北埔(新竹県)

ベイプー

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獅山線で行きやすくなった客家の古都・北埔、古跡やご当地名産が詰まっています。


こんにちは、台北ナビです。
新竹は台北から近そうで遠い。ローカル支線の「内湾線」や北埔老街なども乗り換えが大変で行きにくそう、と思われていました。ところが、2011年11月11日、新幹線「新竹」駅が「内湾線」の「竹中」駅に直結する六家駅と徒歩2,3分内で連結し、客家の街「内湾」は、ぐっと行きやすくなりました。
また、北埔老街も新幹線「新竹」駅から、「台湾好行」観光バスの「獅山線」が運行されるようになり、一日でいろんなところが回れるようになったのです。もう全然遠くない「北埔」なんです!

獅山線とは


台湾全土の新幹線や在来線の主要駅から、観光地が回れる「台湾好行」というバスがあります。2011年現在は全部で20路線ほど。「北埔」まで行ける獅山線は、現在1日券135元、2日券220元の区間内乗り放題チケットが利用できます。 

区間:台鉄竹北駅=>竹北口=>新竹県政府=>喜來登飯店(シェラトンホテル)=>高鉄(新幹線)新竹駅=>文林閣=>竹東遊客センター=>綠世界生態農場=>北埔老街=>峨眉(松鶴農場)=>獅山遊客中心
運行時間:台鉄竹北駅(始発8:00・最終16:00)/獅山遊客センター(始発10:00・最終18:00) 
所要時間:約1時間半
運行間隔:1時間、1日平日8往復(平日)/30分、17往復(週末)
料金:196元(竹北駅-獅山遊客センター)/85元(高鉄新竹駅-獅山遊客中心)

「台湾好行」はこんなバス、高鉄「新竹」駅にて 「台湾好行」はこんなバス、高鉄「新竹」駅にて 「台湾好行」はこんなバス、高鉄「新竹」駅にて

「台湾好行」はこんなバス、高鉄「新竹」駅にて

台北から日帰りで北埔へ行ってきました。


台北で新幹線に乗って新竹まで。約30分で10時過ぎに到着。
その後「台湾好行」バスで、新幹線「新竹」駅~北埔老街までは、約40分弱でした。

まず、ナビたちは、北埔で1871年創業の中華菓子の老舗へ寄ってみました。ここでは、蕃薯餅、芋仔餅、擂茶餅、綠豆凸、竹塹餅、鳳梨酥、客式喜餅などを販売しています。擂茶餅や竹塹餅、客式喜餅は新竹ならではのお菓子。が、ここで一番人気があるのは、蕃薯餅と芋仔餅。ナビも購入しましたが、どちらも甘さ控えめで、上品な中華菓子というお味でした。
「隆源餅行」
住所:新竹県北埔郷中正路16号 
電話:(03)580-2337 

www.ly-ps.com.tw 
蕃薯餅と芋仔餅、ぜひ! 蕃薯餅と芋仔餅、ぜひ! 蕃薯餅と芋仔餅、ぜひ!

蕃薯餅と芋仔餅、ぜひ!

さて、北埔老街を徒歩で回ります


台湾で最も客家の味わいを色濃く残す街「北埔」。その伝統的な風情は、古い家屋や店舗など、街の端々から感じられます。街の中では、お客さんに対しては、中国語ですが、住民たちは皆互いに客家語で話しています。ナビは中国語と少しの台湾語はわかるのですが、客家語になると全くわかりません。同行の台湾人記者たちもそのようでした。ちょっと鼻音が重く、広東語と台湾語の中間みたいに聞こえます。客家民族というと、非常に頭が切れる商売人、素朴で努力を怠らない勤勉家、ケチといってもいいほどの倹約家という印象を多くの人に与えていますが、少ない人口ながら、優秀な人材を輩出しているのも客家人の特徴です。台湾には最初原住民がいて、台湾人はその後中国大陸の福建省からやってきました。客家人は、そのまた後から入ってきたことから平地にはあまり土地がなく、新竹や苗栗の山間部に主に移り住んだということです。赤レンガを積んだ家屋、狭くて曲がりくねった路地は、客家移民たちの街の特色です。老街の中央には、住民たちが信仰する「慈天宮」がありますが、面白いのはクネクネとした細い路地を歩いていると、どう歩いても最後に行きつくのは、このお宮「慈天宮」だそうな。
 
「金廣福公館」
姜秀鑾と周法正が、原住民のサイシャット族と数十年にわたっての争った後、1835年に「金廣福公館」を建設しました。軍事、商業、宗教が一体となった場所で、漢人の山地の武装開墾行政中心です。公館の名につけられた「金」は吉祥の意味、「廣」は広東、「福」は福建の意味なのです。
 
