宜蘭のお祭り「童玩節」!宜蘭県長に語っていただきました!

毎年7,8月、台湾北東部の風光明媚な宜蘭では、世界中の子どもたちが楽しめるお祭りが開催されるのです!

こんにちは、台北ナビです。台湾北東部の宜蘭県では、1年に一回、子供たちが夏休みに入る7月から8月にかけての44日間、「童玩節」という子供たちのためのお祭りが催されています。児童節と言わずに、童玩節と言っているのは、まさに園内には遊べるもの楽しめるものがいっぱいあるからです。また、すでにあるもの、見るものだけではなく、「自分で作って遊ぶことに意義がある」という主旨のもと、楽しみながら学べる空間もそこかしこに準備されています。 
童心に帰ろうー福隆海岸を通り、雪山トンネルを抜けたら、そこはもう宜蘭、冬山河。子供の国へ着きました。子どもたちが闊歩する足音やはしゃぐ声。大人だって子供の心に戻って、一緒に「童玩節」を楽しみましょう! 

2010宜蘭国際童玩芸術節

日程:2010年7月3日(土)~8月15日(日)時間:8:00~20:00
場所:宜蘭縣冬山河親水公園(住所:宜蘭県五結郷協和路20-36号、電話:(03)950-2097) 

入園時間:8:00~18:00 
WEBサイト:
指導:外交部、宜蘭縣政府 
主催:蘭陽文教基金會 
協賛:中華民俗藝術節協會 
2010年の10月から羽田空港~松山空港(台北)間を直行便が就航を開始します。松山空港からMRT「市政府」駅まで出て、首都客運バスに乗り換えたら宜蘭までは1時間で到着!!
屋外ステージ

屋外ステージ

パフォーマンス内容
海外チームの一例
世界各国から民俗舞蹈団が集います。たとえば、韓国第61号重要文化財の殷栗假面舞踊団、日本太鼓チーム、トルコハッサイダルベル大学舞踊団、イギリススコットランド舞踊団、他にもアルゼンチン、日本、インドネシア、メキシコ、キューバ、フィジー、ロシア、ボリビアなどからの民俗舞踊団が参加しています。
国内チームの一例
原住民の音樂と踊り:台東介達國小、花蓮北埔國小、宜蘭四季國小
プロフェッショナル民俗チーム:舞鈴劇場、國立台灣戲曲學院、蘭陽舞蹈團
紅磚廣場:パフォーマンスと演藝廳黃大魚兒童劇團
大道芸人の一例
親水公園の紅磚廣場と黄龍堤岸にて、国内外の大道芸人のパフォーマンスが見られます,童玩節のために準備されたとっておきの演出に、子供たちも目を輝かせて喜ぶことでしょう。  

展示会内容

機関童玩挑戰館
小さい頃に遊んでいたゲームを覚えていますか?館内には、機械原理に基づいた創作ゲームがたくさんあります。大人も子どもたちと一緒になって、楽しんでみましょう。
童玩魔法の家
参加者が主役、魔法にかかったように科学的な現象や映画の一場面のストーリーの中に入ります。透明人間になったように、いくつかのドアをすり抜け、神秘的で怪奇な魔法の世界へ入り込んでいきます。

天涯若比鄰

「子供の1日」がテーマで、世界中の子供たちと宜蘭県の子供たちの生活の様子を表しています。世界各地の子供たちの純真で無垢な笑顔を、その土地の風景と一緒に見ることができます。  

陸の部

童玩迴廊:
視覚、聴覚、蝕覚などを考慮し、デザイン的にも遊びながら学習できる空間があります。歩く場所として以外に、遊具を用いたり、休憩したりもできるし、展示空間としても使用できます。
小泰山
学校に行き始めた子供たちを対象とし、デザインや体を使ったゲームなどチャレンジもできるゲームエリアです。
童玩PK場
民俗的な遊びにチャレンジするステージがあるので、子供たちは自由に参加できます。対決して、難関を突破していくようなゲームもあるので、挑戦してみたい人たちは誰でも自由に参加できます。

水の部

水迷宮:音楽に合わせて、水の中で揺れます。
大小逆さま水迷宮:ウォーターベッドのスプリングで遊びます。

超級 High-net
2001年に登場した網を渡りながら遊ぶ大人気のゲームです。今年は冬山河を越えます。11m(6階くらいの高さ)に張られた全長220mの網の吊り橋を渡ります。自転車道とも連結していて、冬山河の美しい景色が一望に見渡せます。”河を越える”体験は刺激的で、まるでオーストラリアのシドニー橋を渡っているような気分とスリルを味わえます。
今年のHigh-net!! 今年のHigh-net!!

今年のHigh-net!!

