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閉店・移転、情報の修正などの報告

台湾の衛生・医学に貢献した日本人「羽鳥重郎」。かつての診療所がカフェとなって生まれ変わりました


こんにちは、台北ナビです。今日は花蓮に来ています。

花蓮といえば、日本統治時代に日本人も一緒に開発をしてゆっくりと発展を遂げた場所です。そんな花蓮で今も愛されるひとりの日本人「羽鳥重郎」氏をご存知でしょうか?台湾の医学・衛生に貢献した方なのですが、そのかつての診療所がカフェとなって生まれ変わった!と聞き、早速ナビも訪れてみました。

「羽鳥重郎」氏の功績


1871年、群馬県富士見村(現前橋市)で生まれた羽鳥重郎は、1899年に台湾へ渡り、台北衛生試験室に勤務。マラリアなどの伝染病予防や「台湾恙虫病(ツツガムシ病)」などの風土病の撲滅など、台湾の医学・衛生に貢献しました。1926年3月に退官し、その後台北市の稲江病院と仁済病院で内科を担当。1931年には花蓮港にある指宿医院を継承して欲しいとの依頼を快諾し、その後約10年間花蓮で開業医として働きました。

また、そんな彼を頼って群馬県から台湾へ渡った人も多く、台南市最後の日本人市長として今でも台南人に愛される「羽鳥又男」もそのひとり。名前を見てピ~んときた方もいるかもしれませんが、羽鳥又男は羽鳥重郎の親戚なのです。羽鳥重郎がいなかったら、羽鳥又男の活躍もなかったわけで、隠れた功績だとナビは思います。
群馬や羽鳥重郎の情報は…

群馬や羽鳥重郎の情報は…

ミシンの上に置かれています!

ミシンの上に置かれています!

様々なストーリー


「秋朝咖啡館」のオーナーである頼秋淑さん。ある日、この建物が売りに出されていることを知りました。

「こんな素晴らしい建物がダメになっていくのを見ていられない…」と購入を即決。

元々銀行勤務を経て専業主婦をしながら子育てに勤しんでいましたが、お子様が大きくなり手を離れたこともあり、いつかカフェを開きたいなと思っていた時だったため、タイミングもぴったりだったそうです。そのため、台北で学校に通いコーヒーへの理解を深め、今では自分でコーヒー豆の焙煎まで手がけるほどの腕前になりました。
電話番号「七番」!驚きです

電話番号「七番」!驚きです


実は頼さん、ここが「羽鳥医院」であったことは一切知らず、カフェ開店後にお客さんに教えてもらって初めて知ったというから驚きです。それから「羽鳥医院」の歴史を調べ、お店の外に「羽鳥医院」の紹介を立てたのです。

その紹介を簡単に翻訳すると…「日本統治時代、花崗街五號には台湾で初めてとなる児童専門医院「羽鳥医院」がありました。羽鳥医師は台湾で台湾恙虫病の撲滅に努め、その原因が赤虫であることを突き止めました。そのため、原住民が山で一番恐れたという神経性の毒を持つ赤色の毒蛇には「羽鳥蛇」と名づけられという逸話もあります。1976年4月19日に帰国」と書かれています。
群馬新聞にて紹介された1938年頃の病院の様子

群馬新聞にて紹介された1938年頃の病院の様子


そして頼さんが調べていくうちに、昔の地図とは明らかに違う位置に今の「羽鳥医院」があることを知るのです。

にもかかわらず、長い間深く考えることを放っておいたそうですが、ある日白冷圳の父と呼ばれている「磯田謙雄」氏のお孫さんがお店を訪れ、「昔の地図は1939年1月、隣家からの出火による全焼前のもので、今の住所は火事の後に引っ越した時のものである」と教えてくださったそうです。
これが火事の前の地図

これが火事の前の地図

引越し後の地図

引越し後の地図

入口を入って左手が以前の診療室だったそうですよ~

入口を入って左手が以前の診療室だったそうですよ~


また、90歳をすぎたおじいちゃんがお店を訪れた時には、幼き頃羽鳥医院にお見舞いに来たことがあると、懐かしそうに語ってくれたこともあるそうで、当時羽鳥氏が花蓮の方々から愛されていたことが感じられたのだとか。

