よく晴れた5月初旬の高雄市桃源区(旧高雄県桃源郷)。今年はここで全台湾のブヌン族による合同射耳祭兼伝統技能競技大会が行われました。ブヌン族は身体能力に優れ、プロスポーツ選手も多く排出しています。
これは日本統治時代の抗日英雄ラマタ・シンシンの像。逢坂事件、大関山事件を起こしたとされます。この地から台東県海端郷に通じる南横公路(南部横断道路)がありますが、数年前の台風被害により損壊、現在も復旧工事が継続中。
ブヌン族は原住民の中で一番広い居住地域をもっているため、毎年中部の南投県、東部の台東県、花蓮県などから多くの団体が参加しています。
射耳祭とは狩猟民族であるブヌン族が獲物の耳(肉が無いため食用にならない)を的にして、子どもたちに狩りの技法を伝えたのが始まりと言われています。
世界的にも有名なブヌンの八部和音ですが、難しいため実際歌えるのは部族の老人がほとんど。でも今回は多くの小学校の子供たちが八部和音を披露。なんとか将来に残していこうという取り組みを感じました。
ん、まわりと違う服装の子がいますね~。阿里山から参加のこちらの小学校にはツオ族の子供たちもいるので、パフォーマンスもそれぞれの特色を取り入れた独特のもの。原住民同士の共存というコンセプトでした。
こちらの服装は・・・ブヌンの人が見れば一目で地域が分かります。高雄市地区のブヌン族は近接するルカイ族の影響を受けていて装飾的なのだとか。
会場の周りではグッズや原住民グルメの屋台が。ナビは焼き肉ホットドッグに挑戦。美味しい~。
開幕式の圧巻は地元桃源区のブヌン族100人による八部和音。すごい迫力でした。来年は台東県の海端郷で開催されます。各地の原住民のお祭りについては行政院原住民族委員会などの関連サイトで調べることができます。