驚きのトンネル変化:モーターカーに乗って、最新のスプレーや投影技術が施された驚きのトンネルを通っていきます。 

水上開心花園:園内には5000もの園芸風景が見られ、冬山河に設置した大型の水上花園(農場)は素晴らしいものです。河沿いのイベントも素晴らしいですが、夕陽が落ちる頃に冬山河を船で渡ると、忘れられない思い出となることでしょう。

文化交流の場

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エリア配置図

チケット価格表

チケット規定

 (1)チケットは一人につき1枚です。イベント期間中、当日チケットは、当日のみの使用となります。
(2)ファミリーチケットは、大人2枚と子供2枚が同時使用となります。平日利用と休日利用があります。また、身分適応外のものは差額を支払い、4人に満たない場合の返金はありません(子供は入場時に、身分を証明するものを提示しなければなりません)。
(3)子供チケットは、7才~12才(1998年7月3日~2004年7月2日出生)或いは、115㎝~150㎝の子供に使用されます。身長により判断されるので、150㎝以上で12才未満の子供は、健康カードか戸籍抄本の提示をしてください。 
(4)団体チケットを購入の際は、3日前に電話予約が必要です。一般チケットを30人以上購入の場合は、現地で入園の際に購入できます。団体チケット(子供チケットを含まない)を購入の場合は、団体証明(識別証や旅客名簿、旅行平安団体保険証明…)と身分を証明するものが必要です。ガイドがチケットの手続きを終えてから、入場ができます。
(5)子供チケットは団体チケットには含まれず、その他の優待もありません。
(六)チケット免除資格:115㎝以下或いは6才以下(1994年7月3日以後に出生、身分を証明するものが必要)、身障者及び65才以上(1945年12月3 日以前に出生)の年長者(証明書の提示が必要) 

県長さんに「童玩節」を語ってもらいました!

  宜蘭県長プロフィール:林聡賢 51歳 生まれも育ちも宜蘭 前羅東鎮長 2009年12月から宜蘭県長 
5月の末、宜蘭県長林聡賢氏のオフィスを訪れたナビです。見かけは少し厳格そうな雰囲気を漂わせる林県長。話すほどに、幼い頃の思い出や宜蘭のことを熱く語ってくれました。では、さっそく林県長ご自身の体験から、「童玩節」について話していただきました。 
ナビ:県長ご自身の子供の頃はどんな感じでしたか?
県長:私が幼い頃はおもちゃもそれほどなかったし、すべてを自分の手で作っていました。物質面では乏しい時代でしたね。が、反面川へ行ってエビを釣ったり、家の外は自然がそのまま残っていて、外で遊ぶこと自体が、生物の教室にいるようなものでした。人と人との関係も密接でした。「童玩節」の目的もそういうところからきているんです。自然のものの価値を知ること、今では何でも便利ならいいという方向に走っていますが、自分で触って、自分で体験する、自分が参加するということはとても大切なことです。現代は少子化の傾向にありますが、子供に関する社会問題は増えています。子どもたちは皆夢があって、未来の宝なのです。大人たちもかつては自分が子供だったことを思い出し、人と人の関係をもっと近くしていきたいですね。 

ナビ:「童玩節」の見どころをお話しくださいますか?
県長:展覧会の部分では、創作、体験、台湾伝統、現代と未来、このようなテーマのもとで、楽しむことができます。パフォーマンス面では、民俗伝統と音楽にこだわり、台湾だけでなく、世界各国から参加しており、17カ国の19団体の舞踊、3カ国3団体の音楽が楽しめます。遊びの部分でも、夏ということもあり、水の活動を中心にいろんな遊びが体験できます。文化交流面では、海外の子供たちもたくさんきますね。子供たちが発表できる場も設けますよ。

ナビ:手づくり教室について、知りたいです。
県長:日本からは伝統工芸の師も来られますね。皆で作ったりするのは、竹トンボなどいろいろ。手作り教室は盛りだくさんの内容で、かなりのエリアに分かれています。 

ナビ:林県長ご自身の遊びの思い出はなんでしょう?
県長:大地の遊びだったと言えますよね。かくれんぼや缶蹴り、昆虫を取ったり、コマを回したり…。竹とんぼも作りましたし、竹の葉の船を川に流して競争したり・・・農村育ちだから、お金がなくても、いろいろ考えて遊びを創っていましたよ。一番印象に残っているのは小学校の3,4年生の頃、友人たちと馬乗り合戦をよくしました。河の中でもしたし、そのまま泳いだり。ミミズもよくつかまえたもんです。 

ナビ:馬乗り合戦では勝ちましたか?
県長:これはねえ、体格も関係すると思うんですよ。でも当時の傷跡はいっぱい残ってますよ(とズボンのすそをあげて、ナビに足のスネを見せてくれました、小さな傷跡がいくつか残っています、好戦記念ですね)。 