何も知らずに始めたカフェですが、色んな人がこの地を訪れ、ゆかりのある方たちが思い出や情報を話してくれ、それらの話から頼さんは羽鳥重郎氏の人柄や功績に理解を深めることができているそうです。
様々な方の思い出を飾っています 様々な方の思い出を飾っています 様々な方の思い出を飾っています

様々な方の思い出を飾っています

建材を有効利用しリノベーションされたカフェ

修復の様子はほぼ写真に収めています。気軽にアルバムも見せてくれます! 修復の様子はほぼ写真に収めています。気軽にアルバムも見せてくれます! 修復の様子はほぼ写真に収めています。気軽にアルバムも見せてくれます!

修復の様子はほぼ写真に収めています。気軽にアルバムも見せてくれます!


頼さんがこちらを購入する際、たった1つですが条件がありました。それは建材を有効利用することだったのです。もちろん頼さんもそのつもりだったと言います。

当時のヒノキなど残せるものはすべて残し、まだ再生可能な台湾杉を梁に、台湾ヒノキを削って壁材に使うなど、リサイクルという形で復活させたのです。

お店に入ればすぐ感じますが、店内は木の香りが漂っています。この香りを絶やさないようにと、メニューはドリンクのみにしているのだとか。何でもお料理を作ってしまうと、油のにおいで木本来の香りが損なわれてしまうからなんですって!リノベにかける思いが感じられますよね。
もうひとつ興味深い話をしてくださいました。それが白い電線です。頼さん曰く、これは日本独自の技術だと思っていたらしいのですが、ある日古跡修復師のフランス人のお客さんからフランスのものだと教えられたそうです。その方は異国の日本式建築でフランスの技術を見ることができて感激されていたそうですよ。
ナビが面白いなと思ったのは敷居です。以前は日本式に床が地盤から数十センチほど上がっていたようなのですが、リノベ後は台湾式に床を低くしています。そのため、敷居だけが少し浮いているように見えるんです。
この技術がフランス式なんだとか!

この技術がフランス式なんだとか!

敷居 敷居

敷居

欄間もそのまま! 欄間もそのまま!

欄間もそのまま!

トイレへ行くついででもいいので、お庭スペースも見てみてください。八田与一氏の家などでは再現されていた池。以前はありましたが、こちらでは再現されていません。こちらを買い取った際、タイルから草が出てきている状態だったため、そのままの修復は不可能だったそうで、かといって新しく一から再現するのもためらわれたため、灯篭を置いているだけにしたそうです。しかしひっそりとタンクのようなものが置かれています。これは、以前池に水を流すために使用していたそうです。池はありませんが、当時の様子を想像してみてくださいね。
灯篭

灯篭

タンク

タンク


屋根のかわらにもご注目ください!

極力当時の瓦を再利用したそうです。再利用できないものは、当時と同じ「花蓮二號瓦」を探し出して使っているのだとか。

そしてナビが懐かしい!と思わず声を出してしまったのが「鎖樋」!まさか、台湾で鎖樋に会えるなんて…。ちょっと感動です!
この縁側でぼんやりした~い!

この縁側でぼんやりした~い!

鎖樋にも注目してくださいね 鎖樋にも注目してくださいね

鎖樋にも注目してくださいね

ここを雑巾がけする自分を想像してしまったナビ ここを雑巾がけする自分を想像してしまったナビ

ここを雑巾がけする自分を想像してしまったナビ

メニューはドリンクのみ!


