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商品はパイナップルケーキだけ!?なのにお客が後を絶たない、地元超人気店に潜入~

こんにちは、台北ナビです。
パイナップルケーキ(Pケーキ)は言わずと知れた台湾名物。お土産に買い求めるみなさまも多いのではないでしょうか?今日はオープンからわずか2~3年という年月ながら、台湾内はもとより、日本や他海外からの支持も厚いという、パイナップルケーキの専門店「微熱山丘」をご紹介いたします。

Pケーキしか売らないPケーキ専門店!

「専門店!?」と驚かれた方も多いのではないでしょうか?そうなんです、こちらはPケーキしか取り扱いのない列記としたPケーキ専門店。台湾には数多くのPケーキ販売店がある中、正直「大丈夫なの?」と思ってしまいますが(失礼!)、そのご心配には及びません。連日、多くの人で店内はあふれかえり、次から次へとショップロゴの入った手提げ袋を提げて店を後にする人たちの姿がココにはあります。
レジの前は買い求める人で行列が・・・ レジの前は買い求める人で行列が・・・

レジの前は買い求める人で行列が・・・

ホッと和める田舎の民家風な本店

ナビがそんな人気店のウワサを聞いたのは2010年の春ごろ。「1日に数千個も売り上げるパイナップルケーキ屋さんが南投にある」という情報でした。Pケーキ好きのナビは早速、そのショップを個人的に訪ねました。てっきり南投の市内に位置するのかと思ったら、なんと山の中!両脇にパイナップル畑を眺めながら、ナビを乗せたタクシーはクネクネと山道を登ること15分あまり(山のふもとからの計算です)。やっと辿りついた先には1軒の民家(台湾の古民家、三合院のような造り)のようなそのお店がありました。中へ入ると、これまた1軒の普通のお宅のようで、大きなテーブルが置かれた先には主人が座り、イスを勧めてくれました。そして、振舞われたのは温かいお茶とPケーキが丸々1つ・・・試食のためのものですが、その大きさにビックリ!店主は商品の説明そっちのけで、「どこから来たのか」「どうやって来たのか」など、まるで田舎の民家に知人を訪れたようなもてなしをしてくれました。そうこうしている間にもお客さんが次々やってきては(もう夜だというのに!)、同じようなもてなしを受けていました。商品はといえば、店の端っこに申し訳なさそうに置かれ、「販売店」というより「気軽にお茶の飲める場所」といった雰囲気だったのを覚えています。

人が集う場所・・・台北茶話会

そんな「気軽にお茶の飲める場所」が、台北にもオープンしたのは2010年の7月。南投の本店のオープンが2009年のことですから、わずか2年ほどでの支店オープンということになります。台北店の開店については、「通販される顧客の大半が台北の方だから」とおっしゃっていました。

今日はそんな台北店に伺ったナビ。こちらは「台北茶話会」という名称で呼ばれています。何だかショップらしからぬ名前ですよね?しかし、店内に一歩足を踏み入れると、なんだかその名称が妙にしっくりときます。
買い物帰りのお客さんや近所のおばあさんらが大きなテーブルにつき、「試食」として出されてお茶とPケーキをいただきながら、おしゃべりを楽しんでいるのです。初めて会う隣席の人も、おいしいお茶とPケーキがあればもう友達!といった具合、話に花が咲いている模様・・・ナビは以前伺った南投本店の雰囲気を感じ、また、「田舎の風景ってこんな風かな・・・」と思ったりもしました。それが、「気軽にお茶の飲める場所=台北店=台北茶話会」なのです。ちなみに、日々の買い物帰りに立ち寄っては、ここで出されるお茶とPケーキとおしゃべり(だけ)を楽しんで帰る・・・なんてお客さんもいるとか。「もちろん、お代はいただきません!喜んでいただける時間と空間を提供できたらそれでうれしいのです」とは、本日ナビを案内してくれた金映慈さん。
「台北茶話会」を盛り上げてくれるのはおいしいお茶とPケーキだけではありません。その田舎風のインテリアも人をひきつける要因かもしれません。大きな天然木を用いた1枚板のテーブル、田舎の土壁を模した壁、そして陶器用の粘土から作られたという豆腐のオブジェ・・・この田舎風の造りは南投の懐かしさを台北に運んできたような感じ。そして、大きなガラスの先にある店先の庭は緑であふれ、季節によっては白い花が咲き、よき「田舎の風景」をより一層感じさせてくれるそう。店の目の前に広がる公園も一役買って、こんな落ち着いた風景についついおしりから根っこが生えてきちゃうのかも・・・(^m^)