「天水堂」
1935年に建てられ、北埔の中で最も古い建築様式を持つ家屋。客家人の3合院の建物の門は、台湾に残る古式建築の中で最も美しい門の一つと言われています。
現在も、姜秀鑾の子孫が住んでいるので、一般には開放していません。皆写真を撮りたい人は、塀の穴にレンズを差し込んで写すのだそうな。ナビもそうでした…。
何重にも重なっているように見えます

何重にも重なっているように見えます

どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています
どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています
どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています

どこに何があるか、標識も分かりやすくなっています


「天水堂」の隣には、「水井茶堂」があります。
この日は中に入れませんでしたが、以前入った記者の話によると、内部は古い家具がたくさん置かれていて、客家の趣がたっぷりだったそうです。

日本統治時代に作られた井戸。
直径2mほどの大きさです。 

「姜阿新宅」
1949年に完成した住居で、中華風だったものを洋風に改良しています。住居の主である姜阿新は、姜秀鑾の後代で、日本統治時代に茶葉で一代を築いた商人です。北埔の西洋建築の代表で、内部を参観したい場合は事前に申請が必要です。

連絡先:金廣福文教基金会 
電話:(03)580-4216

「姜阿新宅」の外壁に沿って、「慈天宮」へ向かいます 「姜阿新宅」の外壁に沿って、「慈天宮」へ向かいます 「姜阿新宅」の外壁に沿って、「慈天宮」へ向かいます

「姜阿新宅」の外壁に沿って、「慈天宮」へ向かいます


「北埔慈天宮」
観世音菩薩を奉ったお宮。北埔の中央に位置し、住民たちの信仰の中心になっています。昔から集会所や催し会場としても利用されてきました。北埔の街はここを中心として成り立ち、発展していきました。宮内の木彫り彫刻や色彩は素晴らしいもので見ごたえがあり、現在は第3級古跡に認定されています。 
街の中心「慈天宮」

街の中心「慈天宮」

こんな細い路地にも食堂があるんですね! こんな細い路地にも食堂があるんですね! こんな細い路地にも食堂があるんですね!
こんな細い路地にも食堂があるんですね! こんな細い路地にも食堂があるんですね! こんな細い路地にも食堂があるんですね!
こんな細い路地にも食堂があるんですね! こんな細い路地にも食堂があるんですね! こんな細い路地にも食堂があるんですね!

こんな細い路地にも食堂があるんですね!

細い路地を抜けました


「鄧南光影像紀念館」
鄧南光の本名は鄧騰輝。姜一族の出身であり、1907年北埔郷に生まれました。故郷を中心とした撮影作品が数多く、彼の作品から北埔の昔の生活、客家文化及び北埔の風土を知ることができます。公園路にある「鄧南光影像紀念館」は、1920年、日本統治時代に建てられた建物。ここは、一生を撮影にささげ、北埔を台湾映画界の重鎮として知られるまでに努力した鄧南光氏を記念する会館です。新竹県文化局と鄧南光の家族は、文建会及び客家委員会からの奨励金を元に、この歴史的な建物をコミュニティー、芸術、教育、観光、レジャーなどを結び合わせた芸術展示空間に創り上げました。
夜には明かりが灯ってきれいだそう、庭にはスターフルーツの樹木がありました 夜には明かりが灯ってきれいだそう、庭にはスターフルーツの樹木がありました

夜には明かりが灯ってきれいだそう、庭にはスターフルーツの樹木がありました

老街はほんとに味わいがあります


客家料理レストランをはじめ、屋台や店舗では、干し柿や擂茶、客家菓子、東方美人茶(またの名を、白毫烏龍、膨風茶など)、客家の塩肉やタケノコの漬物、金柑のソースなどなど客家料理に使用される調味料も売られています。 まさに客家づくしの品ばかり。
お土産選びに困ってしまいます! お土産選びに困ってしまいます! お土産選びに困ってしまいます!
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北埔で有名な餐廳


客家人の昔の家屋と茶倉庫を改良したレストラン。内部は小部屋も多く、600人収容できます。客家小炒や福菜湯など、人数が多いので、12品を1テーブルでいただきました。満足~。全体的に味が濃い目の料理が多いので、白いご飯によく合います。

「泥磚屋」
住所:新竹県北埔郷埔尾村長春街113号
電話:(03)580-2299 
営業時間:11:00~14:00、16:30~20:00(食事を希望する場合は要事前予約)
 
客家料理なら、ここへ来れば何でもありです 客家料理なら、ここへ来れば何でもありです 客家料理なら、ここへ来れば何でもありです
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獅山遊客中心へ!


