海外で活躍していた台湾人シェフの腕が光る高級ステーキと新鮮シーフードが堪能できるお洒落レストラン
こんにちは、台北ナビです。
台湾旅行に来たら本場の台湾料理を堪能したいという方が多いかもしれませんが、誰かの誕生日だったり、大切な人との記念日など特別な日には、雰囲気のある場所で落ち着いて食事をしたいですよね。今回ナビが訪れたのは「グロリアプリンスホテル(華泰王子大飯店)」などを手がけるグロリアホテルグループの「HOTEL PROVERBS TAIPEI」の1階にある高級レストラン「TK. SEAFOOD & STEAK」。海外経験豊富な台湾人シェフが考案した高級ステーキと新鮮シーフードが味わえるんです。NHKドラマ「路~台湾エクスプレス~」のロケ地にもなったんですよ。早速潜入してみましょう!
MRT「忠孝復興」駅から直ぐの好立地 黒を基調に豪華だけれど落ち着いた内装
「TK. SEAFOOD & STEAK」のある「HOTEL PROVERBS TAIPEI」はMRT「忠孝復興」駅出口4から徒歩3分。とっても便利な立地にあります。入口に近づけば、ホテルのスタッフさんがドアを開けてくれるので、レストランに入る前から特別な待遇が受けられます。右手はホテルのカウンターになっていて、レストランへは左に進んで直ぐ。
内装は台湾の有名デザイナー陳瑞憲さんが担当。床にはイタリアから輸入したレトロタイルが敷き詰められ、天井には煌びやかなシャンデリアが輝きます。とはいえ、全体的には黒を基調に木材がちょうどいい塩梅でアクセントが加えられていて、落ち着いた大人の雰囲気が漂います。ナビが訪れたのはランチタイムだったのですが、ディナータイムはさらにムーディーになりますよ。
ランチであれ、ディナーであれ、ご利用の際は予約がベター。また、好みや予算に応じて食材を変更したり、ランクをアップすることも可能ですので、予約時に確認してみて下さいね。
シェフこだわりの食材を使ったコースメニュー
高校では理系を学んでいた呉さんですが、その後料理の道に進んだ異色の経歴を持っています
現在のメインシェフは呉慶鴻さん。台北の有名イタリアンMonsieur L Restaurant、ミシュラン1ツ星に輝いたフレンチL’ATELIER de Joël Robuchonの立ち上げに関わったほか、イタリアやスペインでも腕を振るった世界的にも評価が高い巨匠です。
赤ワインを中心にお酒の種類も豊富です
一つの料理の中で使う食材の種類は決して多くないのですが、さまざまな調理方法で違った味や食感を作り出し、それを組み合わせることで一皿の上でたくさんの味わいを表現することを得意としています。
メニューの考案から食材の選定まで、呉さんがしっかりと携わっているので、料理のおいしさはもちろん、使われている食材の品質も折り紙つき。海外の良質な食材を厳選するだけでなく、台湾産の食材も積極的に使い、おいしさを追求しています。実際に中南部の生産地まで行くこともあるんだとか。
自家製一夜干しも干してありました
海産物にいたっては、毎週木曜日にキッチンスタッフが基隆の漁港へ赴いて旬のものを仕入れてくるので、通常メニューにないスペシャルメニューが味わえる確率が高いという、とっておき情報をゲット!狙い目は木曜日です。
思わず笑みが出てくる繊細な料理に舌鼓
今回は、ランチメニューで「澳洲新南威斯州和牛橫膈膜」(豪ニューサウスウェールズ州産和牛横隔膜のステーキ)(2080元)をオーダーしました。
【スープ】
「老母雞湯,野生澎湖明蝦,巴西蘑菇」(Chicken Bouillon,Prawn,Blaze Mashroom)まず運ばれてきたのは澎湖産コウライエビ、ブラジル産マッシュルームのチキンスープ。3時間じっくりと煮込んだチキンスープに、コウライエビ、メレンゲ、バター、レンコン、トビコをムース状にしたお団子とマッシュルームを入れたもの。油っこくないさっぱりしたチキンスープのおいしさもさることながら、お団子は全体的にクリーミーでありながらレンコンのコリコリ、トビコのプリプリ食感を感じる斬新な具材がユニークです。
