西門町の中山堂にて行われた第42回金鼎獎の表彰式に行ってきました

金鼎獎とは台湾の権威ある賞で、文学はもちろんドキュメンタリー、児童書、雑誌と幅広い書籍に贈られる台湾最大の文学賞です!

今年で42回目を迎え、行政院長(日本の官房長官のポスト)の頼清徳氏がプレゼンターを務める豪華な授賞式となった金鼎獎。今回日本に深い所縁がある作品が受賞したんです。

今年で42回目を迎え、行政院長(日本の官房長官のポスト)の頼清徳氏がプレゼンターを務める豪華な授賞式となった金鼎獎。今回日本に深い所縁がある作品が受賞したんです。

オープニングは台湾の現代音楽と原住民音楽をあわせたバンドが華やかに彩ります。後ろのスクリーンに映し出された作品が圖書獎を受賞した『佛里-Pere Urbain Jean Faurie-』(邦題 フォリー神父-Pere Urbian Jean Faurie-)です。

オープニングは台湾の現代音楽と原住民音楽をあわせたバンドが華やかに彩ります。後ろのスクリーンに映し出された作品が圖書獎を受賞した『佛里-Pere Urbain Jean Faurie-』(邦題 フォリー神父-Pere Urbian Jean Faurie-)です。

フランスから日本に渡った宣教師の生涯を綴った渾身の作品となっています、しかも台湾の台北植物園には彼の銅像があるんですよ!

フランスから日本に渡った宣教師の生涯を綴った渾身の作品となっています、しかも台湾の台北植物園には彼の銅像があるんですよ!

話は変わりますが、青森のりんごはフォリー神父が朝鮮半島から苗を持ち帰ったことがきっかけというのはご存知でしたか?明治時代、フォリー神父は宣教の傍ら、青森県を拠点としてアジア全域で植物採集を行い、その標本を、フランスを始め、ヨーロッパ各国の植物園に売り込んでいたのです。その事業は30年の年月を費やし、ヨーロッパ列強がアジア研究を深めるのに貢献したのに留まらず、日本の植物学会や農業界の発展に大きな功績を残した人物なのです。

話は変わりますが、青森のりんごはフォリー神父が朝鮮半島から苗を持ち帰ったことがきっかけというのはご存知でしたか?明治時代、フォリー神父は宣教の傍ら、青森県を拠点としてアジア全域で植物採集を行い、その標本を、フランスを始め、ヨーロッパ各国の植物園に売り込んでいたのです。その事業は30年の年月を費やし、ヨーロッパ列強がアジア研究を深めるのに貢献したのに留まらず、日本の植物学会や農業界の発展に大きな功績を残した人物なのです。

なぜ100年前の日本にいた神父が台湾と関係があるのかというのがこの作品の見所であり、台湾文壇界の話題となったポイントでもあるのです。

なぜ100年前の日本にいた神父が台湾と関係があるのかというのがこの作品の見所であり、台湾文壇界の話題となったポイントでもあるのです。

受賞者の集合写真です。フォリー像を管理している台北植物園所長の張彬さん、原作者の李瑞宗教授、南松山カトリック教会のルーカス神父。受賞スピーチでは李瑞宗教授が、「ルーカス神父との出会いを通してフォリー研究が大きく動いた、彼はフォリー神父がめぐり合わせてくれた人物だ」と語り、ルーカス神父の存在が執筆に向かわせたキーポイントだったと振り返りました。ルーカス神父は亡きフォリー神父に代わり受賞式に参加したとのことです。時空を超えてフォリーの功績が称えられた瞬間です。今作品は日本語版も出版されていて、台湾と日本の関係を掘り下げたい方にはお勧めの書籍となっています。是非お手に取ってみてくださいね。

受賞者の集合写真です。フォリー像を管理している台北植物園所長の張彬さん、原作者の李瑞宗教授、南松山カトリック教会のルーカス神父。受賞スピーチでは李瑞宗教授が、「ルーカス神父との出会いを通してフォリー研究が大きく動いた、彼はフォリー神父がめぐり合わせてくれた人物だ」と語り、ルーカス神父の存在が執筆に向かわせたキーポイントだったと振り返りました。ルーカス神父は亡きフォリー神父に代わり受賞式に参加したとのことです。時空を超えてフォリーの功績が称えられた瞬間です。今作品は日本語版も出版されていて、台湾と日本の関係を掘り下げたい方にはお勧めの書籍となっています。是非お手に取ってみてくださいね。

こちらは受賞者のみサインができる芳名帳。台湾で文学賞は多くないので、ここにサインをすることは出版に関わる人にとって名誉のあることなのです、受賞者の皆さんおめでとうございました!!

こちらは受賞者のみサインができる芳名帳。台湾で文学賞は多くないので、ここにサインをすることは出版に関わる人にとって名誉のあることなのです、受賞者の皆さんおめでとうございました!!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2018-11-01

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