台北市の中央を走るMRT淡水信義線は、海・街・ちょっと山へも行けます
こんにちは、台北ナビです。
台北に来て、1日フリーだったらどうしますか?遠出するのは少し疲れているし、ホテル周辺だけでは物足りない……。
そんなときMRTを使って台北探検はいかがでしょうか。というわけで多くの観光スポットを網羅している「淡水信義線」全線制覇をしてみました。
MRT路線図 赤い線が淡水信義線
淡水 紅毛城から見た淡水河口
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象山 展望台から台北101を見る
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悠遊卡(EASYCARD)を持つことをおススメします
台北市民なら誰でも持っているのではないかと思うような便利なカード「悠遊卡(EASYCARD)」。MRTはもとより市内のバスや台鉄・高鉄自由席まで乗れちゃいます。しかもMRTは2割引。日本のSUICAやICOCAと同じようにあらかじめカードを購入し(100元)チャージして使います。これがあれば、市内どこでもスイスイ公共交通を使えます。しかもコンビニなどのお買物にも使えますよ~。
北端終点の「淡水」駅で海岸散歩と歴史的建物を見学
淡水駅近くの景色 海がすぐそこにあります!
MRT淡水信義線は台北市中心部から新北市淡水まで南北に貫く淡水線と、中正紀念堂から台北101を経由して象山まで東西に貫く信義線の総称。 ホテルやお店がたくさんある中山や夜市と国立故宮博物院で有名な士林あたりまでは行かれた方も多いのでは。今日はもう少し足を延ばして終点の淡水まで行きました。
淡水駅に近づいてくると車窓から海に続く淡水河や対岸の山や住宅地が見えてきます。雰囲気がリゾート風になってきてちょっとワクワク。駅を降りると左側は広い河。関渡駅を越えたあたりからマングローブ林がみえるので、このあたりは淡水と海水が混ざり合う場所だということが分かります。駅に隣接するインフォメーションセンターで地図をもらい、行動検討。さあ、どこを歩こうかな。
ゆっくり気楽に近場を歩こうということになり、淡水駅から北へ2㎞ほどにある紅毛城をめざすことになりました。少しリゾート気分で海沿いにある道を歩きます。道沿いにはジュース屋さんや海鮮レストランなど観光地らしいお店がずらり。海風も心地いい~。
淡水駅インフォメーションセンターでもらった地図(一部)
紅毛城
この門をくぐってチケット売り場へ!
海沿いの道から丘の麓を巻くように通る文化路と中正路が交わる少し先に紅毛城はあります。
入場料80元。少し前まで無料でしたが管理に必要なのでしょうね。
堡塁です
紅毛城は丘の上に2つの建物が建っています。一つは1646年オランダ人によって建てられた堡塁(要塞)です。その後1860年代にイギリスが清朝から租借、改築使用し、軍事的目的と執務を兼ねた建物として使われました。
日本とも貿易などの関わりが深く、それらの歴史を館内のビデオで 放映していました。(日本語対応有り)
歴史年表や艦船の模型なども興味深いものでした。
この堡塁がいかにも要塞の形をしているのに対し、隣の建物・清朝英国領事官邸 は英国風の住宅です。
1800年代末に建てられました。よく見ると土台の飾りにお金を象徴するマークがついており、中国風な要素も取り入れています。中は当時の領事家族が暮らした部屋で居間や客間、台所などが見学でき、活躍した外交官の説明書などが展示されています。
ここから見る淡水河と海は本当にきれいで清々しい。ここに住んでいた領事家族の朝食はこの景色を見ながらいただいたのでしょうか。いいなぁ~。
清朝英国領事官邸
多田栄吉故居
座敷から続く縁側はべランダのように広く、開放感いっぱい
紅毛城を後にして、丘の中腹の道を駅に向かって歩きました。次に訪問したのは紅毛城から6~7分ほどにある多田栄吉故居です。
多田栄吉は、日本統治時代に台湾に渡り事業を興し、淡水街長(現在の淡水区長に相当)まで務めた日本人です。1934年完成の完全な日本式家屋です。今の日本でこのような建物はどのくらい残っているでしょうか。台湾ヒノキでできた家は広い縁台を持ち、解放感あふれる造りで、淡水の海と対岸の観音山が臨めます。庭には日本風の池や大きなクスノキがあります。
入場無料 月~金9:30~17:00 土・日9:30~18:00 (休館は毎月第一月曜日)
敷地内から海側をみる
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清々しい床の間 景色取の窓にも注目!