【前菜】
「美國生牛肉韃靼,榨菜,黑蒜泥」(U.S. Beef Tartare.Pickled Mustard Greens,Black Garlic)そして前菜として米国産牛肉のタルタルステーキ、ザーサイと黒ニンニク添え。ドラマ「路」の中で登場したメニューの一つがこちらです。
日本ではなかなか食べられなくなった生の牛肉ですが、ウズラの卵のまろやかが加わりとろけるような食感で非常に甘い!時折ブラックペッパーの適度な辛さが感じられるほか、ルッコラ、パルメザンチーズの香りもおいしさを引き立てます。さらに調味料として添えられた黒ニンニクのソースはちょっぴり酸味が効いていて、思わず「宝石箱や~」といいたくなってしまう味の豊富さがたまりません。
【メインディッシュ】
「澳洲新南威斯州和牛橫膈膜」(AUS. Willow Tree Wagyu Onglet)
こちらもドラマ「路」の中で登場したメニューです。牛肉のほかの部位よりも柔らかいのですが、脂肪分が少なく、それでいてレバーのような独特の風味を少し感じられるステーキです。実は非常に扱いが難しい部位だそうで、硬くなってしまわないよう、細心の注意を払って下ごしらえをしているんだとか。
醤油、ニンニク、オリーブオイル、リュウガンの蜜を塗り、使用済みのウイスキーの樽を解体してできた薪で焼き上げるオーブンで3分焼きにして、さらにテーブルに運ばれる直前に特製タレをかけていただきます。3分焼きという絶妙な焼加減は、それ以上に焼いてしまうと肉が硬くなってしまうから。オーブンは中の様子が見られないものなのですが、肉の厚みや季節によって絶妙に焼時間を調節することによって最高の状態に仕上げるそうです。まさに職人芸ですね。
ほどよい弾力がありながらもとろける食感で味わい濃厚。噛むほどに幸せを感じずにはいられないおいしさです。
【サイドディッシュ】
「斗南町越光米,葷菇」(Dunnan Town Farms Koshihikari,Mushroom)
そしてステーキと一緒にいただくのは、雲林県斗南で栽培されているコシヒカリにしっかり味のマッシュルームの佃煮をかけたご飯です。佃煮と聞いてステーキに合わないのではと思ったのですが、ご飯とステーキの双方がお互いの味を邪魔せず、逆に引き立てあっているのにナビ、大感動。コシヒカリは一粒一粒が立っていて、さらにあえておこげを作ることで、サクサク食感も楽しめます。こちらのコシヒカリは呉さんが今年4月に食材を探しに行った時に見つけ、すぐに採用を決めたんだそうです。
【デザート】
「愛玉,鳳梨,紫蘇」(Aiyu Jelly, Pineapple,Shiso)台湾の食材をふんだんに使ったデザートは、阿里山産愛玉子で作った愛玉にレモンと砂糖を混ぜたゼリーと、マティーニにつけた金鑽パイナップルをオーブンで焼き上げて甘みを引き出したものにパイナップルと紫蘇で作った特性シロップをかけ、アーモンドチップを散らしたデザートです。
一目見ただけで手間暇がかかっていると思わせるカラフルなデザートは、爽やかな甘酸っぱさで、口の中をリフレッシュしてくれます。さくさくのアーモンドチップの香りはとても上品で、最後までしっかりと奥深い味を堪能できます。
ホテルの3階にはバー「EAST END」があります。オープン時間は17:00~翌1:00(金・土曜~2:00)。ディナータイムで食事した後、こちらでまったりとお酒を楽しむのもいいかもしれません。
食材の持つおいしさをしっかりと生かしながら、さまざまな調理方法でこれまでに食べたことのない料理が味わえる「TK. SEAFOOD & STEAK」。各国のお料理に、そして台湾の食材にも精通した呉さんだからこそ生み出せる独創的で確かなおいしさで、ほかのレストランでは味わえない貴重な美食体験ができること請け合いです。ぜひあなたの固定概念を覆す味を堪能しに来てくださいね。
以上台北ナビがお伝えしました!