なんとメニューはドリンクのみ。しかし、どのドリンクを頼んでも手作りスイーツがついてきます。

それにしても、どのドリンクもいいお値段です。メニューにも「コーヒーの価格について批評しないでください。100年の歴史ある建物をリノベーションし、もう一度100年の命を吹き込んだのです。心ゆくまでこの建物を楽しんでください。」と書かれています。ドリンクにはリノベーションや今後の保存活動への費用も含まれていると考えれば、この値段も納得できますよね!精魂込めて復活させた建物。これをより長く次世代に残すためですので、どうぞご理解ください。
手書きメニュー

手書きメニュー

一杯一杯心を込めて淹れてくれます

一杯一杯心を込めて淹れてくれます



精品咖啡 350元

花蓮産のコーヒー豆を自家焙煎しています。コーヒーを淹れる際に豆から挽き、一杯一杯丁寧に手で淹れてくれますよ!淹れている様子を見てみましたが、お湯を注いだ瞬間コーヒー豆がぶわぁ~っと膨らむんです。これはコーヒー豆が新鮮な証拠!なんでも今回飲んだものは焙煎して1日経ったもの。最もおいしいと言われるのは3~7日目なんだとか。ゆっくり味わおうと思っていたのに気づけばカップは空に…苦笑 それくらいおいしく、コーヒー豆を買って帰ろうかと思ったくらいです。酸味はほぼ感じず、薄いというわけではないのですが、水のように飲めちゃうおいしさです!ナビのイチオシドリンクです♪
パウンドケーキは甘み控えめ!

パウンドケーキは甘み控えめ!

見えますか?この膨らみ!!

見えますか?この膨らみ!!

生豆は草の香り!!

生豆は草の香り!!

この焙煎機で焙煎していきます。焙煎している香りはとても香ばしく幸せな気分になります

この焙煎機で焙煎していきます。焙煎している香りはとても香ばしく幸せな気分になります

コーヒー豆の販売もあります。基本は予約制ですが、在庫があれば販売もしてくれます。産地、焙煎日は手書きで記されています

コーヒー豆の販売もあります。基本は予約制ですが、在庫があれば販売もしてくれます。産地、焙煎日は手書きで記されています



水果茶/壺 250元

りんごやオレンジがゴロゴロと入っているフルーツティーです。台湾のフルーツティーはかなり甘くて苦手だったのですが、こちらのものは甘すぎず、フルーツの酸味を感じられるほどで気に入りました。

コーヒーが苦手という方にも選択肢が多いのはうれしいですよね!
チョコレート味のパウンドケーキ。スイーツは何種類か用意しているそうです

チョコレート味のパウンドケーキ。スイーツは何種類か用意しているそうです

大き目にカットされたフルーツが嬉しい♪

大き目にカットされたフルーツが嬉しい♪

ゆっくりと時間をすごして欲しい


広告も一切打たず、夜の営業もしていない「秋朝咖啡館」。こんなに商売っ気がないお店で大丈夫かな?と心配してしまいますが、「宣伝しすぎると、写真を撮るために来る人が増えるでしょ?そうではなく、この空間を本当に気に入って、ゆっくりと時間をすごして欲しいの!」と頼さんは優しい笑顔を見せてくれます。

夜営業しないのも、家庭医学のお医者さんだという旦那様の夕食や家事をしたいから!という何とも微笑ましい理由。

そして、店名の「秋朝」は頼さんのお父さんの名前で、お父さんを懐かしんで、この名前にしているそうです。ナビなら「羽鳥医院」の名前を全面的に押しちゃいそうだけど、敢えてそうしない控えめなお人柄にも好感が持ててしまいます。
日本と台湾の絆を感じられる「秋朝咖啡館」。ここでは頼さんの優しい笑顔とこだわり抜いたコーヒーが楽しめます。是非、多くの日本の方に訪れていただきたいリノベカフェです。

以上、気づけば3時間近く居座っちゃったナビがお届けしました。

国内外のメディアも注目するお店です! 国内外のメディアも注目するお店です! 国内外のメディアも注目するお店です!

国内外のメディアも注目するお店です!

お客さんが提供してくれた本など。店内でご自由にお読みください

お客さんが提供してくれた本など。店内でご自由にお読みください

懐かしのレコード

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台湾や花蓮についての書籍 台湾や花蓮についての書籍

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記事登録日:2016-04-28

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2016-04-28

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