24時間耐久製茶ツアー in坪林

茶摘みの季節、ナビたちは坪林の茶園へ有志総勢9人で製茶ツアーへ。過酷な24時間だったものの、実りの多い一日でした!

こんにちは、台北ナビです。

今回の茶摘みも前回と同じく「老地方」。坪林の茶園を持つ鄭さん親子が迎えてくれました。11時ごろ私たちは鄭さん宅に到着。すでに私たちがお茶にするための、早朝に茶摘みした美し~い茶葉が並べられていました。さながら茶葉で敷き詰められたじゅうたんのようです。
もうすでに摘まれた茶葉

もうすでに摘まれた茶葉

茶葉ってこんな感じ 拡大

茶葉ってこんな感じ 拡大

さて、今回の「文山包種茶」の製茶レクチャーをお願いしました方は、李進徳老師。お茶にかけては何でもござれ。ナビは李老師を密かにお茶博士と呼んでおります。全員そろったところで、李老師はナビたちを近くの茶畑に連れていってくれました。ここで皆で摘んだお茶は「もって帰っていいよ、おうちで茶葉テンプラをつくってね」というものです。李老師は、茶葉をちぎり「一芯一葉」・・・などと説明をしてくださいました。
お茶の種 茶油はこれから

お茶の種 茶油はこれから

茶葉です

茶葉です

皆で楽しく茶摘み 皆で楽しく茶摘み

皆で楽しく茶摘み

李老師をまじえて茶葉の説明

李老師をまじえて茶葉の説明



さあ、作業の始まりです。

まず各自が担当の茶葉を振り分けられました。一人茶籠4つ。画像を見ると、すっごくたくさんのお茶をおみやげに持って帰れそうですが、イヤイヤ、これが2斤(1斤600g)くらいのお茶、つまり袋2袋くらいにしかならないんですねえ。このあたりから茶農家のご苦労が理解できます。
茶葉分けしています 茶葉分けしています

茶葉分けしています

さあ、昼ごはんです。

さあ、昼ごはんです。

たっくさんの茶葉を皆に分けした後は、ワア、うれしい~。さっそくお昼ごはんです♪こちらのお食事はほとんどが自分たちのからなんですね。苦瓜やたけのこ、地鶏や蝦、小魚も近くの川で得たもんなんですよ~。なるほど、新鮮でおいしい。

お腹が膨れた後は、各自の担当茶葉から悪い茶葉を捨てていきます。そんなにはないんですね。多少の虫食い茶葉は残しても大丈夫ですが、喰われた箇所は発酵の段階で赤くなりますよ。日向での萎ちゅう(茶葉の水分を飛ばす過程)の間、李老師をまじえてお茶談義です。あいにくこの日は曇り、萎ちゅうの時間が通常より長めになりました。日向が終わったら、室内萎ちゅうに入ります。時々茶葉が発する香りを確かめて、いつ発酵段階に入れるかの目途をつけます。
分けられた茶葉を各自が悪いのを取ります

分けられた茶葉を各自が悪いのを取ります

日向萎ちゅうの途中で一服 茶談義

日向萎ちゅうの途中で一服 茶談義

曇りのお天気という関係上、なかなか発酵がすすんでいきません。なので、河辺まで散歩に行ったり。この河で夕食の時食べる蝦がつれるんですよ。ナビたちも蝦探しをしましたが、いない。日中は出てこないそうで。夜中に懐中電灯を持っていって、石をひっくり返して捕獲するんだそうです。

鄭さん宅に戻って、茶葉を何回もひっくり返す作業に入りました。かすかに香りが変わってきました~。最初は青臭い匂いだったのが、「菜香」というすがすがしい香りに!往復数回ひっくり返した後、次に茶葉をひっくり返すまでの時間が長く感じられます。今度はトランプに興じます。いや~トランプ自体が久しぶり。大人になってこんなに童心に戻って遊べることって少ないですよね。皆さん興じれば興じるほどエキサイト!あら、そうこうするうちにまた今度は夕食です。

食事もおいしいですね。鄭さんの奥様が一手に作る台湾家庭料理。夕食後のデザートすももが格別の味です。塩でもんで、酸っぱさが甘さに変わっています。
これは何の野菜の花?

これは何の野菜の花?

へびいちご、かな?

へびいちご、かな?

午後河辺で散歩やおしゃべり 午後河辺で散歩やおしゃべり

午後河辺で散歩やおしゃべり

この花とってもいい香りなんです
名前は?

この花とってもいい香りなんです 名前は?

茶葉を軽くひっくりかえし
発酵を進めます

茶葉を軽くひっくりかえし 発酵を進めます

夜は長い トランプゲーム

夜は長い トランプゲーム

食事準備風景

食事準備風景

よるごはん う、うれしい!

よるごはん う、うれしい!

すももを塩でもみました

すももを塩でもみました

茶葉を乾燥へ
もっていきます

茶葉を乾燥へ もっていきます



やっと発酵を止める「殺青」の作業に入ります。


この段階になると、なんともいえないすばらしい香りが、鄭さん宅に漂っています。これ以上はもう置けないんですね。これが、まさに「文山包種茶」!の香りであって、いつ発酵を止めるかは李老師や鄭さんたち熟練した方たちしかわからないんです。
いよいよ乾燥

いよいよ乾燥

揉捻機械

揉捻機械

揉んでる間の煙 揉んでる間の煙

揉んでる間の煙

「殺青」機械に茶葉を入れます。取り出された茶葉は熱い。すぐ横の揉捻機械へ移動されました。この段階でも熱いですね。湯気が見えますか?

揉捻機械から今度は乾燥機へ移動。湿った茶葉を皆アチチチと言いながら、乾燥機の網の上に広げていきます。この作業も数回繰り返し。もう最初は一人4籠だったのが、1籠になってますよ。
乾燥機械

乾燥機械

乾燥機ってあついんです

乾燥機ってあついんです

乾燥された後の茶葉
お茶らしくなってます

乾燥された後の茶葉 お茶らしくなってます

乾燥後 ほてりをさましています

乾燥後 ほてりをさましています

最終段階は、乾燥機です。ここでは時間設定をしました。約2時間でしょうか。待っている間に各自の担当茶葉から抜き取った部分で、テイスティングをします。李老師が先に評茶。李老師の評価に、皆耳を傾けます。
乾燥された茶葉を機械へ 時間設定

乾燥された茶葉を機械へ 時間設定

テイストを並べて

テイストを並べて

ためし飲み 入れる

ためし飲み 入れる

李老師 評茶をする

李老師 評茶をする

皆一通り飲んだ後は、もう夜中も過ぎて夜明けに近い時間。疲れがどおおーっと襲ってきています。ナビたち数名はここで寝ちゃうと起きられないかも?と。またトランプ遊びに興じました。傍らでは居眠りしてる人たちも。
包装します 包装します

包装します

茶葉のてんぷら食べました

茶葉のてんぷら食べました


夜が明けて、8時ごろ、です。茶葉が出来上がりました。皆うれしそうです。苦心の作ですものね~。日本に帰国する時のおみやげに持って帰る、という方が多かったです。自分流に再度きれいにパッキングすれば、他にはないプレゼントですよ。


以上、台北ナビでした。
関連タグ:お茶坪林製茶茶摘みウーロン茶評茶乾燥発酵

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-07-09

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