ただ、ここが都会であることを感じさせてくれるのは、シンプルでハイセンスなライトやイス、そしてコンクリート打ちっぱなしという内装を統合させたこと。のんびりと落ち着ける田舎風だけではない、オシャレさがありました。
モダンなトイレ。周辺で困ったらお借りしちゃいましょう~

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庭でひっそりかくれんぼをする鳥のオブジェ

庭でひっそりかくれんぼをする鳥のオブジェ

こだわりづくしのPケーキ

さて、メインのPケーキのお話をしましょう。こちらのものは台湾産パイナップルを100%(土鳳梨)を使用した、正真正銘「Pケーキ」なんです。「そんなの当たり前じゃないか!」という声も聞こえてきますが、実は台湾で売られている多くのPケーキのパイナップル餡は純粋なパイン餡ではないところがほとんど。最近でこそ100%純粋なパイナップルを使用した餡も増えてはいますが、多くは冬瓜餡を混ぜ合わせたもので、食べ比べてみると、その食感や甘さに明らかな違いを感じることでしょう。

オーナーも店を開こうと思い立つまで「その違いは気にしていなかった」といいます。元々、茶農家であったオーナーは中国大陸から安価な茶葉が大量に輸入され始めると、その後の茶葉行の行方に不安を持ったそうです。そこで、地元・南投の特産品を使って何かできないかと、実兄に相談。思いついたのが、南投産のパイナップルを使った台湾の名産Pケーキでした。さらにはパン職人である叔父に相談したところ、「Pケーキの多くは100%のパイン餡ではない、ならば100%パイン餡のPケーキで勝負してみたらどうか?」となったのが、店舗オープンのきっかけだとか。
Pケーキと一緒に出されるウーロン茶もおいしいんです。それもそのはず、オーナーは元茶農家でした~ Pケーキと一緒に出されるウーロン茶もおいしいんです。それもそのはず、オーナーは元茶農家でした~

Pケーキと一緒に出されるウーロン茶もおいしいんです。それもそのはず、オーナーは元茶農家でした~


それほどまでに思い入れのある100%パイン餡。食べてみるとわかりますが、ベタ~とした感じではなく、パイナップルの果肉が残り、今までの餡とは異なることに気づきます。また、ただ甘いだけではなく、酸味が強いのも特徴的です。蔗糖・麦芽糖を加えてはありますが、甘さのほとんどはパイナップル本来のもの。そのため、季節により甘さの度合いに変化があり、冬は酸味が強く、夏は甘味が強いそうです。敢えて、一定の均一した味にしていないところもおもしろいですよね。

また、その他の材料にもこだわりがあります。餡を包む生地はクッキータイプのサクサクとしたもの、ニュージーランド産のバターと日本産の小麦粉を使用しています。また、タマゴは紅殻鮮力蛋という、めんどりに音楽をきかせて育てているという、とりわけ高価なものを用いているそうです。そんな材料から出来上がる生地は、ナビがこれまで食べたどのPケーキよりもハードタイプで、その硬さはかなりしっかりとしたもの、多少の湿気にも負けないな、とはナビの感想です。

