8月22~29日まで、東京・虎ノ門の台湾文化センターにて、若手クリエイター団体「藝家人」のイベントが開催されます。
「アートで台湾と日本を繋ぐ」をテーマに活動を続ける「藝家人」。
台湾人留学生やアートを学ぶ日本の学生、若手クリエーターらが立ち上げた団体で、今年5月に台湾人写真家・Rui 小猫さんを招いて行われた作品展に続き、今回が2回目のイベント開催です。
常設コーナーには、藝家人のメンバーが「祭り」をテーマに描いた作品や写真が展示されています。
右が代表の古後友梨さん。祖父母が台湾人である古後さんは幼い頃、何度も台湾を訪れたそう。しかし、親戚の集まりに顔を出しても言葉がわからず、疎外感を味わいます。その体験が、「アートなら、言葉がなくても通じ合えるのでは」という思いを生み、現在の活動に繋がっているんだそうです。
左は映画監督の張凱智氏。台北映画祭で若手映画監督賞を受賞するなど、数々の受賞歴を持つ期待のホープです。
張監督の最新作「暗闇の訪れ(黒夜来臨)」。メジャーリーガーを目指す若者の挫折と心の闇を描いた短編映画です。
「台湾の野球環境は日本とはちょっと違います。台湾では、プロ野球を目指すような球児は野球に特化した教育を受けるため、万が一、故障などで野球の道を閉ざされると、行き場がなくなってしまうんです」
上映後、この映画に込めた思いを真剣な表情で語ってくれた張監督。
怪我で思うようなプレイができず、どんどん自分を追い詰めていってしまう主人公の姿が胸に迫ります。
上映後は、台湾のお菓子をつまみながらの交流会。主催者と観客、みんなが一緒になって、あちこちで楽しそうなおしゃべりが繰り広げられていました。中国語も飛び交い、自然な形で日台交流が実現している様子は、「アートで日台交流を」という古後さんの願いそのものなのかもしれません。
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記事登録日:2015-08-25