恒春半島旅行記(高雄からバスの旅)

旅行の時期 2015年11月

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10/29〜11/2高雄よりバスに乗って恒春半島を旅してきました。

「恒春半島」
恒春半島は鹿児島県のミニ版のような感じで2つの岬が南方に突き出ている。「鵝鑾鼻」と「猫鼻頭」。猫の鼻が低いのはしょうがない・・・鵝鑾鼻が台湾最南端、日本統治時代は日本最南端で捕鯨基地がありました。

「恒春半島の自然」
11月でも海水浴客で賑わっていた。過ごしやすく、熱帯らしい植物が独特の美しい景観を作っています。
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「恒春半島の歴史」
明治時代「牡丹社事件」「台湾出兵」など日本との係わりが深く、一連の流れの結果、(対日)南方防衛策として城塞都市恒春鎮が作られました。
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「旅の1日目」
高鐵左営から「墾丁快線」に乗りました。切符売り場のブースは駅2番出口すぐのテラスに。
単程票(片道)もそれぞれのバス停まであるが、来回票(往復)が良い。来回票は1種類650元だけ。例えば途中恒春転運站までの来回票はない。片道は恒春まで352元終点墾丁まで391元なので断然お得。有効期間15日なので安心。切符売り場でお姉さんが「ワン・ファイブ」と教えてくれるのはこの意味です。
台湾好行バスの他の路線では1日乗車券があるが、この券は下車前途無効なので注意が必要。

エスカレーターで降りて少し戻った1番乗り場でバスを待つ。
来たバスは・・・汚い・・・ナビさんの記事とはちゃう。
窓は汚れ、TV受像機が沢山・・・発車・・・TVうるさい。

坊寮を過ぎて海が見えだすあたりでTVをとめてくれる。
山の木や草の表情がだんだん変化していく。期待が膨らむ。
15:30恒春転運站で下車。宿に入り街に出た頃はもう日が落ちていた。

「墾丁快線」
・左営〜大鵬湾(停まらない便もある)〜坊寮〜車城〜南保力〜恒春転運站〜南湾〜墾丁
・左営始発8:30、墾丁始発8:00。運行間隔30分(15分の時間帯もある)。所要時間2時間。
・バス会社4社の共同運行なので会社により観光客に対する温度差があるみたい。そのためバスの車体は当たりはずれがあると思う。
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「Slow life Bed and Breakfast」
お世話になった宿。恒春は古い小さな街なので、大きなホテルとか見かけなかった。
現地で言う「下宿」、ミニホテルが多いようです。
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バルコニーからの眺めは素晴らしい。心が晴れます。
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山の向こう側は「佳楽水」
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「旅の2日目」
恒春に宿泊したのは恒春半島を回るのに都合のいい「墾丁街車」の中心地だから。
屏東汽車客運HP
http://www.ptbus.com.tw/03/0302a.htm
ここで分かるように「墾丁街車」の時刻表は2種類あります。「平日行駛」「寒暑假、例假日行駛 」。前者は平日用・・観光には不便。後者は夏休み冬休み祝日用・・・なら週末はどうなっている?というのが出発前の不安。まぁ後者だろう・・・と見切り発車。
昨日到着後確認したらそうだった。
で、今日金曜日は恒春の街歩き。向こうに見えるのは南門。
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こちらは「海角七号」の冒頭に登場する西門。
「恒春郡海角七番地」阿嘉の探す配達不能郵便物の宛名・・・どんな所だろうという気持ちが恒春に旅した一つの理由。
恒春は小さくて居心地の良い街です。

台湾映画「台北カフェストーリー」「海角七号」「KANO」などには、故郷を離れ異郷の地に暮らす日本人のの郷愁が感じられます。現代社会に生きる私たちには日常感じることができない父母、祖父母の想いを映画や台湾の街を歩くことで偲ばせてもらえる・・・ありがたいことではないでしょうか。

