台北茶行の草分け的存在「有記名茶」、交通に便利な長安東路に出店していました!
こんにちは、台北ナビです。このたびご紹介するのは、かの有名な茶行老舗中の老舗、「有記名茶」の長安東路店をご紹介します。
かの老舗の商品が手近で手に入る
以前、ナビが台湾の人が主宰するお茶の勉強会に参加した時、重慶北路の「有記名茶」にお邪魔して、炭火焙煎を見せてもらったことがありました。品質の割に抑えたお値段設定が気に入って、何回か買いに行ったこともありましたが、少し交通の便が悪く、暫くお邪魔していませんでした。しかし!!「有記名茶」の息子さんたちがご自分のお店を出すようになり、便利なところで同じお茶が手に入るようになりました。これは嬉しい。
ここで、まだご存知でない方々のために、「有記名茶」の歴史をご紹介します。
創業は1890年。大陸は福建の茶どころ、安渓で「王有記名茶」が開業されました。2代目の方が1907年に台湾に渡来し、台湾北部で作った包種茶をタイに輸出するようになり、茶葉の輸出で成功を収めました。そして、現在第4代目にあたるご兄弟が、国内向け販売にあたり、濟南路と今回ご紹介する長春路にお店を持つようになったのです。また最近では、茶の生産販売のみならず、茶文化の普及茶教育の促進の担い手となっています。100年前のご先祖様が台湾の地での「有記名茶」の発展をみたら、きっとびっくりされることでしょうね。
ゴルフ大好き!ダンディーなご主人
長春店にいらっしゃるのは、次男の王端祥さんです。御忙しい中、お話くださいました。
棚には商品とともにさりげなく優勝トロフィーが。ゴルフの腕は相当なもの?
王さんが「うちの社長」とよぶ、看板犬のラッキー。カワイイ!「いらっしゃいませ」とお客様をお出迎え。
扱うお茶は、台湾産のお茶がメインで、文山包種茶、凍頂烏龍茶(高山茶)、奇種烏龍茶、ジャスミン茶、鉄観音茶、東方美人茶、紅茶、碧螺春、陳年老茶です。
ナビが気に入っているのは「有記名茶」オリジナル、奇種烏龍茶です。清香が好まれ、焙煎の極々軽いお茶が多い中、この奇種烏龍茶は外形が緩い捻れ状なのに、焙煎が程好く多めにかかっていて、超ナビ好み。武夷岩茶ほど焙煎は強くは無いところがツボにはまるのです。胃に優しい体に暖かい、ホッとするようなお味がします。お茶好き達よ、お試しあれ。
アッサム種を使った紅茶も美味しいです。日本の紅茶専門店で手に入れるお味とはちょっと違ったタイプです。タピオカミルクティーを飲んだことある方は、あのベースに使われている味、といえばピンとくるかも。ちょっとタイで飲むアイスティーにも風味が似ていて、そのまま飲んでも独特の香りがたまらず、ミルクティーにしてもミルクに負けないフルボディータイプの味と香りがアジアンなのです。茶葉が大きいので、粉のように細かい西洋紅茶と違って、4~5煎目まで楽しめますよ。ナビ、中国紅茶大好き。
昔ながらの品揃え
ナビが台湾にやってきた頃は(かなり前)、茶行で打っているお茶といえば、こんな感じでした。今は、高山茶が流行していて、高山茶を産地別に5種類くらい置いているお店もあるほど。でも、ここ「有記名茶」では、台湾産の茶葉を偏り無く扱っていますね。高山茶流行りで球型な形の茶葉を目にすることが多くなったのですが、ここでは以前からある捻れた外形をした茶も目にすることが出来ます。
茶器も扱っています。王さんが、大陸から仕入れてくるものもありますし、台湾のものもあります。
石で出来た茶盤 渋い!
煮水壷。お茶を淹れる時に良く使われる湯沸かし器ですが、王さんは初期の電茶壷の開発に関わったのだそうです。本体から離れるコードレスタイプは本当に便利。台湾のみならず、大陸でも良く売れているそうです。
工藝茶 その名も「茉莉仙桃」。仙人が食べる桃なんていいネーミング。 湯の中で、再び命を吹き込まれる赤い花 ジャスミンのいい香りがします 見てよし味わってよし。
ティーバッグもあります もちろん自家製。
お土産として会社で配って、休憩時間に皆で烏龍茶タイム。台湾旅行の成果を自慢しよう!
ご先祖様は福建から台湾にやってきました。100年後の今、「王有記名茶」は、台湾での成功発展を経て再び福建でビジネスを展開するようになりました。更に100年後の世の中は、どうなっているのでしょうね。そして、「有記名茶」はどんな進化を遂げているのでしょうか。時を越えるようなファンタジックな感覚に包まれながら、美味しいお茶をいただきましょう。 以上、台北ナビでした。