人気観光地「九份」や「十分」との観光と合わせて巡ろう!
こんにちは、台北ナビです。
今回は日本人にはあまり知られていない「雙溪」という場所をご紹介します。実は台湾人にもあまり知られていないのですが…。
「雙溪」は新北市にあり、瑞芳、平溪、坪林、貢寮に囲まれた場所。新北市政府観光旅遊局も飾らない魅力がある「雙溪」に注目し、「雙溪.漫慢小旅行」と名づけたツアーを10月末~11月中旬まで売り出しました。すると、瞬く間に完売。今後は地元の方を鼓舞し、地元民が主体となってこのツアーを引き継いでもらえないかと指導しているところなんだとか…。
今回ナビは幸運なことに、このツアーを体験してきましたので、そのレポートをしたいと思います。
ナビが体験したのは1泊2日の「雙溪.漫慢小旅行-兒時記趣裡的漫慢雙溪-【二日遊】」。スケジュールは以下のようになります!
Day1
台北火車站→大自然農園→柑腳社區にて昼食&DIY→山水綠境民宿→民宿にて夕食
Day2
雙溪朝市にて朝食(俞家早餐)→朝市巡り→雙溪生活體驗→吳家兄弟農場→斯陋咖啡→厚雨農莊→台北へ
その前に…「雙溪」って??
「雙溪.漫慢小旅行」のメディアツアーに参加することが決まってから、慌てて「雙溪」について調べてみたナビ。だって、「雙溪」って聞いたことはあるけど、どこにあるのかもわからなかったんです。何なら、故宮のある「外雙溪」の近くかしら?だなんて素っ頓狂な思い込みまでしていました。
「雙溪」は新北市の東側にある区で、元は基隆市の省轄市でしたが、現在は新北市に組み込まれています。名前から推測できると思いますが、「牡丹溪」と「平林溪」が郷境で交わっているために、2つの川という意味の「雙溪」という名前がつけられました。山と川に囲まれた静かな場所なので、新北市は「Co2排出量削減の街」として位置づけていて、公共の交通機関や自転車などでの観光を勧めています。
台湾一高級な「有機山芋(ながいも)」&黒くない「仙草」は台鉄職員が作っている??
仙草と一緒にパチリ
ナビ一向を笑顔いっぱいで迎えてくれたのは「曾麟傳」さん。まずは食べてお腹を満たしてね!と大鍋いっぱいに作られた仙草ゼリーを用意してくださいました。
正直仙草の苦味が苦手だったのですが、あれれ?これは苦味がほとんどなくてビックリ!あっさりしていてとっても食べやすいのです。仙草好きのお友達のために1碗60元の仙草ゼリーをお土産に買って帰ったのですが、「仙草そのものの味がしておいしい。不要なものを一切いれてない感じ」と大絶賛していましたよ!
このおいしさの秘密は採れたての仙草をそのまま煮込むことにあるようです。これに少しの片栗粉と砂糖水を加えただけというシンプルな作り方ですが、シンプルだからこそ素材そのものの味を楽しめるのでしょう!また、乾燥した仙草から作ると真っ黒の仙草ができあがるのですが、こちらのものは緑色。草の色が残り、見た目からして食べやすいんです!
これが仙草
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これを乾燥させると、緑色が失われて黒くなるんですね~
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街中で見かける仙草とは一味違います
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見て~!透き通っているでしょ?? 乾燥仙草のような色です
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ながいもを掘りに挑戦!!
こんな風にむかごをパイプへIN
仙草畑を少し見せてもらった後、向かったのは半円状にカットされたパイプが土に埋められた山芋(長いも)畑です。日本の家庭菜園でも使われているパイプ栽培で育てています。
零餘子(むかご)をパイプに入れて種芋を作り、日陰に3~4ヶ月置き、種芋を長めのパイプへ入れて8ヶ月育てると山芋ができます。大体中秋節前に収穫をするそうです。発芽の時期には虫がつきやすいのですが、曾さん自ら朝晩畑を回り、手で虫を取るそうですよ!
収穫体験は一般開放されていませんが、このツアーに参加した方のみ体験可能!