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東門、北門、西門では上に登ることができ、城壁の上を歩くことも出来ます。
ここは西門の上。
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北門の説明図。
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老街の夕暮れ。
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「旅の3日目」
7:45発の墾丁街車で鵝鑾鼻灯台に向け出発です。
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墾丁街車は屏東汽車客運1社の運行なので、車両の新しい古いは多少ありますが、どのバスも清潔、バリアフリー。運転手さんは親切です。
旅行客に便利で優しい・・・こんな企業努力はあまり見たことありません。それなのに乗客が少なくて申し訳ないような・・・
もっと利用したいですね。
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墾丁街車は4路線。
橘線(orange line)・・恒春から墾丁を通り鵝鑾鼻まで。平日は墾丁まで。
藍線(blue line)・・恒春から猫鼻頭を通り墾丁へ。乗ってみて分かった花形路線。平日週末区別なし。
綠線(green line)・・恒春から佳楽水まで。平日は利用出来る便なし。
黃線(yellow line)・・恒春から四重渓温泉まで。

HPで時刻表をプリントアウトしていったのだが、多少違いがあった。便の少ない路線は1・2時間待つこともある。最新の時刻表が恒春転運站の入口に掲示してあるので確かめたほうがよい。

また1日乗車券が150元でどの路線も何度でも乗れるので便利。
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鵝鑾鼻灯台。戦争の度に破壊、作り直された。
日本統治時代は灯台と鵝鑾鼻神社がセットであった。近くに捕鯨基地があったので神社は鯨骨を鳥居にした鯨神社だったそうである。
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鵝鑾鼻灯台下から墾丁方面を眺める。
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鵝鑾鼻灯台から滄海亭に降りて行く小道。

向こうに見えるのは巴士(バシー)海峡。戦時中は日本領であった台湾から南方への補給路の出発点であったため、潜水艦の攻撃に晒され多くの人が命を落とした。冥福を祈りたい。
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滄海亭からの眺望。陸地は猫鼻頭。
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一旦恒春に戻り、午後は佳楽水へ。

4路線のうち、途中の熱帯らしい植物の濃密な風景はこの路線が一番かも。本数が少なく途中下車出来なかったが「出火」「七孔瀑布」等興味深いバス停がある。サーフィンのメッカ港口も途中。
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終点佳楽水の駐車場の周囲が魅力的な海岸線。向こうは太平洋。穴のあいた岩、波打ち際まで続く緑。
駐車場の奥に海岸線を走る別料金のミニバスがあるが乗らなかった。
佳楽水には2・3軒のレストランがあり、観光客は到着してすぐ観光バスからレストランに運ばれる。観光客に混じって海鮮粥を食べないと時間はあまりつぶれない。佳楽水には帰りのバスの正確な時間を把握して向かったほうが良い。
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「旅の4日目」
9:00発のバスで猫鼻頭に出発。
鵝鑾鼻も猫鼻頭も出発を始発にした。何故なら大陸からの観光客が多いから・・・暖かいこの地方は観光の目玉なのだろうか?日本人には一人も会わなかったが。

途中大規模なトライアスロン大会と遭遇、片側交通規制もなにもなし。行きは自転車ロードレース帰りは長距離走だった。競技者もバスも大変。(写真のように道幅のあるところだけじゃなかった)

猫鼻頭までの風景は明るく開けた南国の田園風景。途中「白沙」は台湾海峡に面した美しい海水浴場らしかった。同じ宿の台北から来たカップルも墾丁でなくこちらで遊んだそうです。
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猫鼻頭から墾丁を見る。
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猫鼻頭から見る台湾海峡。

帰りのバスの注意点。墾丁街車の帰りは道の反対側から乗車すれば良いが、猫鼻頭はバス停が一つ。またバスの前面の行き先表示も行き帰り変わらない。なのでメモに「恒春転運站」と書いて運転手さんに確認した。

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なぜに猫鼻頭?参考photo(恒春老街にて)
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4日目の夜は台北のカップルから夜市でごちそうになる。ありがとうございました。
恒春の夜市は日曜日です。

5日目の朝、高雄から台北への帰途に。
再見、恒春!

記事登録日:2015-12-03

ページの管理人ポラ丸さん
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