文字通りの「国家が定め
た紙幣」となりました。
発行紙幣のデザイン変遷の中にも、60年間の台湾の政治と経済の歴史的変化
を感じられるような気がします。
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