宜蘭というところ

ナビ:日本人に宜蘭の紹介をしていただけますか?
県長:まず、「温泉」でしょう。宜蘭には世界的にも数少ない「冷泉」があります。神風特攻隊が出撃前に浸かった員山温泉もいいところです。原住民の村も残っていますし、日本に多く輸出したヒノキ林も見ものです。天然の美しい景色も残っています。宜蘭は平埔族、カバラン族、タイヤル族と漢民族がうまく溶け合って文化を作ってきました。また、特に宜蘭は、美食の部分では傑出しているでしょう。農産物の名産は多く、四季折々の美食が味わえますし、季節の果物もそうです。名産の金柑や梅以外に、梨もおいしい、特に日本では高いマスクメロンは夏場がおいしいですね。海鮮もいいですね。マグロやトロも食すことができます。亀山島近海は漁業も盛ん。消費も安くおさえられるでしょう。日本の人たちには、酒の種類の多さも強調しておきましょう。宜蘭産のワインは日本のものと違いますよ。
また、宜蘭人は日本人に対し、とても親切です。日本人が残した文化も大切に残していて、特に羅東には、歴史的建造物も多いんですよ。西郷隆盛の息子さんは、宜蘭の第一代廰長(当時の県長)を務めましたが、記念碑もあります。落成したばかりの蘭陽博物館も必見で、ここに来たら宜蘭のすべてがわかります。宜蘭では、ゆるやかな空気が流れ、のんびり過ごすことができます。サーフィンやヨットなど海のスポーツもできます。台北からは1時間ちょっとあれば来られるので、近いでしょう?ファイブスター級のホテルもあり、それに勝るも劣らない民宿は県内に460件。民宿数は、台湾全土で一番多い県ですね。 

ナビ:日本の景気が依然としてよくないせいか、観光客の最近の傾向では、必ず行く場所に安くておいしい夜市があります。宜蘭といえば、羅東夜市が有名ですが、林県長は小学校も中学校も羅東。羅東鎮長でもあったということで、夜市でのおすすめなどはありますか? 
県長:羅東夜市はぜひ行ってください。おすすめは3つ。包心粉圓、葱油餅、羊肉麺、この3種はぜひ食べてほしいですね、チャレンジ精神がある方は、臭豆腐もいいでしょ?でも、宜蘭の臭豆腐だったら、電信局横のがおいしいと思いますよ。揚げたのも煮込んだのもあります。宜蘭は食材が新鮮で豊富だから、何を食べても健康にはいいといえます。 

その後もナビ、ナビスタッフ、林県長とのおしゃべりは続きます。 
ナビスタッフ:「童玩節」の時は台北から会場への直通バスがあるといいですね。
県長:そうですね。観光客の方々のために、準備しましょう。(後日、台北ナビで予約を受け付けます) 

ナビスタッフ:宜蘭発祥の歌仔戯などの演出が定期的に見られるといいですね。
県長:日本人は海外旅行で、必ず文化体験をしようとしますね。宜蘭では、今後日本語訳などもつけて、日本人観光客の方に万全を尽くす予定です。呂美麗博物館も日本人には興味深いでしょう。

ナビ:宜蘭の美食は「童玩節」で食べられますか。
県長:種類は多くありませんが、ありますよ。
そうそう、宜蘭の玉蘭や中山地方のお茶は、なかなかいいということを強調しておきましょう。日本にも茶道、茶文化がありますが、宜蘭のお茶は濃くないから、日本人の口に合うでしょう。それと、ウイスキーのカバランもおいしいということをね。 

ナビ:カバランウイスキーの金車工場は台北ナビも取材に行きました。宜蘭は滝も多く、マイナスイオンで若返るというのも聞いたことがあります。
 県長:マイナスイオン!そうです。宜蘭は美しい自然にあふれています。秘境の滝も湖もありますよ。また、宜蘭は蘭の花の栽培も有名なんですよ。台湾北部最大の蘭農場があります。宜蘭は、自然が思いっきり楽しめるところなので、子供たちはキャンプ体験やトレッキングもできますよ。

その後もお話はどんどん続きました。
 
ちょっと強面の方なので、ナビは最初ちょっと引き気味でしたが、話が興じてくると、特に宜蘭のことになると止まらない、林県長の宜蘭に対する熱意がぐんぐん伝わってきました。このような方が県長さんだと、宜蘭県はますます栄えてくるんだろうなというのが感じられました。
台北ナビでした。

 ★西郷菊次郎(西郷隆盛の息子、1897~1902年、宜蘭県の第一代廰長(県長にあたる)を務めます。西郷菊次郎は、西郷隆盛が沖縄に流された際に、愛加那との間にもうけた子供で、明治5年アメリカ留学、明治10年西南戦争従軍で片足を失います。台湾が日本に割譲された明治28(1895)年から、約7年間、台湾宜蘭県の行政に携わりました。1897年から5年6ヶ月は、廰長を務めます。台湾第二の平原である宜蘭の蘭陽平原を流れる宜蘭河の治水工事に巨費を投じ、約1年半で、延べ約74万人の人員を導入しました。治水工事が成功して水害は根絶され、宜蘭の民衆有志はその恩恵に感謝し、石碑を立てました。「西郷廰憲徳政碑」は、3m以上もの巨大なもので、菊次郎の徳政を高く称えています。宜蘭設治紀念館にも当時の資料が残っています。菊次郎は、帰国後の明治37年、京都市長に就任しました。 
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-06-15

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