菁寮老街をガイドで巡ろう!

ガイドブックにはあまり紹介されない老街を早足で堪能しました


こんにちは、台北ナビです。

台南南部の米どころ「後壁」にある「菁寮老街」。以前台北ナビでも取り上げましたが、再度訪れる機会があったので、もう一度レポートします!

菁寮老街の詳しい内容は以前の記事を詳しく見ていただくとして、施慶明さんが熱~いガイドで出会えた、以前触れていなかった場所をご紹介します。
街には色々な地図があるので、迷ったら近くに地図を探してみてください。

街には色々な地図があるので、迷ったら近くに地図を探してみてください。

サービス精神旺盛な施慶明さん

サービス精神旺盛な施慶明さん

のどかさに癒される街 のどかさに癒される街 のどかさに癒される街

のどかさに癒される街

伝統的な「三合院」&農村的豪邸

菁寮には伝統的な「三合院」が多く残されていました。ナビ、実は「三合院」って台湾の伝統的な建築様式ということぐらいしかあまりよくわかっておらず……。3つの建物があるんだよね?と思っていたのですが、そうとは限らないそうで……。なかなか奥が深そうです。

例えば、三合院の部屋数は必ず奇数。運気をめぐらせる為に回廊には物を置いていけないなど……ルールも多いのだそう!今回色々と見せてもらいましたが、昔のまま残っているというものは少なく、住民がいる建物は改修されており、もう誰も住んでいないという建物は廃墟になっていたのは少し残念でした。それでも、一口に「三合院」と言っても、さまざまな様式があることはよくわかりました!
三合院の部屋数は必ず奇数!など、ルールも多いんですよ!

三合院の部屋数は必ず奇数!など、ルールも多いんですよ!

屋根の下に竹

屋根の下に竹

こういう門があり、廊下がある場所には……

こういう門があり、廊下がある場所には……

運気が滞らないように、物を置いてはいけないのだとか

運気が滞らないように、物を置いてはいけないのだとか

もう使われていない建物も多いのはちょっと残念 もう使われていない建物も多いのはちょっと残念 もう使われていない建物も多いのはちょっと残念

もう使われていない建物も多いのはちょっと残念



三合院が並ぶのどかな風景の中に突如現れた豪邸。台北でいう豪邸とは芸能人が住むような億ションを指しますが、農村の豪邸は一軒家なのです。この辺が誇る豪邸の中の豪邸が「黃家古厝」です。

1928年(昭和3年)に黃爐、黃水順兄弟によって建てられた「黃家古厝」は、当時4ヘクタールの農地が買えるほどのお金(今の価値で約2億元)を使い建てられました。このお金のほとんどがデザイン料に充てられたといいます。

菁寮に来たら見たいといわれる建物の1つなので、是非見てみてくださいね!
西洋建築と台湾伝統建築上手に取り入れられた建物で、3階ほどの高さのある天井、左右にある廳堂の上部には八角形のでっぱりがちょこんと出ています。正面の山形牆には黃氏の堂號である「紫雲」、その下の山頭下には「荔園衍派」、そのまた下には「SHINJYUN.KOW」の文字が刻まれています。これは黃振順という名前の日本語読みなんです。「シンジュン・コウ」と読めますよね。

もうひとつ驚きなのがその両脇にある数字です。その両方とも建てられた年を示しているのですが、西暦と皇紀の両方を記しているんです。今まで台湾で皇紀を見たことがなかったので、とっても驚きました。
じっくり見てくださいね!

じっくり見てくださいね!

後ろはこんな感じ。建物の後ろには大きな庭が広がっています

後ろはこんな感じ。建物の後ろには大きな庭が広がっています

泥棒避けかな?ガラスをはめ込んでいました

泥棒避けかな?ガラスをはめ込んでいました

そのまま歩いていくと、南85郷道まで出て、左折して少し歩くと菁寮老街の中心「無米樂菁寮嫁妝老街」にたどり着きます!
後壁區農會の建物も変わっていますね~

後壁區農會の建物も変わっていますね~

隣には7-11(無米樂門市)があります。前にバー子も発見!

隣には7-11(無米樂門市)があります。前にバー子も発見!

平日の「無米樂菁寮嫁妝老街」は建物を楽しんで!