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多田栄吉故居の下で文化路を越える橋を渡って老街経由で淡水駅へと戻りました。平日とはいえ、老街は遠足の小学生から高校生、観光客とたいへんなにぎわいでした。両側にはお土産物や食べ物屋、お菓子屋さんなど見ているだけでも楽しい通りです。
のどが渇いたのでパイナップルソフトクリーム(20元)を食べました。これが大ヒット!また行って食べたいな。
「北投」→「新北投」で立ち寄り湯
瀧乃湯入口
次の目的地は北投温泉。淡水駅から6つ目の駅・北投で支線に乗り換え、終点の新北投で下車します。終点といっても1駅しかないのですが……。台北市内から30分~40分くらいで行ける北投は、お手軽ですが、3つの異なる泉質のお湯が湧出している実力派の温泉地です。日本の有名旅館・加賀屋も進出していますね。
今日は新北投駅から徒歩6~7分のところにある「瀧乃湯」に行きます。瀧乃湯の泉質は青磺。強酸性の珍しいお湯です。 2017年にリニューアルされ、きれいで使いやすくなりました。
「雙連」でマンゴーかき氷
色あざやか、味濃厚なマンゴーかき氷
温泉に入りさっぱりした後、ホテルに戻る前に冷たいものが食べたいね~ということになりました。今はマンゴーの季節。台湾に来たらマンゴーでしょう!ということで、「雙連」駅で途中下車。徒歩2分くらいのところにある「冰讃」へ。
ミルクでできた氷の上に生のマンゴー乗せたマンゴーかき氷をいただきました。やっぱりおいしい生マンゴー!ミルク氷と良い相性~♪
再び雙連駅から淡水信義線に乗って、ホテルのある大安まで帰りました。
「象山」でハイキング
翌日は帰国日。フライト時間まで少しゆとりがあるので、朝食前に象山のハイキングコースを歩くことにしました。大安から3つ目の駅で東側の終点「象山」駅が最寄り駅です。
駅の名前になっている象山が駅の背後にそびえています、標高183mと高くないのですが、平たんな場所からせり上がった地形で台北市内がよく展望できる見晴らしの良い場所です。少し勾配もきついので多くの市民の方の足腰慣らしの場所としても使われているようです。
公園に沿って歩くと標識があります
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観音様の絵が見えたら登山口です
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登りはじめます
「象山」駅出口2を上がると、目の前に象山公園があります。公園の歩道を標識に沿っていくと、公園の終わりあたりで左に道が曲がって少し登り坂になります。すぐに道なりに右に折れ、50mほど歩くと登山口の階段がありました。
頂上に上がるコースはいくつもあります。ナビたちは一番標準的(他の人々が多く歩いている道)を取りました。
10分ほど上がると、最初の展望台に着きました。 見える!見える~!!台北101からその他大きな建物や台北市内が!!!
台北101
さらに行くと六巨石という巨石が並んでいる場所、その先には2番目の展望台がありました。
頂上自体は展望がありません。ここまで登り始めて約30分。展望台で遊びながら登ったので、実質25分くらいの登りでしょうか。下りも25分くらいでした。
北投公園の休憩所 木製の建物・ベンチが周囲の緑と調和しています
ホテルを出発して2時間弱で戻ってきました。シャワーを浴びてから、ゆっくり朝ごはんをいただき、朝の時間を有効に使えました。
台北市民の日常の足であるMRT。観光者の足としてもさらに活用してくださいね。
市民の方が親しんでいる公園や自然歩道など、旅行者にとって新鮮なものがきっとあるはず! 今度は別の路線を制覇するぞ~~~!!
以上、台北ナビでした。
(取材日:2018年5月18日・19日)
北投公園 ハスの花が見ごろでした
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北投公園近くの歩道から
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2018-07-19