中華食材の謎と効能に迫る!

「良薬口に苦くな~い!?」おいしくってヘルシーになれちゃう、スイーツやドリンクに重点的に迫ってみましたっ★

こんにちは、台北ナビです。「医食同源(薬食同源)」的な考えが、現代も広く人々の生活に息づく台湾。ちょっと体を気遣う中高年だけでなく、それは、若者の間にも日常的に行き渡っていて、一緒に食事をしていると、「美容のために、○○を食べないとっ」とか、「○○ってお肌にいいのよ~」とかいう女子や、「体臭が気になるから○○飲んでる(・・・え!?加齢臭!?)」なんてことを口にする男子に出会います。また、こちらが体の不調を訴えると、やれ「風邪には○○がいい」だの、「疲労回復には○○を食べろ」だの、心優しい忠告を受ける始末…お肌のくすみを気にして化粧品にたよったり、体調不良を薬や栄養ドリンクで片付けようとする我々ニッポン人(というかナビだけ??)とはちょっと違う!ようです。毎日口にする食事で体の不調和音を整えちゃおう、というのが台湾の人たち。なんだかとってもヘルシー&かなりナチュラル♪なカンジ。
そこで、ナビもその恩恵にあやかろうと、食物の性質について、少しお勉強してみました。

四気と五味を知る

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■四気(四性)とは?
そういえば以前、「アンタ、オレンジなんて食べちゃダメよ」と、風邪気味のナビを制する台湾人が…風邪にはビタミンC=オレンジ、という図式が当たり前のように出来上がっていたナビの頭の中は???でいっぱいに。そんなナビに彼女は、「橘子は寒涼の食べ物なんだから!」と…寒涼とはなんぞや?またまた???マーク!

なんでも食物は4つの異なる性質があるそうで、それを四気(または四性)と呼ぶんだとか。その性質とは「寒/涼/温/熱」。前者2つは体を冷やす作用があり、後者2つはその逆、体を温める作用があるそう。なるほど、風邪気味の身にオレンジを食べるな、とはすなわち、寒涼食物で体を冷やすな、ということだったんですね。(ちなみに、あとで知ったのが、みかんは「温熱」に所属する食べ物であるということ。みかんを食べたらよかったんですね~)

この四気、さらに「平」という性質も加わるのが正式なようです。「平」とは体を冷やすのでも温めるのでもない、そのちょうど中間の食物、を意味しているんだそう。

さて、四気はどのように体に影響し、体によいのでしょうか?

「スイカ=体を冷やす」なんて、当然のように思えるものから、「さくらんぼ=温める」なんて、ちょっと「へぇ~~!」なんてものまで。つまりは、上記の表から、夏の盛りには体の熱を取り去るために、「寒冷」の食べ物を、また冬には逆に、体を冷やさぬよう「温熱」の食べ物を取るのがよいことや、風邪で寒気がするときには「温熱」効果のある食べ物を口にしたらよい、というのがわかります。これこそ、台湾の人がよく気にしている、自然の摂理にかなった食事の取り方といえそうです。

■五味とは?
さらには、食物には性質だけでなく味があります。こちらは、みなさんも食べるたび、舌で感じている「ソレ」ですが、これも「酸/苦/甘/辛/鹹」の5つに分類され、それぞれに効能があります。それがすなわち五味。

基本の考え


要は、食物そのものが持つ四気と五味の性質を取り合わせ、体にバランスよく摂取すれば、体に効く!ということです。それが日常的におこなわれているのが、台湾の人たちの食生活なのです。

ただ、ここで注意しないといけないのが、人の体質も個々に違った性質を持ち合わせているということです。それは、冷え性(冷)、暑がり(熱)、虚弱(虚)、気力充実(実)など大きく4つにわけられるそう。

バランスを整えることを一番に目指す中国医学では「冷・熱はその対極のものを取り、虚は補い、実は流す」といわれているそう。つまり、冷え性のナビを例にあげると、「寒冷の食物は控え、温熱のものを積極的に摂取するとよい」ということですね。

しかし、その体質も厳密には、気候やストレス、その時の状況により異なってくるとのこと。

本格的には中医の指導の下、自分の体質を知り、食物の四気・五味を用いて、体調のバランスを整えるのがよさそうです。ちなみに、もっと効果的に取り入れるなら、中薬(漢方薬)なんですって。

もっと手軽に・簡単に♪


とはいえ、「そんな本格的でなくとも健康になりたい!」というアナタ。スイーツ&ドリンクで手軽にヘルシーになってみようではありませんか!ということで、代表的なものをまとめてみました。
※<>内は<四気/五味>

▲ 仙草
<涼/甘>暑気払い、のどの渇き、風邪
黒いゼリー状で、ドリンクやかき氷のトッピングとしてよく見られる。冬場は温かいデザートとしても人気。   

▲ 冬瓜  
<寒/甘>解熱作用
夏場、日本人家庭の冷蔵庫には麦茶が常備されているように、台湾人家庭の冷蔵庫には冬瓜茶が常備。飲み慣れないと、穀物系のあと味が気になるかも。

▲ 杏仁 
<温/苦>咳止め、のどの痛み
杏仁茶はお茶というよりジュースといった方がしっくりくる。パウダーでも販売されているので、お好きな方はおみやげにも。また、日本では中華デザートとして不動の地位を築く杏仁豆腐は台湾ではマイナー派スイーツ。

▲ 緑豆 
<寒/甘>解熱、解毒、消炎作用
夏には八寶冰のトッピングとして人気。温かい緑豆湯(緑豆の甘いスープ)や月餅の餡など、ほのかな甘さが日本人にも受ける理由かも。緑豆糕は中国茶のお供にピッタリ。

▲ 蓮子 
<平/甘>鎮静作用、滋養強壮
ホクホクとした歯ざわりの白い実。砂糖漬けはおみやげとして買い求める人も多いのでは。ほか、かき氷のトッピングとしても。

▲ 白木耳 
<平/甘>不老長寿
別名・銀耳とよばれる、白きくらげ。特に味はないが、なんとなくシコシコとした食感があり、デザートのトッピングとして使用される。

▲ くこの実
<平/甘>血圧・血糖の低下、抗視力減退
目に良いとして日本でも広く知られている、赤い小さな実。デザートだけでなく、料理の一品に添えられていることも。

▲ 梅の実
<平/酸>咳止め
酸梅湯・酸梅汁という名のジュースは淡水名物のひとつ。また、梅子緑茶という名のドリンクも。その名の通り、梅風味の緑茶は不慣れな人にはちょっと異質な味でも、飲み慣れるとなかなか。乾燥梅入りはドリンクスタンドやカフェなどで。

▲ 蘆薈(アロエベラ) 
<寒/苦>頭痛・便秘の解消、やけど、鼻炎
日本でもはるか昔、ヨーグルトに入ったアロエベラが人気をハクしましたが、台湾ではパールミルクティのパールのように、ドリンクに入っていることも。

●医食同源なスイーツが食べられる主な店

おいしいだけでなく、健康に

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いかがでしたか?普段、あまり食べ物の特性を意識する事なく、ただ「好き」なものを多く口にしているナビ。台湾人のように、日常的に、自然に、そして、おいしく健康的に食事をいただきたいなーと改めて思いました。みなさんの食生活も、充実したものとなりますように、どうぞご参考ください。

以上、台北ナビでした。
関連タグ:中華食材オレンジ風邪スイーツ

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-09-04

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