さて、菁寮老街でもっとも賑やかな「無米樂菁寮嫁妝老街」にやってきました!週末はお店が出て、食べ歩きやお買物を楽しめるそうですが、この日は平日。活気はあまり感じられませんでしたが、ゆったりまったりとした時間が流れていて、これはこれでいい感じ~♪

平日にここで見るべきは「阮氏古厝(金德興藥鋪)」。青と赤のコントラストが美しいこの建物は、映画やドラマ、ミュージックビデオのロケ地にも使われます。
250年もの歴史があり、台南市の古蹟に認定されています。と言ってもこの建物、元々ここにあったわけではありません。元は嘉義にあり、林さんが所有していましたが、訳あってここへ建物を運んできました。その後阮さんが買い取ったというわけなんです。大きさ的にはそれほど大きくはありませんが、釘等を一切使っていない伝統的な木造建築は、あまり見られません。しかも阮さんは今もここに住んでいるというから驚きです。
左右で異なる柄の扉 左右で異なる柄の扉 左右で異なる柄の扉

左右で異なる柄の扉

ここからは時間がなかったので、写真だけで老街を見ていきましょう!ゆったりとした時間が流れていて、懐かしい気持ちになります。
井戸から水をくみ上げる?

井戸から水をくみ上げる?

ポンプから水を出してみる?

ポンプから水を出してみる?

どちらの水もひんやりしていて気持ちいい!

どちらの水もひんやりしていて気持ちいい!

「荷蘭井」

布屋さんには

布屋さんには

アイスキャンディーも売っていました

アイスキャンディーも売っていました

冷蔵庫がとってもレトロ!

冷蔵庫がとってもレトロ!

「花阿布」

デートやお見合いの場となった「和興冰菓部」 デートやお見合いの場となった「和興冰菓部」 デートやお見合いの場となった「和興冰菓部」

デートやお見合いの場となった「和興冰菓部」

地元の方が手作りのバッグなどを販売している「茄芷阿嬤工作坊」 地元の方が手作りのバッグなどを販売している「茄芷阿嬤工作坊」 地元の方が手作りのバッグなどを販売している「茄芷阿嬤工作坊」

地元の方が手作りのバッグなどを販売している「茄芷阿嬤工作坊」

地元の若者も帰ってきて、煎餅を売っていました!

地元の若者も帰ってきて、煎餅を売っていました!

どんなお店なのか建物の前に書かれています!ちなみにこれはゲストハウスという意味

どんなお店なのか建物の前に書かれています!ちなみにこれはゲストハウスという意味

また、昔の家の前には獅子が置かれていました。まるで沖縄のシーサーのようですよね。菁寮では、この獅子にいい言葉を話しかけるという習慣があるのだそう。台湾語だったので、その場では何を言っているのかさっぱりでしたが、台湾人スタッフに聞いてみました!

摸獅頭 好彩頭
 (獅子の頭を触ると、いいことがある)
摸獅耳 甲百二 (獅子の耳を触ると、120歳まで生きられる)
摸獅嘴 大富貴 (獅子の口を触ると、大金持ちになる)
摸獅肚 有好頭路(獅子の腹を触ると、いい仕事につける)
摸獅尾 賺傢伙 (獅子の尾を触ると、お金を生む道具が手に入る)

石獅阿石獅 賺錢給我花
(獅子や、獅子。お金を稼がせておくれ!)

獅子をなでながら、話しかけてみてくださいね!きっといいことが起こるはずです♪

自らのセンスのなさにうなだれる……涙

富貴食堂の広場を借りて、たまねぎ染めにも挑戦しました!アイスキャンディーの棒、コイン、輪ゴムを使い、絞り染めを行います。一応頭の中では、こういう模様にしようと想像してしばってみましたが、それがそのまま再現されるのか?どんな模様ができあがるのか?それは、色が染みこむ1時間後のお楽しみ。この1時間の時間を利用して、上記のように菁寮老街を巡ってみたというわけなんです。
絞り染めの道具

絞り染めの道具

こんな風に自由な発想でしばっていきます

こんな風に自由な発想でしばっていきます

ナビはこんな風にしばってみました~♪

ナビはこんな風にしばってみました~♪

そして、老街を巡ったあと、たまねぎ染めが染め上がりました。勝手に案外いい感じにできているんじゃないかと思っていましたが、全然予想していた感じじゃない……汗。センスのなさがこんなところで出てしまうとは……。でも、これはこれで自分だけのもの。イケてなくても、少しずつ愛着がわいてきています。

使う際には、「日差しに弱いので、直射日光には当てない」「色がすぐ落ちるので、洗剤では洗わない」「色が移るので、ほかの衣類等と一緒に洗わない」の注意が必要ということです。

みんなのが仲良く並べられています

みんなのが仲良く並べられています

水で洗って……

水で洗って……

出来上がり!

出来上がり!

ほかの人の作品はいい感じ~

ほかの人の作品はいい感じ~


まだまだ観光地化されていないからこそ、台湾の昔からの風景を味わえる場所「菁寮老街」。ガイドブックに紹介されている観光地に飽きた方、素朴な台湾に触れたい方にオススメします。

以上、台北ナビがお届けしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2017-11-16

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大台南公車・黄幹線(台南市)

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菁寮老街(台南市)

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