荒川静香さん「台北の一日」に密着!

30年の歴史を持つ日本唯一のアイスショー「プリンスアイスワールド」が台湾上陸。先だって行われた、トリノ五輪金メダリスト荒川静香さんの記者会見やインタビューの様子を丸ごとレポ!



こんにちは、台北ナビです。2006年トリノ冬季オリンピックで、青いコスチュームを身にまとい銀盤を華麗に舞った荒川静香さんが、金メダルを獲得。彼女がフリー演技で使用したプッチーニの「トゥーランドット」は大ヒット、子供も大人もこぞって「イナバウア~」とやっている中、悲しいかな、われわれ在外日本人は、放送権の関係で映らないテレビ画面をむなしく見つめつつ、なんだかカヤの外!?な感じ。その頃、台湾で生活を始めたばかりだったナビ子は、「これが海外生活なのか!」と、悔しさとも寂しさともつかない思いを胸にいだいたものです・・・。




が、それが、な、なんと!!! その荒川静香さんが、今年8月、台北ドームで行われる「PRINCE ICE WORLD」の公演で、世界を魅了した滑りを披露してくれるというのです~!

しかも、ショーに先がけPRのため来台、公演・記者会見を行うと聞き、熱烈荒川静香ファンのナビ子、ストーカーに・・・もとい、追っかけに立候補!荒川さんの台北での一日に迫ります!

今年30年を迎える「プリンスアイスワールド」


1978年、日本唯一のアイスショーとしてスタートした「プリンスアイスワールド」。「見る人に夢と感動を届けたい」の思いから、プロ、アマを問わず日本のトップスケーターが集結、マジックありアクションあり、涙あり笑いありのさまざまな企画で、30年間、日本のみならず世界のスケートファンを魅了し続けてきました。

そして、30年メモリアルである今年、新たなステージを求め、海外へ初進出。ここ台湾でのショー開催へと相成ったのです。


八木沼純子さんを始めとする日本のプロスケーター達で構成された「プリンスアイスワールド」のプログラムはもちろん、トリノオリンピック金メダリストである荒川静香さんの華麗な滑りなど、ショーの見所は、はっきりいって盛りだくさん!子供のころから仲よしという、荒川静香さんと本田武史さんのペアスケーティングにも大注目です。

得点がからむオリンピックなどの大会とは違い、観客に楽しんでもらうことに工夫を凝らした演出や演技、そして、伸びやかで個性的なスケーターたちの滑りが本当に楽しみです。

日本人学校で小中学生と交流!


さて、メディアとのPRにさきがけ、荒川さんがまず訪れたのは、台北日本人学校。朝一番で行われた、小中学生での質疑応答では、小中学生ばかりでなく、父兄や先生たちをも魅了!その講演はこんな感じでした。
Q) 昨日来られたばかりですが、台湾の印象は?

A) 以前アメリカに住んでいたのですが、アメリカには台湾人の方が多いんですね。でも台湾のほうが(人が)アツい気がしました。また、今日は雨が降っているせいか湿気が高い感じがしました。アメリカより日本の気候に近いですね。また、街並みも日本に似ていると思いました。

Q) 小・中学校時代は、どんな子どもだったのですか?

A) 家で遊ぶより外で遊ぶ方が好きな活発な子どもでした。小学校から大学生まで放課後はスケートという生活をしてきました。

Q) スケートの練習量は?

A) 小学校から高校まで月~金は3、4時間、土日は早朝と夜、夏休みは毎日7、8時間やっていました。夏休みになるとスケート漬けの生活になるので、平日のほうが好きでした。

Q) フィギュアスケートをする時に一番大切にしていることはなんですか?

A) とにかくスケートを楽しむことです。

Q) 子どもの頃は何になりたかったですか?

A) パン屋さんとかお菓子屋さんとか。スケートを続けるようになってからはオリンピックに出ることでした。

Q) 衣装はどのように決めるのですか?

A) ロシアのデザイナーに作ってもらうこともあれば、私がデザインして母が作ってくれることもあったり、大会ごとに違うのですが、トリノの時はコーチとロシアのデザイナーがいっしょに作ってくれました。

Q) フィギュアをやってきて、辛かったこと、苦しかったことはありますか?

A) 小・中学校時代、友達と遊べなかったことですね。

Q) 荒川さんの支えはなんですか?

A) 一番の支えは家族です。それから応援してくれる人です。

Q) 引退前にスケートを諦めたことはありますか?

