「台東好玩卡(おもしろカード)」で台東を満喫しよう!(鹿野の旅前編・日本の面影探訪の巻)

日本統治時代の移民村跡で台湾の歴史の1ページを学習!


こんにちは。台北ナビです。台湾東部にある台東に行かれたことはありますか?交通が不便で自由旅行は不安だと思っている人も多いかもしれませんが、今は路線バスの乗車券と観光スポットでの食事やDIY体験がセットになったお得なきっぷ「台東好玩卡(おもしろカード)」があれば、簡単に台東を満喫できちゃうんです。

今回は、スカイスポーツが楽しめるほか、日本統治時代に日本人の移民村があり、アルカリ性の温泉に浸かれる鹿野を台東おもしろカードの「迷鹿野很好」を使って秋のレジャーを楽しんできちゃいました!

台東ハオワンカード「迷鹿野很好」とは


台東おもしろカード「迷鹿野很好」は、シャトル観光バス・台灣好行の縱谷鹿野線と台東市内を走るシャトルバス・普悠瑪(プユマ)市区客運が24時間乗り放題となるほか、鹿野地区にあるお店やレストラン10店舗から2つを選んで食事やDIY体験などができちゃうお得なきっぷです。

日本語が通じなくても、このカードを提示すれば、お店のスタッフさんたちは分かってくれるので安心ですし、規定の範囲内であれば、別途料金を求められることもありません。なんて便利なカードなんでしょう!

入手方法はインターネットで申し込みをし、4~5日営業日後に雄獅旅遊(ライオントラベル)の窓口で受け取るだけ。台北駅にも営業所があるので、簡単にゲットできますよ。

さっそくバスに乗車して出発しましょう

台東バスステーション

台東バスステーション

台湾好行のバス

台湾好行のバス


この日は台東市内にある台東轉運站(バスステーション)から出発。シャトル観光バスの台灣好行・縱谷鹿野線に乗り込みます。このバスは途中、台湾鉄道の台東駅を経由するので、台北や高雄から鉄道で直接来た人も乗り換えることができます。

8時30分初の始発のバスを待っていると、運転手さんが「どこまで行くの?」と声をかけてくれました。「龍田村を見て、その近くにある温泉に入りに行きます」と答えると、「まだ時間が早いから、とりあえず終点の鹿野高台まで行って、ゆっくり戻ってきたらいいよ。景色がいいから。」と教えてくれました。現地の人とのふれあいは旅の醍醐味ですね。
おもしろカードは乗降の際に必ずタッチしてくださいね

おもしろカードは乗降の際に必ずタッチしてくださいね

原住民風の帽子が似合う運転手さん

原住民風の帽子が似合う運転手さん

バスは緑のトンネルを通っていきます

バスは緑のトンネルを通っていきます

台東から1時間強。スカイスポーツで人気の鹿野へ

運がよければ右側に見える斜面からハングライダーが飛んできます

運がよければ右側に見える斜面からハングライダーが飛んできます


バスは約1時間20分で「鹿野高台」に到着。中央山脈と海岸山脈に挟まれた花東縦谷の中に、島のように浮かぶ標高350メートル地点にある高台で、毎年夏に、熱気球の打ち上げが行われ、搭乗体験ができる台湾バルーンフェスティバルが開かれる会場にもなっています。

鹿野を訪れたこの日はすでにフェスティバルは終了していて、熱気球は見られなかったのですが、開催期間中には天候が比較的安定する早朝と夕方に熱気球の搭乗体験ができます。また、それ以外の時間ではパラグライダーが体験できます。時間に余裕がある方、グループでお越しの方はぜひ挑戦してみてくださいね。

高い場所にあるだけに風と景色が気持ちいい~!さわやかな気分になれます。これから訪問する龍田村も眼下に望むことができました。
風がとっても気持ちよくていつまでも景色を見続けたくなります 風がとっても気持ちよくていつまでも景色を見続けたくなります 風がとっても気持ちよくていつまでも景色を見続けたくなります

