恒春から台湾の最南端…「臺灣最南點」に行ってみる(前編)

レンタルバイクで、台湾の最南端を目指す旅!美しいブルーの海を眺めながら、颯爽と南国気分を満喫!


こんにちは、ぼあそるちです。

旅のきっかけとして、最北端、最東端…など、「○○の端っこに行ってみたい!」と思う人。多いんじゃないでしょうか?そう、台湾にも、そんな「端っこ大好き」さんのご希望をしっかりとかなえてくれる、ステキな場所が、ちゃぁんとあるんです!
今回は、映画「海角七号 君想う、国境の南」の大ヒットで一躍有名になった恒春を基点に、スクーターをレンタルして、途中の見所にも立ち寄りながら、一路、台湾の最南端を目指す旅に出てみたいと思います。

出発は、高雄から。

このバスで出発です

このバスで出発です

まず恒春へは、高雄から向かおうと思います。公共の交通手段としては、バスしかありませんが、高雄からは、毎日6:05~21:55の間に、ほぼ30分間隔で運行しており、恒春までは、大人1人299元。所要時間は、2時間から2時間半程度です。

バスは、台鉄の高雄車站を出てすぐの大通りを渡って、左(東)へ1~2分ほど行ったところにある「中南客運」から乗車します。通り沿いにすぐカウンターがあって、係りの方が親切に応対してくれます。
乗るバスは、快速扱いの9188A番。台湾南部のいくつかの主要な町を経由し、恒春を経て、ビーチリゾートの中心である懇丁、そして終点の灯台がある鵝鑾鼻(がらんび)公園まで向かいます。奥は簡易な待合所になっていて、イスにトイレもあります。また、周辺にはコンビニもたくさんあるので、ちょっとした飲食物も、出発間際に調達可能です。

乗ります!

行き先と人数をしっかりとカウンターで伝えて乗車券を買ってしまえば、係りの方がしっかりと乗るバスが到着した時に案内をしてくれるので大丈夫。
基本的にバスの予約は必要ないと思いますが、ハイシーズンの7~8月の場合、ローカルの間で人気の観光地だけに、かなり混雑する路線になります。どうしてもこの時間に!と希望があるのなら、事前に乗車券を購入しておいた方が安心かも知れません。席は自由席ですが、もし選べるならば、右側がおすすめ。途中から、バスは海沿いの道をひた走るのですが、この景色が旅の高揚感をさらに盛り上げてくれますよ。
バス乗り場の行き先表示

バス乗り場の行き先表示

1時間ほどで、海沿いをバスは走ります

1時間ほどで、海沿いをバスは走ります

古城の町・恒春に到着。まずは、観光案内所で情報収集

バスは、2時間ほどで恒春に到着。町は一見どこにでもあるような台湾の町という印象です。降りたバスターミナル周辺が町の中心のようで、コンビニや飲食店、ホテルなどが並び、車やバイクの往来も多く、なかなか活気がありました。このバスターミナルに隣接する形で、黄色い看板でおなじみの観光案内所があり、主要な周辺の観光スポットが掲載された地図や冊子が手に入ります。ただ、英語版が一部あるだけで、日本語版は皆無。尋ねてみると、この周辺は、まだ日本人観光客がかなり少ないのだとか。いいところなので、もっとたくさんの日本人の方々に、来てほしい。今回現地で接した多くのみなさんが、そう言ってました!
恒春に到着

恒春に到着

バスターミナルと観光案内所

バスターミナルと観光案内所

宿泊するゲストハウスで、バイクをレンタル!懸念だった免許証ですが…


さて、ここでぼあそるちにとって、今回の旅の最重要事項!レンタルバイクの確保についてです。実はぼあそるち、この地に来るのは2回目なのですが、前回は時間がなくて、全面的にバス利用の日帰りを強行した上、台湾最南端「碑」の場所が分からずに、行かずじまいという失態を犯しておりまして?!今回、じっくりとマイペースでこまごました見所を訪れながら、台湾最南端到達に再チャレンジ! ということで、バイクの確保は必須であったのです。

ご存知の方も多いでしょうが、「日本の運転免許証の中国語翻訳文」を取得していれば、台湾でも日本人が車やバイクを運転することは可能です。ぼあそるちもそれを事前に取得して、書類上は問題ないのですが…しかし!ぼあそるちは普通自動車免許しか持っておらず、50CC.までのバイクしか乗ることができません。が、台湾のバイク…スクーターは、ほとんどが100CC.クラス。だから、無事借りられるかが、ちょっと不安だったのです。

ところが…なんとも、意外な展開! この観光案内所で聞いたところ、免許証不要の電動スクーターがあると。裏のお店ですぐ借りられて、1日(24時間)800元。給油が必要ない分なのか、免許不要の特別扱いなのか、ちょっと高めですが…とにかく、「足」の確保は、あっけなく解決!と、ひと安心したところで。ひとまずは、事前にネットで予約しておいた宿へと向かったのですが。この宿では、電動スクーターが1日600元とのこと。慌てなくて、よかったぁーっ!すぐに準備してもらって、早速、慣らし運転がてら、恒春の町を周遊してみることにしました。