A) 2004年、オリンピックに出場することは考えずにプロになりたかったことがあり、やることもやらないことも決められない時がありました。でも、周りの誰もやめることに賛成してくれなくて、自分の気持ちだけでなくてみんなの気持ちも考えて、それが支えとなって乗りこえられました。

Q) 大会前の緊張はどうやってほぐすのですか?

A) 緊張して足が動かない、緊張しても足は動く、など緊張しても状況はさまざまでした。私は最後の最後まで緊張していたので、やはり緊張も大事なのかな。緊張を受け止めることが大事なのかなと思います。

Q) 中学校の時にこれだけはしておきたいということはありますか?

A) 部活ができなかったので、友達をたくさん作ったり、クラスの友達と仲良くすることかなと思います。

Q) 金メダルを取る前と取った後、何が変わりましたか?

A) 若い選手でもダイエットをしようとする人がいますが、そういうことをすると逆に選手生命を縮めてしまうことになってしまいます。皆さんは、今、そういうことが気になる時期だと思いますが、やはりムリなダイエットは大人になってから支障がでてくるので、大切な栄養はしっかり摂って運動をするのが、一番よい方法だと思います。


荒川さん:皆さんの歓声を聞いて元気をもらいました!

日本でもフィギュアスケートの人気が高まってきましたが、この度アイスショーを台湾でもすることになりました。やはりテレビで見るのと目の前で見るのとでは全然違うので、ぜひ皆さんに足を運んでほしいです!

記者会見はこんな感じで行われました!


共同の記者会見の後は、スケートリンクに移動し、台湾のスケート少年たちの滑りを見学。荒川さんの滑りが見れなかったのは残念ですが、少年たちをやさしく見守る荒川さんの表情が印象的でした。
台湾のスケート少女から荒川さんへ花束贈呈。緊張気味の荒川さんの表情がやさしくくずれます。

台湾のスケート少女から荒川さんへ花束贈呈。緊張気味の荒川さんの表情がやさしくくずれます。

台湾の報道陣から一気にたくさんのマイクを向けられても、ひとつひとつ丁寧に答えてらっしゃいました!

台湾の報道陣から一気にたくさんのマイクを向けられても、ひとつひとつ丁寧に答えてらっしゃいました!

「アイスショーのすばらしさを
台湾の皆さんに伝えたい」
と語る荒川さん

「アイスショーのすばらしさを 台湾の皆さんに伝えたい」 と語る荒川さん

「後ろの写真と同じポーズをして!」という報道陣からの無理な要求に戸惑いつつも、精一杯応えて、はいポーズ!

「後ろの写真と同じポーズをして!」という報道陣からの無理な要求に戸惑いつつも、精一杯応えて、はいポーズ!

台湾の少年スケーターたちの滑りをリンクサイトから見守る荒川さん。

台湾の少年スケーターたちの滑りをリンクサイトから見守る荒川さん。

荒川さんと握手するちびっこたちの嬉しそうなこと!ナビ子も握手したい!

荒川さんと握手するちびっこたちの嬉しそうなこと!ナビ子も握手したい!

このリンクでショーが行われます。

このリンクでショーが行われます。

台北ナビも協賛しています!

台北ナビも協賛しています!

ナビ単独インタビュー!


共同記者会見を終えた後、台北ナビはチケット販売で協賛をしている、という関係から、15分の単独インタビューの時間をいただきました! 海外で過ごすことが多い荒川さんに、ストレスをためない海外生活の秘訣、語学習得のコツなどうかがってみました!
Q) ポートランド(アメリカ)でのアイスショーを終えてすぐの台湾、お疲れのところ、お時間ありがとうございます。日本には一度戻られたのですか?

A) ポートランドからそのまま台湾へ来ました。日本に戻る時間はありませんでした。

Q) それでは、愛犬ティラミスちゃんに会う時間もなかったんですね。

A) そうなんです。(ちょっと寂しそう・・・)

Q) 台湾へいらっしゃったのは初めてということですが、台湾にどのような印象を受けられましたか?

A) 暑くて湿気が多いですね。人もアツイ!という感じ。

Q) お昼は、「鼎泰豊」へ行かれたそうですが、お口にあいましたか?

A) 「鼎泰豊」で飲茶を食べるのが今回の来台での、楽しみのひとつでもあったので行けて嬉しいです。とてもおいしかったです!やはり小籠包がいちばん印象深かったですねー。アメリカの中華街などでも食べられますが、やはり台湾のほうがおいしい!スープでやけどしそうになってしまいました~。

Q) 今回のアメリカツアーを始め、アマチュア時代の練習や試合など、海外で長い時間、生活することが多いと思いますが、スケート以外の部分で、ストレスを感じることはありますか?そしてその解消法は?