「台湾好行」バスで、北埔から獅山遊客中心へ。約30分。 
獅山遊客中心は民国90年設立。元は獅山國小という小学校だったため、客家風の建物の中に、視聴覚室や生態教室もあります。 ここで森林浴をしながら歩道を歩きました。
水濂橋步道
1902年(明治35年)に発見された水濂洞は、当時天然石の洞窟でした。現在は、梵音寺として、釈迦牟尼仏が中央に置かれています。
藤坪步道
80種類もの蔓類が生い茂っている生態区、鳥のさえずりを聞きながら散歩してみましょう。
河の透明度もすごかったです 河の透明度もすごかったです 河の透明度もすごかったです

河の透明度もすごかったです

ちょっと一休み


獅山遊客中心の中にある「歇心茶樓」へ寄ってみました。
こちらは以前、獅山國小があった時に教師の宿舎だった建物が、現在は北埔名産の東方美人茶が飲んだり、客家料理が味わえるお茶室兼レストラン、お土産やさんに姿を変えていました。

数あるメニューのうちのいくつかは、客家菜セットメニュー180元、東方美人茶1~2人分(小壺)250元、擂茶DIY2人分(小鉢)250元、客家モチ2~3人分 120元…他多種。
「歇心茶樓」
住所:新竹県峨眉郷七星村六寮60-8号 
電話:(03)580-9689 
営業時間:9:00~18:00、8:30~20:00(食事を希望する場合は要事前予約) 
www.xiexin.tw 
お餅、モチモチでやわらかかった~

お餅、モチモチでやわらかかった~

この豆腐もお餅みたいで、おいしかったです

この豆腐もお餅みたいで、おいしかったです

戸外で東方美人茶を

戸外で東方美人茶を

「客家擂茶」を楽しむ


「客家擂茶」を楽しむナビたちは、ここで擂茶のDIYを楽しみました。擂茶は飲み物であり、食べ物でもある不思議なお「茶」。擂茶の「擂」は「研磨」の意味で、擂り潰してから飲むということです。擂り鉢は「擂盆」といい、直径35㎝~40㎝のお盆(陶器)で、棒の「擂棍」は、茶樹などの木で作っているので、日本のそれよりずいぶん長く50㎝ほど。1mくらいの長いのもあるそうです。しかも自然の樹木なので、まっすぐではないところも面白いですね。
さて、擂り潰す材料には、大豆、花豆、小豆、えんどう豆、緑豆、ハト麦、カラス麦、白ゴマ、あわ、黒米、ソバ、台湾産の茶などがあります。擂り鉢に入れて、砕いた後にお湯を加えれば擂茶の出来上がり。この日は、ピーナッツ、黒ゴマ、白ゴマ、松の実、かぼちゃの種、スイカ(たぶん)の種、茶葉の7種でした。潰すには5分~10分。もちろん粉状になるのがベストなので、かなり力が要り、最後はお店のご主人に手伝ってもらいました。さすが、手慣れたもの。飲む時には、お好みで緑茶粉なども加えます。食べ物でもあるというだけあって、1杯でかなりお腹も膨れますね。栄養価も高いし、パワーが漲ってくる感じがしました。
ぜひ試したい擂茶DIY ぜひ試したい擂茶DIY
ぜひ試したい擂茶DIY ぜひ試したい擂茶DIY
ぜひ試したい擂茶DIY ぜひ試したい擂茶DIY

ぜひ試したい擂茶DIY

 
擂茶は宋代から始まったそうですが、三国時代からという記載もあります。三国時代、蜀の名将である張飛率いる大軍が武陵(現在の湖南)を攻める時、大軍が疫病に悩まされ、とても戦える状態ではなかったそうな。その時地元の名医が、軍隊に門外不出の処方を献上。それが「生茶」、「生米」と「生姜」を使った擂茶だったそうです。擂茶を飲んだ大軍は元気になり、その後、擂茶は武陵から客家人の間に広がり、現代まで伝えられて来ました。 
ここでもお土産が買えますね ここでもお土産が買えますね

ここでもお土産が買えますね

帰りは、再び「台湾好行」のバスに乗って、高鉄「新竹」駅に向かいました。
途中のバス停にある「緑世界生態農場」も面白いところなのですが、ここに入ったら丸1日費やしたいほど。
今回は、「北埔老街」をゆっくり散策、そして食事、終点の「獅山遊客中心」まで行けたことに、ナビは十分満足しました。

記事登録日:2011-12-06

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関連タグ: 擂茶 レイ茶 客家 老街

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2011-12-06

スポット更新日:2016-04-07

チェックイン日
宿泊数
部屋数 部屋1 大人 子供

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