電動スクーターについて

出発前に、宿のスタッフに説明をしてもらいました。違いといえば、本当にただ…動力のみ。シートの下のスペースに、バッテリーを2台。1台は配線をつなげ、もう1台は予備用です。バッテリー1台で約50km程度の距離が走れ、バッテリー交換はいったん電源をoffにして、新しい方のバッテリーにつなぎ変えるだけ。1日ごとに、充電済みのバッテリーと無料交換してくれます。特に難しいこともなく、実にシンプル・簡単なので、安心できました。また、ヘルメットも当然貸してくれます。ちょっと不便かも?なのは、バッテリー2つにシート下のスペースを取られてしまうため、荷物などが入れられないことくらいでしょうか。
まずは、安全運転…特に、台湾は右側通行!それを忘れず注意して、観光のスタートです。電動スクーターは、実に静かで、走り出しもなめらか。なかなかいい調子!と、途中ふと気がついたのですが…遅い! スピードが、ある程度に達するともう、完全に上がりません。後で何人かに確認してみたのですが、機種や新しさなどによって多少の違いはあるにせよ、どうやら30km/hが限界のようです。逆にスピードの出し過ぎにはならないので、いいかもしれませんが。
今回の重要な足になってくれた電動スクーター

今回の重要な足になってくれた電動スクーター

シート下にバッテリーを搭載

シート下にバッテリーを搭載

恒春の4つの城門を巡り、大ヒット映画のロケ地を訪ねる

ロータリーになっている南門付近

ロータリーになっている南門付近


高雄を出発したのが昼前だったので、恒春に到着したのは、午後も真ん中という頃合いでした。

まずは恒春の周辺を散策してみます。観光案内所でもらった町の地図を見ながら、4つの城門に行ってみました。東西南北にあるそれぞれの城門は、清朝時代の建立から幾度かの修復を経て、現在に至っています。いくつかは上がることができ、長々と四方に伸びていて、ちょっとした散歩コースにもなっているようです。正直、周辺の景色は、そんなに見栄えがするものでなく残念だったのですが、レンガ造りに歴史を感じ、他の町とは違う風情を感じることができました。
さらに、城門を出た町の西側に、「海角七號」で主人公が住む家として実際に撮影された映画のロケ地、「阿嘉的家」があります。表には土産物が売られていて、記念スタンプなども置いてあって、ここで買った絵葉書に「最南點」のスタンプを押し、この地で投函するのが人気の様子。

有料(50元)ですが、中に入ると出演者の写真やサイン、映画に登場したそのまんまのベッドルームなどを見学することができます。近年この映画がきっかけとなって、台湾の人々の間でこの周辺が脚光を浴びましたが、今も人がひっきりなしの観光スポットです。
映画「海角七號」のロケ地「阿嘉的家」

映画「海角七號」のロケ地「阿嘉的家」

周辺の古いたたずまいが印象的な西門

周辺の古いたたずまいが印象的な西門

さらに、ちょっと町の郊外へ。

「出火」入口付近

「出火」入口付近


ひと通りの城門を巡った後、やはり恒春の見所として有名な天然ガスの炎が大地から噴き出しているという「出火」へと向かいました。東門をくぐり、さらに10分ほど走ると、「出火特別景觀區」という文字が見え、駐車場に着きます。

ここからいったん階段をちょっと降りて、さらに数分歩くと、広々としたなんの変哲もない空き地に到着。その中央に、鎖で囲われた部分があって…あ、確かに炎が上がってる!?近づくと何か所かで、細いのですがけっこうな熱を感じる火が、ぼぉーっという音と共に、力強く噴き出しています。なんか、不思議!大地のパワーをまじまじと実感するような気分になり、地味ですが、なかなか興味深いところだと思いました。
空き地の真ん中に炎が!

空き地の真ん中に炎が!

なかなかの勢いです

なかなかの勢いです

恒春の町から南西へ、夕陽スポット「關山」

關山に到着!

關山に到着!


事前に宿のスタッフに行き方を聞いてみたところ、「複雑で、地図じゃ説明できない!」と言われてしまったのですが。なんとか日の入りの時間までに間に合いそうなので、とにかく向かってみることにしました。

まず、南門をくぐり、ひたすらまっすぐ走った町外れに川があって、そこを右折で「關山」という標識がありました。曲がってからさらにまっすぐ。民家や畑、山々が見えるのどかな景色を道なりに進んで行き、標識や目印みたいなものがないので、かなり心細くなって来たあたりで…また、「關山」の標識が!

これに従い何度か曲がったりの後、スクーターで走ること約30分。ちゃあんと、たどり着くことができました!

調べておいた日の入り時間まで、後30分くらいというタイミングでしたが、人の流れに沿って、小さな山を上がっていくと…

うわ?!

既に5~60人ほどが、カメラを構えて待っているじゃないですか!もはや一番よいと思われる場所は、本当に入り込む余地もないような雰囲気。なので、しばらく周辺を歩いてみて、それとなく夕陽が見えるところを探し、しばらく待機。右側には、海とその海岸線に、山が連なる雄大な景色が広がっていて、日の高いうちに訪れても、なかなかお値打ちの気がする場所です。まんまるでオレンジ色の太陽が、徐々に沈んでいくのをながめながら、恒春の半日観光…終了です。
この入口をぐるっとまわって登っていきます

この入口をぐるっとまわって登っていきます

日没少し前の風景

日没少し前の風景

關山の夕陽

關山の夕陽

日が沈み、空がオレンジ色に染まりました

日が沈み、空がオレンジ色に染まりました

關山からの帰り道

關山からの帰り道

後編に続く…

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2016-01-05

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