A) アマチュア時代は、アメリカでも田舎の方に住んでいたので、練習が終わっても特にすることがなく、ただ練習だけという感じで、ストレスもたまりがちでした。
プロに転向した今は、ショーが終わった後、メンバーと一緒に食事に行ったり、時にはスポーツ観戦をしたり。先日はMLBのシアトルマリナーズ戦を見に行ったのですが。そんな風に、スケート以外の時間も充実しているので、それがストレス解消になっているかもしれません。

Q) 海外で生活をしていると、日本食が恋しくなることもあると思いますが、これだけは必ず持って行く!というモノがあれば、教えてください。

A) アメリカでは、ほとんどの日本食材を手に入れることができるので、最近はあまり持っていきません。現地調達です。ショーのメンバーと食べに出かけることも多いですし。アマチュア時代、初めて海外生活をした頃は、お好み焼き粉を持って行って、自分で焼いて食べたりしていました。

Q) アメリカでのツアー、長い移動時間、何をして過ごされますか?

A) 本や雑誌を読んだり、最近はニンテンドーDS(※)をしたりしています。
(※)航空会社によっては、飛行機内でのニンテンドーDSの使用が制限されています。

Q) ニンテンドーDSですか!何かオススメのソフトがあれば教えてください。

A) 最近はまっているのは、「Nintendogs」というソフトで、犬を育てるゲームなんですが、かなりリアルでおもしろいです。

Q) アメリカのアイスショーのコーチやメンバーとのコミュニケーションは、英語でされるのですか?

A) 基本的に英語です。昨年ツアーに参加した時は、日本人は私1人だけだったので、ひたすら英語でした。

Q) 英語でコミュニケーションをとるのは大変なことだと思うのですが、どのように英語を身につけたのですか?台湾でも中国語の勉強に四苦八苦している日本人がたくさんいます。私もその1人ですが・・・。語学習得に何かアドバイスがあればぜひ!

A) 勉強は~、えーと、特にしていないんです。時間もないし。もう必要にせまられて自然に覚えた、というか。最初の頃は全てを聞き取ろうと懸命になっていたのですが、今はいい意味で力を抜いて、ある程度フィーリングで聞き取っています(笑)それがコツかな?

ただ、今後の目標としては、世界中の人とコミュニケーションをとれるよう、言語をきちんと学びたいと思っています。そして、人とのつながりを見つけたいですね。

Q) アイスショーというと、寒い国で行うことが多いと思いますが、台湾のような南国でショーに出演されたことはありますか?

A) 日本以外のアジアの国で、ショーに出演するのは今回が初めてです。暑い国でショーをする機会も今までなかったので、今回の試みを嬉しく思います。アイススケートにあまりなじみのない台湾の人たちに、アイススケートの楽しさを伝えられたいと思います。これを機に、興味を持つ人が増えてくれたらと思います。

Q) 台湾に在住している日本人に何か一言メッセージを!

A) 日本ではトリノオリンピック以来、アイススケートの人気が高くなっています。その人気の要因を、アイススケートの楽しさを、台湾に住む人たちにも伝えられたらと思います。そのためには、まず自分自身が楽しんで滑りたいと思います。また、テレビで見るのと、実際に見るのとでは、全然違った感じを受けると思うので、ぜひ実際に見に来てもらいたいです。見に来てくれた人に、次も絶対に見に行きたいと思っていただけるように、メンバー全員でがんばります!


ポートランドから直接台湾へ移動されたため、時差ボケで体調があまりすぐれなかったということですが(スタッフ談)、そんな様子は微塵も見せず、質問した以上のことを、しっかりと自分の言葉で語ってくださった荒川さん。外見の美しさだけでなく、内面の美しさもビシバシ伝わってきました。真摯なまなざしに、吸い寄せられそうになってしまった台北ナビでした~。

これからも、自らが楽しむ滑りで、世界中の人たちをTira mi su、元気づけてください!

公演DATE

荒川静香さん「台北の一日」に密着! 荒川静香 アイスショー プリンス 金メダル イナバウワー トリノオリンピック 荒川静香さん「台北の一日」に密着! 荒川静香 アイスショー プリンス 金メダル イナバウワー トリノオリンピック

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-06-13

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