台湾32駅と同名さんが駅長体験!南部密着レポート

「台日同名32駅・駅長体験」南部ツアーに密着!

こんにちは、台北ナビです。
みなさん、台湾には日本と同じ名前の駅が32駅もあることをご存知でしたか。2014年11月25日から27日の3日間にわたり、台湾観光協会主催「台日同名32駅、駅長体験」ツアーが行われました。今回のツアーは、この32駅と同じ名前の日本人の方を募集し、抽選で選ばれた方が台湾旅行に招待されました。この企画で選ばれた幸運な方々の南部ツアーの様子をレポートします!
ガイドの李さん

ガイドの李さん

バスに乗って出発~

バスに乗って出発~

今回のイベントは「台日同名32駅」ということで、参加者32名。募集企画では1910通もの応募があったそうです。名前によってはかなり激戦だったという話も。南部ツアー参加者は大橋さん、新市さん、岡山さん、東海さん、竹田さんの5名です。

新市駅から駅長体験!


南部ツアーは朝8時に台北駅で駅長任命式を終え、台湾高速鉄道で台南へと向かいました。台南駅からはバスに乗り換え新市駅へ。新市は550年前の明の時代に最初に開発された新しい市場ということで、その名がつけられたそうです。台南エリアの中心部に位置する新市市は、枝豆の産地ということで、駅では枝豆プリンス、枝豆プリンセスがお出迎え。そして多くの報道陣が見守るなか、最初の駅長体験が始まりました~!
枝豆プリンス&プリンセス

枝豆プリンス&プリンセス

新市は枝豆の産地です

新市は枝豆の産地です

枝豆アイスも!

枝豆アイスも!

川勝新市さんは、くみひもの伝統工芸士。物産展の関係で台湾にも何度もいらっしゃっているとのこと。今回の來台はなんと46回目!という新市さん。途中立ち寄ったコンビニでは「茶葉蛋」はおいしい!「豬血」をおつまみにしたりもする、など台湾通な発言も。新市さんが駅長さんの帽子をかぶると、本当の駅長さんのように変身!とってもお似合いでした。駅長になった新市さんは新市の名物枝豆だけでなく、枝豆アイス、豬肉片、蛋捲、肉燥麺なども試食。「おいしい!」とアピールされていました。
駅長さん、とてもお似合いです!

駅長さん、とてもお似合いです!

指示もお上手でした

指示もお上手でした

つめかける報道陣!

つめかける報道陣!

新市の名産をアピール

新市の名産をアピール

皆で記念撮影

皆で記念撮影

南部の通勤専用駅~大橋駅~



またバスに乗り込み大橋駅へと向かいます。大橋駅は台南市永康区にあります。300年前のオランダ統治時代に川に大橋と小橋をかけたことから大橋という名がついたそうです。しかし駅ができたのは1975年。南部の通勤専用駅として12年前に造られました。
新しい駅です

新しい駅です

一日駅長の大橋さん

一日駅長の大橋さん

大橋駅の駅長さんとなったのは、北海道出身の大橋遼太さん。11月でも南部はまだまだ暑く、片や北海道はもうマイナス気温の世界、北海道からいらっしゃった大橋さんはセーターで、「着る服を間違えました」と一言。中には半袖でも暑い!という方もいらっしゃいました。無事駅長任務を終えて、冷たいパールミルクティーでほっと一息。大橋さんは北海道から牛肉を台湾へ輸出することを準備中とのこと。台南の永康区では朝から牛肉スープを飲むということで、牛肉との関わりが深い場所です。将来は永康区大橋でも、大橋さんの知床牛が味わえることになるかもしれませんよ~。
駅長業務が始まりました~

駅長業務が始まりました~

記念ボードにサインしました

記念ボードにサインしました

皆さんがサインされた記念ボード

皆さんがサインされた記念ボード

駅長さんたちに渡された記念切符

駅長さんたちに渡された記念切符

パールミルクティでほっと一息

パールミルクティでほっと一息

台南と高雄を結ぶ中間地点~岡山駅~



南部ツアーが次に向かったのは台南と高雄の中間、現在は高雄市に属する岡山です。岡山の地は、一人のおじいちゃんが台南から高雄へ向かう旅行客のために、日用品を売ったりお茶をねぎらったりしたことから、そこを中心に村落が形成されるようになり、「阿公店」(阿公はおじいちゃん)と呼ばれていましたが、日本統治時代に「岡山」という名前に改められました。いわば台南と高雄を結ぶ中間地点としての役割を果たしていた場所です。
大きな駅です