風がとっても気持ちよくていつまでも景色を見続けたくなります

日本統治時代の移民村を探検

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さて、鹿野高台から台灣好行で台東市内方面に戻っていきましょう。約20分で「崑慈堂」というバス停で途中下車します。一見すると、地方の集落といった感じですが、ここがまさに、日本統治時代に日本からの移民が暮らした移民村があった場所なんです。

台湾の歴史をご存じない方のために、日本からの移民についてお話しましょう。日本内地では、明治維新後から第二次世界大戦前まで、労働力が過剰となり、台湾を含む当時の外地や海外への移民が奨励されました。

特に東部の花蓮や台東は積極的に移民村が設置され、龍田村は1915年頃に開村。新潟県出身者約300人がサトウキビ栽培に従事し、台湾産砂糖の増産に尽力しました。その後も移民の数は増えますが、第二次世界大戦で日本が敗戦すると、そのほとんどが日本に引き揚げることとなり、龍田移民村の歴史は幕を閉じました。今ではパイナップルやバナナ、茶葉などを栽培する台湾人が暮らしていますが、日本統治時代の遺構は現在でも残され、観光地化しています。

移動はやっぱり便利な自転車!

ギア付き自転車は100元で当日返却なら時間制限なし!

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難しい話はさておき、龍田村を効率的に見て回るために自転車を借りましょう。バス停から徒歩約5分のところにあるレンタサイクルショップの「阿度的店」にお邪魔します。龍田村自体は平坦な場所なので、自転車での移動はラクラク。勿論、フル電動自転車も貸し出していますので、健康的に旅したいという方は自転車を、体力に自身のない方はフル電動自転車を借りればいいでしょう。

ちなみに龍田村にはコンビニがないのでご注意を。夏場は厳しい暑さとなり、日陰も少ない場所です。日焼けと熱中症対策は必ずしましょう。阿度的店ではミネラルウォーターの販売をしているので、出発前には必ず確保しておきたいですね。

日本家屋の残る村 まるでタイムスリップしたかのよう

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それではサイクリングに出かけましょう。阿度的店を出て右に進むとすぐ見えてくるのが龍田国民小学校です。日本統治時代の1917年に鹿野初の小学校である鹿野尋常小学校として開校し、なんと2017年で100周年。

校舎の隣には日本統治時代に校長が住んだという宿舎と託児所が残っています。託児所は1939年に開設。どちらも現在は使われていないようで、老朽化が進んでいます。
戦後に修復されたようですが、日本らしさが残っています。老朽化しているのが惜しい 戦後に修復されたようですが、日本らしさが残っています。老朽化しているのが惜しい 戦後に修復されたようですが、日本らしさが残っています。老朽化しているのが惜しい

戦後に修復されたようですが、日本らしさが残っています。老朽化しているのが惜しい


近くには鹿野庄役場の建物も残っています。こちらは戦後になって修復・整備されてイベントスペースのようになっているようですが、近年は使われていない様子。それでも日本統治時代の暮らしぶりが目に浮かんできます。


ただ、足を進めると、「三合院」など台湾の伝統的様式で建てられた古民家もかなり多く見受けられました。龍田村には日本人だけでなく、漢民族も暮らしていたことが想像できます。

後で地元の人に話を聞くと、メインストリートの光栄路は戦後になって拡幅され、多くの建物が壊されたそうです。

復元された神社を参拝


バス亭のすぐそばに崑慈堂というお寺があるのですが、そのすぐ横に鹿野神社があります。

1931年にこの地に建立された神社。元々本殿と手水舎、鳥居しかない簡素なものでしたが、祈年祭や台湾神社鎮座日には大きな式典が開かれ賑わったそう。戦後は荒廃し、台座部分しか残っていなかったのですが、2012年から修復・復元作業が行われ、2014年に完成しました。日本から資材を運び、宮大工を呼んで建設されたそうです。

初めて来る場所ですが、ひっそりとして不思議と心が落ち着きました。日本統治時代に暮らした人たちも、同じ景色を見ていたと思うとこみ上げる思いがありました。

さて、この後は一旦龍田村を離れて鹿野渓の近くにある温泉に入りにいこうと思います。

以上、台北ナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2017-11-09

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