ナビも手袋を装着し、いざ体験してみました。パイプを縦に振り、パイプの上の土を振り落とし、斜め上方向に引っこ抜けば、スルリと山芋が姿を現します。簡単ですが、結構力がいります。
形は不恰好でも味は格別!
曾さんの本業は台湾鉄道局の修理工ですが、時間ができると農業にいそしんでいたそうです。
小さな頃からお父さんと一緒に畑を走り回っていた曾さんにとって、農業は勝手知ったるもの。幼き頃の記憶を元に、安全で安心の有機山芋を作ることを決意したんだそう。
こちらの山芋のスープをいただきましたが、ホクホクしたサツマイモのような食感で細くてとても食べやすいんです。細い分栄養とおいしさがぎゅっと詰まっているようです。この山芋は基隆野生種のもの。有機栽培であること、そのおいしさから、他の山芋の3倍もの値段がつくそうです。
大自然農園
新北市雙溪區三港里双澳路46之1號
0933-929099
炭鉱で栄えた町がここにもあった!
台北は以前炭鉱で栄えた場所がたくさんありますが、ここ雙溪もそのひとつです。炭鉱の町で生まれ育ち、没落を経験し、それでも笑顔で暮らす阿嬤(おばあちゃん)に触れることができます。
このツアーでは近所に住む阿嬤達が雙溪の食材を使用し調理した「礦口阿嬤風味餐」を味わい、炭鉱の面影を残す町を阿嬤自らガイド。そして、特に人気の高いお料理「酥餃」の作り方を教えてくれます。ツアー内容はとても素朴で、その着飾らない姿を見ていると、日本の実家へ戻った時のような穏やかな気持ちになりました。
柑脚社區
新北市雙溪區柑脚21號
0915-950333
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浪漫套房
この日宿泊するのは平林渓が近くを流れる「山水綠境」。
こちらを経営するのは黃麗惠さんと張安男さん夫婦です。建築業を退職され、自然豊かなこの場所に惚れ込み土地を購入。元々自分達がここに住んでゆっくり暮らそうと思っていましたが、友人達から民宿経営を勧められ、土地購入から10年ほどが経った2015年6月に民宿を始めたそうです。
お部屋はシンプルにまとめられてあり、必要最低限のものが用意されています。すみずみまで掃除が行き届いているので、気持ちよく宿泊することができました。
シンプルです
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豪華六人房やオーナー夫婦が住むのはこちらの棟
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このツアーに参加すると特別に民宿女将による夕食がいただけます。毎回メニューは変わるそうですが、「雙溪」の食材を中心に料理されます。
女将は埔里出身。お料理はお母さんのお料理を見て覚えたそうで、埔里名産の紹興酒や刺蔥なども隠し味として使用することがあるそうですよ!お腹いっぱいになって欲しいということで、次から次へとお料理が運ばれてきて、もうお腹がはち切れそう。
ナビイチオシの「鹹豬耳朵」。燻されたベーコンのような味なのですが、これがうんまい!!雙溪駅前のある場所で売られているそうです。あぁ、また食べたいです
広いベランダでご飯をいただきまぁ~す!
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豬腳:紹興酒で煮込まれた噛みごたえのある豬腳。女将のお得意料理です
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これぞ台湾の朝ごはん!
ニワトリの大合唱とともに気持ちのいい朝を迎えたナビ。民宿内をぶらぶら歩いて、きれいな空気を体いっぱい吸い込みました。
昨日あれだけ食べたのに、お腹ってすくものなんですね。というわけで、朝食をいただきましょう。朝食も毎日変わるそうですが、唯一毎日飲めるのが女将特製「かぼちゃヨーグルト」。便秘に効果があるらしく、あっさりした味で飲みやすかったです!
山水綠境
新北市雙溪區上林里內坪林6-1號
0910-314006
精緻雅房:平日1,800元、假日2,500元/浪漫套房:平日2,500元、假日3,600元/豪華六人房平日4,800元、假日6,000元
※完全預約制 チェックイン15:00 チェックアウト11:00