大きな駅です

上から見下ろした線路

上から見下ろした線路

新しいエレベーター

新しいエレベーター

岡山駅は、乗降者数一日平均3000人と新市、大橋より電車が多く、大きな駅です。ホームは0から3番線までありますが、0番線は乗降用として使われていないため実際は3つ。2014年中秋節に駅構内にエレベーターが設置され、便利になりました。岡山駅の一日駅長を務めたのは岡山一郎さん。岡山さんは現在岡山にお住まいですが、岡山では岡山という苗字の人は少ないため、「岡山の岡山さん」といってすぐ覚えてもらえるそうです。岡山さんは山陽新聞社で記者のお仕事をされているということで、積極的に質問をされ、岡山駅の由来について、岡山の名物についてなどの話を熱心にメモしていらっしゃいました。日本に帰られてから岡山について記事をまとめられ、新聞に掲載予定だそうです。日本での岡山にまつわる新聞記事が楽しみですね。
一日駅長の岡山さんを歓迎

一日駅長の岡山さんを歓迎

熱心にメモをとられています

熱心にメモをとられています

駅長業務執行中

駅長業務執行中

さらに南へ~東海駅~



翌日は高雄からさらに南へ進み、屏東へと向かいました。屏東県にある東海駅は、軍用の駅として1941年に完成した駅です。この駅では、日本時代のおじいちゃん、おばあちゃんたちが日本語で迎えてくれました。この駅の一日駅長となったのは東海信昭さん。東海という名前は珍しく、最小応募5名と少なかったそうです。東海さんは普段は京都のお寺の和尚さんですが、この日は駅長さんに変身。駅では屏東のレンブも出され、「日本にはない味で梨のよう」とコメントされていました。
バスを降りるとたくさんの人に迎えられました

バスを降りるとたくさんの人に迎えられました

東海の人々が一日駅長を見に集まっています

東海の人々が一日駅長を見に集まっています

業務を終えて記念品贈呈

業務を終えて記念品贈呈

和尚さんは休みが少ないため、今回もこのツアーに参加されるために法事を5つもされてきたそうです!屏東の町で壁に貼られた「南無阿弥陀仏」の看板にも興味を示されていました。日本では供養のために書かれますが、台湾にでは電柱、バイクなどにもステッカーが貼られています。台湾では、事故が起こりやすい街角などにも貼ることがあるそうですが、「南無阿弥陀仏」の文字は、一般的にご加護がありますように、という日本のお守りのような存在です。和尚さんならではの観点から、日台文化比較ができた一時でした。
のどかな東海駅

のどかな東海駅

名産のレンブ

名産のレンブ

おじいちゃん、おばあちゃんたちも一緒に記念撮影

おじいちゃん、おばあちゃんたちも一緒に記念撮影

図書館がある駅~竹田駅~



最後に訪れたのは、東海駅と同じ屏東県にある竹田駅。
台鉄「高雄~屏東」駅の建設計画よる高架工事が終わり、2013年に新しい「竹田」駅が開通しました。1919年に建てられた「竹田」駅の木造旧駅舎は、現在は使われていませんが、地元のボランティアの方々の手によって大切に保存されています。
旧竹田駅入り口に立てられた石碑

旧竹田駅入り口に立てられた石碑



竹田は、名前の通り竹薮と水田が多い農村で、昔から農作物の集散地でした。「蓬莱米」は旧竹田駅から貨車に載せられ、各地に運ばれました。1990年代に入り、台湾は徐々に軽工業へ移行。農産物集散運輸の役割を果たしていた旧竹田駅も廃止の危機に陥りましたが、当時の郷民たちは廃止反対の活動を行いました。

その努力の甲斐あって、旧竹田駅は国家指定の「台湾鉄路文化財」となり、新たに「竹田駅園」として整備されています。
キュートな一日駅長竹田さん

キュートな一日駅長竹田さん

いつも台北ナビを見てくださっているそうです!

いつも台北ナビを見てくださっているそうです!

業務もバッチリ

業務もバッチリ

次に旧「竹田」駅へと向かいます。こちらではボランティアの方々が「みなさん、ようこそ!」と日本語で歓迎。木造の旧駅舎を見学した後は、日本とゆかりのある「池上文庫」を訪れました。図書館のある駅として名が知られている旧「竹田」駅ですが、この図書館は2001年に旧「竹田」駅の事務室に造られたものです。「池上文庫」の名前となった池上一郎さんは、終戦まで竹田で病院院長を勤められました。


この図書館は、台湾と日本の文化交流に貢献したいと書籍と奨学金を台湾に寄付された池上一郎さんを記念して造られました。この図書館のおかげで今では日本からの観光客も増えてきているそうです。
旧竹田駅

旧竹田駅

池上文庫という図書館があります

池上文庫という図書館があります

訪問のサイン

訪問のサイン

台湾と日本のつながり

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観光プロモーションの一環として行われた「台日同名32駅、駅長体験」ツアー。ツアー参加者の皆さんは、始めて台湾に来られた方も何度もいらっしゃっている方も、思い出深い旅になったと言われていました。今回の企画をきっかけに台湾と日本のつながりがもっと深まっていけばいいですね。

「台湾と日本、同じ名前の32駅をめぐる旅」、みなさんも体験してみませんか。


 以上、台北ナビでした。
関連タグ:台鉄駅長体験台日同名南部ツアー鉄道列車電車汽車

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2014-12-11

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