作り置き料理としてオススメの焼きビーフン!
こんにちは。台北ナビで「おうちで本格台湾料理」の連載をしている料理研究家の小河知惠子(オガワチエコ)です。
5月に入り、台湾では30度を超える日が続く頃ですね。本格的な夏の到来です。
それに比べてこの時期の日本はとても過ごしやすく、お出かけするのにもぴったりな陽気。ついつい帰りが遅くなる事もあることでしょう。そんな時、私がよく作り置きしておく台湾料理が、「炒米粉」(チャオミーフェン)です。
本場台湾の「炒米粉」は味わい深い味!
米粉というのはビーフン、炒というのは文字通り炒めるという意味なので、炒米粉は、いわゆる焼きビーフンという事なります。
日本人にも馴染み深い料理だと思いますが、本場台湾の炒米粉は、日本で食べるのものよりも風味があり、その割にあっさりしているのが特徴。どちらかと言うとごはんのような感覚でおかずを合わせることが多いため、具材はそれほど多くなく、薄味に仕上げてあるのが一般的です。
作って冷蔵庫に入れておけば、チンしてそれだけでも食べられますし、買ってきたお惣菜と合わせてもいいし、この時期我が家では大活躍しています。
そんな炒米粉、早速レシピを紹介していきましょう。
材料 作りやすい分量
ビーフンと具材 ビーフン 150g
豚細切れ肉 40g
キャベツ 80g
人参 20g
セロリ 20g
玉ネギ 60g
干し椎茸 3〜4個
干しエビ 8g
豚肉下味用 醤油 小さじ2/3
片栗粉 小さじ1/3
味付け ★水 300ml(椎茸の戻し汁も合わせて)
★醤油 大さじ1弱
★砂糖 2つまみ
★塩 2つまみ
★鶏ガラスープの素 2つまみ
★白コショウ 少々
ウスターソース 小さじ1/2
ゴマ油 小さじ1
作り方
① 椎茸は少なめの水で戻しておきます。砂糖を少々入れると早く戻ります。戻し汁は捨てずにとっておきましょう。
⑥ 人参は皮をむいて細切りにし、軸を取った干し椎茸、キャベツも細切りにします。春キャベツを使うと台湾のキャベツにより近いです。
⑦ ②のビーフンはキッチンばさみを使って適当な大きさに切ります。
⑧ 細切れ肉を細切りにし、醤油と片栗粉で下味をつけます。
⑨ 椎茸の戻し汁と水を合わせて300mlにして、小さめのボウルに入れます。
⑩ ⑨に★の調味料を入れて合わせます。ちなみに「ひとつまみ」というのは親指、人差し指、中指の3本を使ってつまんだ量です。2つまみであればこれを2回繰り返した量になります。
⑪ フライパンにサラダ油大さじ2(分量外)を入れて火をつけ、肉を炒めます。
⑱ すぐにビーフンを入れます。沸騰させてからでないとビーフンが汁を吸わないので気をつけましょう。
⑳ ウスターソースとゴマ油を入れてさっと炒めます。台湾では烏酢という調味料を使いますが、香りと味わいの似たウスターソースで代用しています。
㉑蓋をしてさらに水分を含ませます。うっかり焦がさないようによく見ておきましょう。
薄く色がついたビーフンに、野菜の彩が控えめに加わって、見るからにさっぱりしていますよね。乾物や野菜から出た出汁をたっぷりと吸ったビーフンは、柔らかくしっとりとした口当たり。食べるほどに素朴な味わいが口の中に広がります。
ところでビーフンと言えば新竹の細いものが有名ですが、埔里地方のものはもう少し太く、地域によって差があるようです。
いずれにしても、米をすり潰して麺状にし、カラカラに乾かしたものがビーフンなので、調理するときはしっかりと水分を含ませるのがポイント。そうすることで消化も良くなり、口当たりも優しくなります。
私が台湾での料理留学時によく食べた炒米粉と言えば、四平街にある兄弟麵線という屋台のもの。ガイドブックなどではなかなか紹介されませんが、ランチタイムにはあっという間に行列ができる人気店です。
ここの炒米粉と、学校で作った料理を合わせて昼食にするのが定番でした。野菜のおかずと合わせてヘルシーに、お肉やお魚と合わせてボリューミーに、と毎日食べていたことを懐かしく思います。