おいしさの秘密

みなの心をひきつけて止まない美味しさの秘密はこだわりの食材だけではありません。それは作る過程にもありました。Pケーキの生産はすべて、南投本店と同敷地内にある作業場でおこなわれています。その作業は1つ1つ手作業。熟練した職人さん(近隣に住む阿媽=おばあちゃん達)が手袋をはめ、片手にナイフを持ち、ものすごい速さでゴツゴツと硬いパイナップルの皮をむいていくそうです。若い職人さんもいるそうですが、その速度は阿媽にはかなわないそう。そして、何より重要なのが阿媽達は仕事を楽しんでいるということ。金さんの話では「田舎では仕事もあまりない、働けること自体が喜び」というようなことをおっしゃっていました。また、仕事中は私語厳禁!そんなことはいいません。手が動いていればおしゃべりだってOK!みなさん、おしゃべりを楽しみながら、作業も楽しんでいるそうです。
さらには、パイナップルは本店周辺の自家農場で作られているのかと思いきや、自家農場はなく、すべて周辺農家や県内農家、さらには台東・屏東・・・といった農家と直接契約して買い取っているとのこと。また、最近では高まる人気にパイナップルの数も足りず、高雄や台南といった台湾中のパイン農家と契約をおこなっているそうです。ここで注目すべきは、契約方法。元々農夫であったオーナーは、その搾取のつらさなども身を持って感じています。そのため、フェアトレードの考えの下、契約をしているそうです。かつては1個あたり5元だったパイナップルもその売り上げの上昇とともに、10元/個と今では倍になったそう。「販売店だけでなく、作り手、さらには材料自体の生産者も一緒に利益をあげよう!」そんな考えが生産過程にも感じられ、みんなが幸せ、すなわち幸せを持ち合わせる人の手から作られるお菓子には幸せがいっぱ~いつまっている、そういうわけがあったのです。
最近発売を開始したパイナップルジュースも人気♪ 最近発売を開始したパイナップルジュースも人気♪ 最近発売を開始したパイナップルジュースも人気♪

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看板の自転車坊やとショップ名のコト


入り口に壁にかけられた自転車、そして看板の自転車坊やにとPケーキとの関係は何??・・・答えは「オーナーが自転車愛好家だから」とのことでした。坊やの後ろを追いかけるのはオーナーの愛犬チワワ。その上を飛ぶみつばちは、パン職人だった叔父さんがかつて焼いていたのがはちみつケーキだから・・・と、こんな隠された暗号がありました。さらには、南投店に行ったら、このチワワちゃんに出会えるかも!?との裏情報も。
そして、一見ではPケーキの店とは判別し難い店名「微熱山丘」の由来は何なのでしょうか?本店&工場のある南投は、なだらかな山の峰(丘)が続く風景が牧歌的で、その地の温度は「微熱」、ちょっとだけ暑い、ほどよい温度なのだそうです。またそれは、ちょっとだけ人情の「厚い」田舎の人に通じるものでもあるそう。「ちょっとだけ厚い人情??」と首かしげてしまったナビですが、金さんによると、「田舎の人は恥ずかしがり屋だから、熱心に世話を焼きたいんだけど、ちょっと口下手だったりして、かわいらしいんですよ。それを「微熱」に掛けた感じです」とのこと。きっと、1度でも台湾を訪れたことのある人なら台湾の人の親切心は感じたことがあるのではないでしょうか?金さんの話を聞いて、「な~るほど!」と、ナビもなんだか合点がいきました。

ショップおすすめの食べ方いろいろ

「お買い求めの後冷蔵する必要はありませんが、製造より15日以内にお召し上がりください。」とのこと。また、季節によっても味がかわるPケーキ、いろいろな食べ方が楽しめます。「温かいのがお好みの場合、オーブントースターで2~3分温めてください」と。ナビも初めていただきましたが、バターの風味がより一層豊かになり、ほっこりとした味に早代わり~!また、これとは反対に、冷凍されたものもいただきました。こちらはクッキーアイスのような感じ。夏に食べたいな~と思いました。みなさんも、ぜひお試しください。
以上、台北ナビでした。
2011年3月より日曜も休まず営業を始めました! 2011年3月より日曜も休まず営業を始めました!

2011年3月より日曜も休まず営業を始めました!

☆購入メモ☆

価格:420元/10個入、630元/15個入、840元/20個入 (※バラ売りなし)

・中秋節&旧正月前後には予約がベター。
・週末は混み合うので早めの来店か、大量買いの場合は予約がベター。18:00以降に来店の場合は電話で確認すると安心です。
・宿泊先ホテルに配達も可。その場合、配達希望日の1週間ほど前に公式サイトにて予約をしてください(宿泊先ホテル名・電話番号・氏名・個数・ルーム番号がわかる場合は記載のこと)。支払いはホテルフロントに現金を預け、代引きorカード決済で。
(郵送料100元)
※3000元以上のお買い上げで、郵送料無料。

記事登録日:2011-03-14

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2011-03-25

スポット更新日:2014-11-27

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